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ミムラの絵本日和
ミムラの絵本日和  ミムラ/著
ミムラの絵本日和ミムラの絵本日和
ミムラ

白泉社 2007-12
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昨年末に出版された本ですが、今年に入ってずっとずっと図書館に予約をかけて、ようやく手元に来たのが3月半ば。
3月24日からの小浜島旅行にぜひお供させたくて、2週間の貸出期限ギリギリになっちゃう?いや、帰ってきてから返却までには1〜2日の延滞になってしまうんだけど・・
ごめんなさい、図書館さん。
ってなわけで、小浜島の静かな海を眺めながら岩壁で読みふけりました。

これは月刊『MOE』で2006年1月号から2007年7月号まで連載「ミムラの絵本日和」をまとめ、加筆、再編集したものです。いやはや・・ミムラさんって文才があるなあ。
文才だけではないんですよ、絵の才能も、インテリアの才能もね。
MOEで読んでいたときにはそんなに感じなかったんですが、こうしてまとめられたものを読むと、彼女のそういった魅力を存分に感じられました。

なんていうのかしら・・身近にいたら、ぜひお友達になってほしい人・・って感じでしょうか。
ここに紹介されている絵本は20冊弱ですが、一冊ごとのエピソードはとても楽しく、ミムラさん独特の言い回しでその絵本の魅力が語られています。また、彼女のお部屋も写真公開されていたり、作家さんとの対談も掲載されています。

月9『ビギナー』の主役として彗星の如く世に現れ出た彼女。
変わった芸名と、謎めいた存在もあって当時話題になりましたが、ドラマを見ての印象は、長いセリフを滑舌良く話す女優さんだなあという感じ。
その後『着信アリ』での演技を見たけれど、以来それほど目にとまらなかったんですが、MOEでライターとして登場されるようになり、俄然私の中で注目の人に。
3月で終わった『斎藤さん』を見ている時も、主役の観月さんよりも、ミムラさんのほうに目が行ってしまいますね。私にとってミムラさんは、女優さんである以上に文筆家としてのイメージのほうが大きくなってしまっていたためでしょうか。

あとがきにはこう書かれています。
「わたしにとっての絵本は、コアラにとってのユーカリ、日本人にとっての白米、地球にとっての大気と水です。なくなったら生きていかれないかもしれないくらい、大好きです。絵本という扉によってひらける、鮮やかな色合いと、確かな手触りのある世界を、これからも楽しみたいと思います。」

ね、素敵な言葉で語られていますでしょ?

ところで・・・この本を小浜島までお供させた甲斐?。。。ちゃんとありましたよ。
彼女のピュアな文章は、小浜島の豊かな自然、澄んだ空気を舞台に、私のココロを洗い上げてくれました。
幼いころから、お母様に読んでもらうのが日常で、絵本を手に取れる環境に育ったそうです。私もヒメにそんなふうに無理なく自然に絵本を読んでいきたいな、って思えました。
【2008/04/04 01:05】 | 絵本参考図書 | トラックバック(0) | コメント(9) |
お母さんの手、だいすき!
前の記事、『さっちゃんのまほうのて』コチラ⇒)をうけて、
本当におかあさんになった、「さっちゃん」の本を紹介します。
著者である、長塚麻衣子さんは、『さっちゃんのまほうのて』の共同制作者の一人である野辺明子さんのお嬢さんです。
お母さんの手、だいすき!   長塚麻衣子/著  黒井健/絵
お母さんの手、だいすき!お母さんの手、だいすき!
長塚 麻衣子

中央法規出版 2001-08
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  産まれたときから彼女の右手には、指らしい指は親指だけで、かろうじて短い小指とあとの三本は豆粒のような形のものがちょっとあるだけで、掌の大きさも左手の三分の一くらいしかなかったそうです。一歳のときに手術をし、親指と小指の2本を残したということです。

 生まれてしばらくは外出するときにも手袋をしていたという両親が、手袋をとり、近所の人に打ち明ける決意をしたときの気持ち、『さっちゃんのまほうのて』にもあった、ままごと遊びでお母さんになれないとお友達にいわれるのを実際に経験していること、小学校では温かい先生や友達との出会いの一方いじめられたこともあるというエピソードなどなど・・中学、高校、大学、就職、そして結婚し、2児の母になるまでに、右手の障害とどう向き合って生きてきたのか、心の葛藤や周囲の人への感謝など、とても素直に書かれています。 
 
 私がこの本でもっとも印象に残ったのは、著者が、高校の学園祭で出会う、署名運動のおばさんとのやりとりについて。
 内容は・・・・当時、学校を取り巻く植林の山をゴルフ場にする計画がもちあがっていて、そこに使われる農薬の問題や山の生態系の破壊を問題視する人々が署名を集め、プリントを配っていたというのです。そこには、ゴルフ場建設反対理由の一つに、「川の水が汚れその川の魚を食べたらいつか奇形児が生まれてしまうかもしれません」というくだりがあり、このことについて、プリントを配っていたおばさんに問いただすと、「障害者を差別しているわけではないが、できれば五体満足で生まれてきたほうが親にとっても赤ちゃんにとっても幸せでしょう」と言われたというのです。
 自分の誕生を”生まれてしまった”と思いたくなく、”自然に生まれた”と思いたかった。どんなに水がきれいになっても自然や人体を破壊する環境化学物質を除去しても進化の過程でハンディキャップをもつ人間はうまれてくるんだ。原因があろうがなかろうが、ハンディキャップをもつ赤ちゃんは、やはり他の命と同じように祝福されて生まれるべきだ、排除すべき命なんてあるのだろうか。

 このことは、著者が自身の障害を考えるうえで大きなきっかけになったそうです。
 障害があるのはかわいそうだ、障害がなくてよかった・・そんな気持ちや決めつけた言葉でなく、障害があることを自然に受け入れる、感じられることが本当の優しさなのでしょう。そして、生まれてこなければよかったという命はないということを、真摯に受け止められました。

 本当にお母さんになった「さっちゃん」の姿をしってほしいという思いから執筆されたこの本。タイトルの「お母さんの手、だいすき!」は、著者が自分の子どもたちにそう言ってほしいという願いからつけたものだそうです。
 長塚さんは、この本を書いたことの意味をこのように語っています。
「障害をもつ人間がごく身近に存在することをリアルに感じてもらうこと、社会が少しでも障害について話し合いやすいものに近づき障害者の存在は認めるが、五体満足にこしたことはないという多くの想いに今一度風を吹かすことができたら、こんなにうれしいことはない。」 
【2008/03/20 09:35】 | 絵本参考図書 | トラックバック(0) | コメント(4) |
薮内正幸の「どうぶつカード」
薮内正幸の『どうぶつカード』
薮内正幸のどうぶつカード―きがついたらどうぶつだいすき!薮内正幸のどうぶつカード―きがついたらどうぶつだいすき!
薮内 正幸

福音館書店 2007-06
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いつもおもしろい視点で、絵本とその周辺のことを記事になさっている、めーべるさんのブログで、紹介されていてすごく興味をそそられまして、薮内氏が描かれる動物の絵が大好きなこともあり、購入してみました。「気がついたらどうぶつだいすき!」というサブタイトルにも惹かれたんですけどね。

全32種類の動物それぞれに、3つの特徴(食べ物・活動時間・棲息地)を示すマークがついています。
分類はこんなふうに
・食べ物マーク(どんなものを食べているかな)・・肉・草・いろいろ
・活動時間マーク(いつごろ活動しているかな)・・昼・昼も夜も・夜
・棲息地マーク(どんなところにいるのかな)・・・水の中や水辺・陸・樹の上や空
 たとえば「ライオン」は、肉を食べ、陸で生活し、昼夜問わず活動するということがマークで示されているんです。

この、32種類64枚のカードの遊び方ですが・・
095.jpg
まずは3つの特徴マークがある面を上にして並べます。
じゃんけんで勝った人から2枚めくって同じ動物が出たらそのカードをもらえるという、いわゆる神経衰弱です。
普通のトランプでやる神経衰弱は、カードの位置を記憶することが勝負ですが、こちらは、特徴マークがヒントになるので、4歳児のヒメでもこのマークを頼りに、結構大人と対等に勝負できました。子ども相手に余裕だった夫も、意外とヒメが頑張っているので、途中からむきになっていましたから
「コモンマーモセット」「あるまじろ」「じゅごん」「えりまきとかげ」・・・なんていうマイナーな動物たちもあり、これらが、何を食べていつごろ活動しているのかなどの、動物の生態を知ることができて、大人もなるほど!と、色々発見できるカードです。
【2007/11/11 23:07】 | 絵本参考図書 | トラックバック(0) | コメント(4) |
たましいをゆさぶる絵本の世界
たましいをゆさぶる絵本の世界  飫肥糺
たましいをゆさぶる絵本の世界たましいをゆさぶる絵本の世界
飫肥 糺

絵本で子育てセンター 2007-06-25
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 飫肥糺・・・この著者の名前は、オビ タダスと読みます。
今回は、この方の著書『たましいをゆさぶる絵本の世界』をご紹介します。

 「子ども時代に子どもの本を読まなかったぼくが、大人になって子どもの本を読む。」 
 著者は、大人になってわが子への読み聞かせを機に絵本に魅了され、のちに児童書の編集に関わるまでになったといいます。
 
 これは、著者の体験、歴史、現代社会状況などからそれぞれの絵本を見つめ、その印象をエッセイとしてまとめたものです。
 約40のセレクトされた絵本は、どれも著者の心を真に捉えたものばかり。エッセイには、絵本の文、絵の構成や技術的な面を評すだけでなく、なぜその絵本が子どもも大人も魅了するのかを独自の見解で語られています。

 あとがきには・・・この本は、「個的な読み方を綴ったにすぎない。・・・絵本は各人各様の読み方があっていいとおもう。どんな読み方であっても、扱っている作品は多くの大人や子どもが感じ入る作品としてこれからも読まれていくだろう。」とあります。
 ロングセラーで、私も何度となく読んだ絵本も数多く挙げられているのですが、飫肥氏の視点により、既知の絵本が新鮮な見え方をするのも事実。そして、「久しぶりにあの絵本読んでみようかな」という気持ちにさせてくれます。
 
 実はこの本、わたしが絵本講師として在籍しているNPO法人「絵本で子育て」センターより、6月25日に出版されたものです。
 著者である飫肥氏は、絵本講師の養成講座でも教鞭をとってくだっている方なんですよ。
 良書絵本選びの参考にもなりますし、絵本好きのみなさんにぜひ手にしていただければと思っています。
 
 Amazonでも買えますし、書店でお尋ねいただいても結構です。また、当センターに連絡していただくこともできます。詳しくはコチラ新刊本の紹介にアクセスしてくださいね。

 
 



 
【2007/07/01 23:21】 | 絵本参考図書 | トラックバック(0) | コメント(7) |
サンタクロースの部屋
クリスマスが終わりました。
みなさんはどんなクリスマスだったでしょう。

 去年2才だったヒメにはレゴをプレゼントしたんです。
昨年は、枕元にあるレゴを見ても「ふうん」って感じで。
だって、本人が欲しいわけではなかったんですから。
親の思惑で「創造力をもってほしい」って思ってレゴにしたんでね。
まあ2才ということもあって、サンタクロースって?クリスマスって?・・よく理解していないということもあったんでしょう。

 今年は、「ネックレスをサンタさんにお願いする」と、自分の欲しいものを言うようになり、サンタクロースを心待ちにするようになりました。数週間前から、フェルトで大きな靴下を作り、昨夜はそれを寝室のドアにひっかけておきました。
 そして今朝・・・ヒメは起きるやいなや靴下を振って、音がするのを確認し、おそるおそる手を入れて・・・
「わ〜っ。サンタさん来たよ。」と私の元に包みをもってきて嬉しそうに開けて見ています。
 2才と3才ではこうも反応が違うものかと感心すると同時に、子どもってほんとに信じているんだなあとその喜びように嬉しく、そして微笑ましく思ったのでした。


サンタクロースの部屋ー子どもと本をめぐってー   松岡享子
 これは1978年に初版された、子どもと絵本について書かれた本です。
 この本は、過去に新聞や雑誌に発表されたものを1冊の本にまとめたものなのですが、1973年12月10日の朝日新聞に最初に掲載された「サンタクロースの部屋」が、この著書の「はしがきに代えて」として冒頭の項目にあります。

 その中に、松岡享子氏がアメリカのある児童文学評論誌にみつけたある一文というのが、書かれています。
「子ども達は、遅かれ早かれ、サンタクロースが本当は誰かを知る。・・・幼い日に、心からサンタクロースの存在を信じることは、その人の中に、信じるという能力を養う。わたしたちは、サンタクロースその人の重要さのためでなく、サンタクロースが子どもの心に働きかけて生み出すこの能力ゆえに、サンタクロースをもっと大事にしなければいけない」

 この文章を読んで、松岡氏はこのように書いています。
 本当らしく見せかけることによってつくられる本当と、本当だと信じることによって生まれる本当を、子どもはそれなりに区別している。
 むしろ、見えないものを信じることを恥じ、サンタクロースの話をするのは子どもを騙すことだというふうに考える大人が、子どものふしぎの住むべき空間をつぶし、信じる能力を奪っているのではないだろうか。


 この文章が書かれてから30年以上たちました。プレゼントの内容も大きく変わり、サンタクロースは商業化され、クリスマスは家族と過ごすよりも恋人と過ごすものというスタイルが定着してきました。
 子どもはいつまでサンタクロースを信じるのでしょう?
 松岡氏の言葉を借りれば、それは周囲の大人次第なのかもしれません。サンタクロースの存在を信じている子には、親が協力してあげればいいわけで、「そんなのいないよ」と教える必要などないんでしょうね。いつか自分で気づくんでしょうから。

 子どもの心の中にすむファンタジーの世界は、現実社会からだけでは養われない大きなチカラをもっていると思います。不思議を信じる力は、生きる力にも通じるんじゃないかと。サンタクロースだけでなく、妖精や、鬼や、地獄やそういうものを信じることはとても大切なこと。絵本や物語を読んで得られる想像力もそのチカラだと思います。

 「いい子にしていたから、サンタクロースはプレゼントをもってきてくれたんだ」・・・・そのことが、幼い子どもにはどんなに励みになることか。自分はサンタクロースのことを知らないけれど、自分の事を見ていて応援してくれているというのは、もし本当のことを知ったときにも、「なんだどおりで、自分のことをよくわかっていてくれたわけだ」と合点がいくものでしょう。それは、けして夢がさめたとか、がっかりしたというものではないと思うから。
 子どもの心の中の、サンタクロースの部屋をどうぞ大人の手で潰さないように。
 

【2006/12/25 23:55】 | 絵本参考図書 | トラックバック(0) | コメント(12) |
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プロフィール

Author:まつりか
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・まつりか(37歳)
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫(38歳)
 ♪2003年生まれの娘(5歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。幼稚園の年中さんです。 

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