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 赤ちゃんのはなし

2010-11-17

赤ちゃんのはなし  マリー・ホール・エッツ/文・絵  坪井郁美/訳
赤ちゃんのはなし (福音館のかがくのほん)赤ちゃんのはなし (福音館のかがくのほん)
マリー・ホール・エッツ 坪井 郁美

福音館書店 1982-06-01
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<どんな本?>
はじめは、とても目のいい人でも やっと見えるか見えないくらい小さなものでした。
ほこりのように風にまう干し草のたねより もっと小さなものでした。
さらさらの塩のひとつぶより もっと小さく、浜べの砂のひとつぶより もっと小さなものでした。


これは「卵」についてかかれた冒頭の文章。この卵の中に、生命のもとが入っているということ、そして、その卵と、別の種類のおとうさんからきた生命のもととが一緒になることが書かれています。

ふたつがふれあったとたん、あることがおこりました。あること・・それは、だれにも、だれにもわからない、ふしぎなことでした。卵の中のあの小さなものが、新しい生命になったのです。

目に見えないくらいの小さな生命が細胞分裂をし、胎児となり、誕生、そして生まれて数週間たった赤ちゃんまでの様子を、約60ページにわたって描かれた絵本です。

<はじめて読んだ5才4ヶ月のヒメの反応>
長い物語に、は退屈がって聞かないので、要所を端折って読んでいましたが、胎児の絵が登場すると、釘づけ。いよいよ生まれる・・という10か月目の胎児のページの、産道をとおってでてくる場面の比喩に緊張しながら聞いていました。

<おすすめポイント>
全ページモノクロでリアルに描かれた絵。胎児が育つ子宮を「家」と呼び、週数ごとにどのくらいの大きさになりどんな器官がつくられていくのかということを科学の面から絵に起こすと同時に、生命の歓びをやさしい語りで描かれています。妊娠中に、自分の週数にあったページを読むのもおすすめです。

<現在7才4ヶ月のヒメの反応>
『さっちゃんのまほうのて』(田畑精一、先天性四肢障害児父母の会/著)【過去の記事】にでてくる母親がさっちゃんに言う「さいしょ いのちのつぶだったの・・・」という言葉が、ヒメにとって生命の原点をあらわす印象的な言葉なのでしょう。『赤ちゃんのはなし』でも、「目に見えないほど小さな生命のもと」という言葉であらわされ、それは、誰しも生まれてくるまえからすでにからだの中にあり、まだ赤ちゃんの形にならないうちに、もう次の生命のもとを用意していて、何年も何十年も何百年もつづいていく、とあります。それを読んだときに、「わたしも、おかあさんから命をバトンタッチされたんだね」と言っていました。
そろそろ、全部聞くことができるかな?と久しぶりに読んでみたのですが、「この本は長いなあ」と言って、やはり全部読み終わるまでに飽きてしまいます。

<まつりかの感想>
 市民グループが問題を提起し、行政と協働で市民の利益になる学級を運営していく活動に、手をあげて4年。「ぶっくぱる」という名前で今年はプレママ、プレパパのための学級を開催しています。先週末に、バースセンス研究所のバースコーディネーターの先生をお招きしてお話をうかがいました。
 誕生とは?そして、やさしいお産とは?をテーマに、夫婦のありかたなどについても様々なデータをもとにたお話をきくことができました。
 スライドに映し出された、胎児の発達の絵には、参加者みなさん「お~」という声が。生命のつぶの大きさを週数ごとに、ゴマ粒、米粒、小豆、ピーナッツ、ソラマメ・・・などと豆にたとえて大きさを表してくださり、妊娠週数の少ないプレママさんたちはおなかをじっとみつめ、胎児が羊水を飲んでおしっこをしている、指しゃぶりをしている・・・などのお話をされると、週数のすすんでいる方はパートナーと目くばせしながらおなかをなでていらっしゃいました。
 出産は怖くない、素晴らしい瞬間を迎えることを楽しみにしてほしい、そしてパートナーの思いやりが出産前後だけでなくこれからの育児においても大切になってくるというお話に、みなさん前向きになれたのではないかと思います。私も、生命の神秘にあらためて気付かされ、今自分がここにいることを感謝したい、そんな気持ちになりました。

この本を読んだときもそう。
生きるってどういうことなんだろう?自分とは何だろう?そういうものを考えるきっかけになる科学絵本です。「おかあさんから命をバトンタッチされた」というヒメの言葉にハッとさせられました。そうだ、命をつなぐことができたんだ、と。
ヒメはこの本の科学的なことについて語られる部分にはあまり関心がないけれど、全体を見て何かを感じることはできたようで、それを共有できたことが私もうれしかったのです。
ヒメが一人でこの本を読むのは、もう少し先かな。保健体育で体について学ぶときか?中学、高校になってからか?もしかしたら1人では読みたいと思わないかもしれない。でも、もしヒメが愛する人と出会い妊娠することがあれば、本棚にこの本があることを伝えてあげたいと思います。
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theme : 絵本ブログ
genre : 育児

 本はこうしてつくられる

2007-12-20

本はこうしてつくられる  アリキ/作 松岡享子/訳
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<どんな絵本?>
ぼくは 本がすき。
さわったときの 感じも、
かいだときの 匂いも、
ページを めくるのも、
字を 読むのも、
絵を 見るのも、
ぜーんぶ すき。
この本は、だれがつくったの?


著者(作家、画家など)・編集者・発行責任者・デザイナー・校閲校正者・製作担当者・製版者・印刷者・宣伝担当者・営業担当者
この本は、ここにいる人たちが みんなでつくったのです。
どうやってつくったか、それを、これからお話しましょう。


 本がどうやってつくられていくのか、一冊の本を作るのにはどれだけの人がかかわっているのか、印刷や製本、流通段階までが、ネコのぼうやを主人公に描かれています。

<おすすめポイント>
本来ならとても複雑な説明を必要とするであろう、内容を、全32ページの中に簡潔で楽しくわかりやすく描かれているところが見事。とくに、原画と版下原稿をもとに製版用のフィルムをつくり、その後印刷機にかけられるまでの過程を追う場面は面白い。
また、カバーの前袖には、この本の概要が書かれていますが、校正の実際例として、前袖に書かれた内容の文章が校正されていく様子が後ろ袖にあります。つまり、この本の表紙は捨てると楽しみが半減、もったいない!のです。
作家や出版業界に関心をよせる人にもおすすめ。
ものつくりの過程を知る楽しみと同時に、もの(本)を大切にしたいという気持ちを持てるはず。

<まつりかの感想>
わたしの中学・高校時代の将来の夢は、雑誌編集者でした。
大学に入っても真剣に目指していたわけでもなく、かといって他に目標をもつわけでもないというのんきな大学生活を送っていたのですが、ひょんなことで、全国紙の新聞社に2か月だけアルバイトをしていたことがあります。
総務部での雑用だったんですが、ある日新聞社を案内してもらう機会があり、
政治部、経済部、社会部・・・・、校正部・・そして、印刷でゲラがあがってくるところまでを見せていただき、できたてほやほやの夕刊を手にして感動したものです。
文化部の家庭欄担当の女性とご飯を食べに行き、いろんな話をきくうちに強くなるあこがれに反比例して、自分には無理だなと諦めの気持ちも増してきました。
そんなことですから、就職活動ではどの新聞社も出版社も一次試験さえパスできず、結局は
全く関係ない業種、職種に就くことになりました。
それはそれで、「もしや天職か?」と思うくらいに存分に楽しんで仕事をしていたのですけど

それから時を経て、結婚し、出産し、絵本とであい、絵本講師になった今、「本」に関係した活動をしているという自分を振り返ると、どこかに昔抱いていた夢を引きずっているのかなあと思うことも。

今、子どもたちに職業体験学習をする学校も多いそうですね。
そういう私も、来年早々、友人たちとキッザニアに行く予定です。(予約したのは8月ですよ
子どもにとっては、様々な職種を体験し、日常かかわっているものをもっと身近に感じられたり、キャッシュフローなどの社会の仕組みを楽しく学べるという利点もあるのでしょう。
ヒメは、「お化粧してあげる人」になりたいそうです
少し前までは、幼稚園の先生だったんですけどね。
キッザニアに行ったら、また違うものになりたいって言うかもしれません。

この本の初版は1991年なので、フロッピーディスクやワープロが登場していますから、今の本つくりとはずいぶん違うところもあるのでしょうね。色合わせなんて、パソコンでもっと簡略化されているでしょうし。
こうして作られた本が書店におかれ、お父さんが買ってきてくれたものを見て、主人公のネコのぼうやは最後にこう言います。
本だ!ぼくの本だよ。
いつでも 読めるし、匂いもかげる。
いつまでも だいじにしよう。

プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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