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 いそがしいっていわないで

2006-12-29

いそがしいっていわないで  
カール・ノラック/文 クロード・K・ドゥボア/絵 河野万里子/訳

いそがしいっていわないでいそがしいっていわないで
カール ノラック Carl Norac Claude K. Dubois

ほるぷ出版 2002-10
売り上げランキング : 195294

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<どんな絵本?>
ハムスターのロラと家族を描いたシリーズ4冊目。

ロラ一家は新しいおうちにお引越し。
引越し屋のおじさんたちと一緒に、ロラのお父さんもお母さんも荷物を運び込んだり開けたりと忙しい。
ロラは、かまって欲しくて、ママに「だっこして!」と。
ママはロラを抱きしめていいこいいこしてくれましたが・・
「きょうからここがロラのおうちよ。さあ、ひとりであそんでいらっしゃい。ママはいそがしいからね。」

今度はパパのところへ行って、「だっこして!」
「あとでね、ロラ」

勇気をだして新しい子ども部屋に行き、ひとりでダンボールの箱をあけておもちゃを取り出すことができたロラ。
「ママ、パパ、あそぼう?」でも・・・2人とも疲れきって遊んでくれません。
ロラはそんな2人に
「ほうら。パパとママを、わたしがだっこしてあげてるよ」
「げんきになれるまほうだよ。どう、きいてきたでしょ?」

みんな優しい気持ちに満たされました。

<初めて読んだ2才10ヶ月のヒメの反応>
はじめて読んだときから、ロラのかわいさのとりこになっていました。
ロラがかまって欲しさに、とつぜん「わっ」と出てきてママを驚かせる場面が好きです。

<おすすめポイント>天真爛漫なロラの行動に子どもは共鳴することができ、親も日頃の子どもに対する自らの態度を省みることのできる内容。日常の親子の様子を、愛情豊かな会話と、あたたかな色使いと優しいタッチの絵で描かれています。ロラが親を元気付けようと魔法をかけてあげるという子どもならではの知恵が優しい気持ちにさせてくれます。 
 
<現在3才4ヶ月のヒメの反応>
 「ロラ読みたい」と言いながらこの本を持ってきます。絵本の中のロラと自分を重ね合わせ同じような行動をとって喜んでいます。

<まつりかの感想>
 なにより題名にドキッとさせられ、読んでみて苦笑してしまう。「疲れてるから」「手が離せないから」「忙しいのがわからないの!」・・・イライラしてつい子どもにこんな言葉をかけてしまいます。
 それでも子どもはあきらめずに「ねえねえ」とかまってもらいにくるもの。ダイレクトに言っても、跳ね返されるだけだということがわかり、子どもは知恵を働かせます。
 この絵本のロラも、疲れきって遊べないという両親に向けて、「げんきになれるまほう」をかけてあげます。そんな子どもの優しさにロラの両親も、笑顔になるのです。

 最近わたしもヒメに「今いそがしいんだから、見たら分かるでしょ」ということが多く、その都度ヒメは「怒らないでよ」と泣きながら訴えてきます
 すると、私のイライラはさらに増し、ついには「そんなことで泣かないで!」と声を荒げる・・このパターンの繰り返し。
 ヒメも次第に、この悪循環のパターンが分かってきたようです。時には、私の怒りが増す前に、機嫌をとるようなことを言ってきたり。そうされるとなんだか怒っている自分が大人気なく、ヒメに申し訳ない気持ちでいっぱいになるのです。
 夫とケンカするときもそう。ヒメはケンカが悪化する前にさっと仲をとりもつようなことをしてきます。
 子どもって、親の言動をよくみていて、自分なりに知恵を働かせ、判断して大人を力づけてくれたり、励ましてくれたりするものなんでしょうね。子どもなりの「まほう」を持っているんだと思います。気を遣わせた分だけ、子どもの心には負担をかけてしまっているのかもしれませんから、そんなときこそぎゅっと抱きしめてあげたいと思いますが。
 
 年末の忙しさに、いつも以上に「いそがしい」と言っていませんか?
イライラしそうになったら、ちょっと休んで、子どもの声にも耳を傾けてあげたいものですね。

 
☆ごあいさつ☆一月からはじめたブログ。当初は書き続けられるか自信がありませんでしたが、おかげさまでこうして約一年続けることができました。これもみなさんからの温かなコメントやTBのおかげです。
 帰省でしばらく更新できないとおもいますが、来年からもどうぞよろしくお願い致します。
 みなさまよいお年を。
 
 
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 サンタクロースの部屋

2006-12-25

クリスマスが終わりました。
みなさんはどんなクリスマスだったでしょう。

 去年2才だったヒメにはレゴをプレゼントしたんです。
昨年は、枕元にあるレゴを見ても「ふうん」って感じで。
だって、本人が欲しいわけではなかったんですから。
親の思惑で「創造力をもってほしい」って思ってレゴにしたんでね。
まあ2才ということもあって、サンタクロースって?クリスマスって?・・よく理解していないということもあったんでしょう。

 今年は、「ネックレスをサンタさんにお願いする」と、自分の欲しいものを言うようになり、サンタクロースを心待ちにするようになりました。数週間前から、フェルトで大きな靴下を作り、昨夜はそれを寝室のドアにひっかけておきました。
 そして今朝・・・ヒメは起きるやいなや靴下を振って、音がするのを確認し、おそるおそる手を入れて・・・
「わ~っ。サンタさん来たよ。」と私の元に包みをもってきて嬉しそうに開けて見ています。
 2才と3才ではこうも反応が違うものかと感心すると同時に、子どもってほんとに信じているんだなあとその喜びように嬉しく、そして微笑ましく思ったのでした。


サンタクロースの部屋ー子どもと本をめぐってー   松岡享子
サンタクロースの部屋―子どもと本をめぐってサンタクロースの部屋―子どもと本をめぐって

こぐま社 1978-01
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 これは1978年に初版された、子どもと絵本について書かれた本です。
 この本は、過去に新聞や雑誌に発表されたものを1冊の本にまとめたものなのですが、1973年12月10日の朝日新聞に最初に掲載された「サンタクロースの部屋」が、この著書の「はしがきに代えて」として冒頭の項目にあります。

 その中に、松岡享子氏がアメリカのある児童文学評論誌にみつけたある一文というのが、書かれています。
「子ども達は、遅かれ早かれ、サンタクロースが本当は誰かを知る。・・・幼い日に、心からサンタクロースの存在を信じることは、その人の中に、信じるという能力を養う。わたしたちは、サンタクロースその人の重要さのためでなく、サンタクロースが子どもの心に働きかけて生み出すこの能力ゆえに、サンタクロースをもっと大事にしなければいけない」

 この文章を読んで、松岡氏はこのように書いています。
 本当らしく見せかけることによってつくられる本当と、本当だと信じることによって生まれる本当を、子どもはそれなりに区別している。
 むしろ、見えないものを信じることを恥じ、サンタクロースの話をするのは子どもを騙すことだというふうに考える大人が、子どものふしぎの住むべき空間をつぶし、信じる能力を奪っているのではないだろうか。


 この文章が書かれてから30年以上たちました。プレゼントの内容も大きく変わり、サンタクロースは商業化され、クリスマスは家族と過ごすよりも恋人と過ごすものというスタイルが定着してきました。
 子どもはいつまでサンタクロースを信じるのでしょう?
 松岡氏の言葉を借りれば、それは周囲の大人次第なのかもしれません。サンタクロースの存在を信じている子には、親が協力してあげればいいわけで、「そんなのいないよ」と教える必要などないんでしょうね。いつか自分で気づくんでしょうから。

 子どもの心の中にすむファンタジーの世界は、現実社会からだけでは養われない大きなチカラをもっていると思います。不思議を信じる力は、生きる力にも通じるんじゃないかと。サンタクロースだけでなく、妖精や、鬼や、地獄やそういうものを信じることはとても大切なこと。絵本や物語を読んで得られる想像力もそのチカラだと思います。

 「いい子にしていたから、サンタクロースはプレゼントをもってきてくれたんだ」・・・・そのことが、幼い子どもにはどんなに励みになることか。自分はサンタクロースのことを知らないけれど、自分の事を見ていて応援してくれているというのは、もし本当のことを知ったときにも、「なんだどおりで、自分のことをよくわかっていてくれたわけだ」と合点がいくものでしょう。それは、けして夢がさめたとか、がっかりしたというものではないと思うから。
 子どもの心の中の、サンタクロースの部屋をどうぞ大人の手で潰さないように。
 

theme : 絵本ブログ
genre : 育児

 サンタが赤くなった日~日経記事より

2006-12-24

日本経済新聞23日(土)の日経プラスワンの15面「暮らしサプライズ」というコーナーに、サンタクロースについての興味深い記事がありました。

 サンタクロースのモデルは3~4世紀に現在のトルコ周辺で、キリスト教司教として活動していた、聖ニコラウスといわれています。
 1822年にクレメントクラーク・ムーア氏が発表した詩「聖ニコラウスの訪問」のなかで、トナカイの引くそりに乗り、クリスマスイブの夜に子どもたちにプレゼントを渡す存在として描かれている。これが聖ニコラウスとサンタクロースを結びついたといわれる説だそう。ただ、この詩で、「サンタクロース=毛皮を着た太ったおじいさん」というイメージが定着したものの、毛皮の色まで描写されておらず統一されたサンタクロース像はなかったとのこと。
 
 実は、サンタを赤くした人物は、アメリカにいる。19世紀に活躍した風刺漫画家のトマス・ナスト氏が1863年にサンタを描きはじめたそうで、初期のサンタは小柄で人間より妖精に近く毛皮も茶色。それが、描き続けるうちに背が伸び毛皮の赤みが増し、1881年のイラストでは、赤い服を着ているそう。モデルはナスト自身だそうだ。

 そして、その赤い服を着たサンタクロースを広めるきっかけになったのは、コカコーラの広告に絵を提供したハッドン・サンドブロム氏。当時コーラは夏の飲み物で、冬にはさほど飲まれていなかったそうで、サンドブロムを起用しサンタクロースをクリスマス時期の広告に登場させてキャンペーンを展開したことで、赤いサンタクロースのイメージとともに、コカコーラ自体の事業も世界中に広まったそうである。サンドブロムの描いたサンタは、当初友人をモデルにし、友人の死後は自分の顔も参考にして描いたという。
 
 ただ、日本はコカコーラよりも早く、「ライオン」がサンタクロースを広告に使っていたとのこと。1916年に歯磨きの新聞広告にサンタの絵が登場しているそうだ。

 北欧とサンタクロースが結びついたのは、トナカイの生息地が北欧だからということが発端なのだそうである。
  
『3-4世紀の聖ニコラウスが19世紀の詩でクリスマスと結びつき、ナストの赤い服を着るようになってコーラの広告と共に世界に広がった・・』(記事引用)

 いまや、白いひげに赤い服のおじいさんの格好をすれば、サンタクロースだと一目でわかります。でもこれはアメリカの生んだものなんですね~~

 実は、誌面に掲載されている写真に気になるものがありまして。
北海道旭川市の「サンタプレゼントパーク」が世界の伝承をもとにつくったサンタ人形という注釈が書かれているのですが・・
 この「サンタプレゼントパーク」という施設ご存知でしたか?冬はスキーのゲレンデ、夏は遊園地になっていて、世界各国のサンタが出迎えてくれるそうなんです。このサンタプレゼントパークのHPの中でも特に「世界のサンタ紹介」はなかなか興味深いものがありますよ。この施設を訪れたことがあると言う方がいらしゃれば、ぜひ教えてくださいね。



 
 

 ロバート・サブダ~ポップアップ本

2006-12-22

Winter`s Tale    Robert Sabuda/作
Winter's Tale: An Original Pop-up JourneyWinter's Tale: An Original Pop-up Journey
Robert Sabuda

Little Simon 2005-09-27
売り上げランキング : 8

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<どんな絵本?>
ポップアップの第一人者ロバート・サブダのしかけ絵本。

新しく積もった雪の日の真冬の森の物語。
フクロウ、ねずみ、きつね、うさぎ、くま、魚、鹿、りす、ヘラジカ、ビーバーといった、動物達はみな真っ白い紙で作られ、最後のページでは、これまで出てきた動物達全員が森の中に配置され、真ん中に雪だるまと白いお家が。
そして、矢印のついた紙をひっぱると・・・(さらなるしかけが待っています。)

<おすすめポイント>
紙の魔術師といわれるロバート・サブダのみごとな精巧な技がページを開くたびに感動を与えてくれます。彼の作品の中でも、最も華麗で独創的だといわれています。
冬の物語だけに、しかけはすべて白い紙。木や水といったものに色紙が使われていたり、雪景色は箔でザラザラした手触りと煌きを表しています。

<現在3才5ヶ月のヒメの反応>
初めてページを開いたときには、紙のめりめりという音にまず驚き、ポポップアップした紙に驚き・・
立体的に物が見れないのか、説明することで何の動物かがわかるという状態です。
最後の地味ながらも(笑)温かいしかけに喜び何度も繰り返しています。

<まつりかの感想>
私の妹からヒメへのクリスマスプレゼントとして贈られてきました。
どうもありがとう!!

先月クレヨンハウスを訪れたときに、ロバートサブダの代表作である、「不思議の国のアリス」と「オズの魔法使い」を見て、これほどのしかけ絵本を見たことがなく非常に驚きました。
まるで物語りから飛び出してきたようなアリスの姿、トランプの舞う様子、オズのお城も重厚さ漂い、とにかくすごい・・紙の彫刻そのものも凄いけれど、なにより飛び出し方が凄いのです。
不思議の国のアリス不思議の国のアリス
ロバート・サブダ わく はじめ ルイス・キャロル

大日本絵画 2004-11-16
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オズの魔法使いオズの魔法使い
フランク バウム ロバート サブダ Robert Sabuda

大日本絵画 2005-09
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この2冊は日本版もありますが、『Winter`s Tale』は英語版のみです。


しかけ絵本は、壊れる破れる、そして高価というのがありますけれど、この本はとても頑丈に作られていますよ。
折りたたまれ、動き、立つ、紙の動き・・。
雪深い森を想像しながら、そこで暮らす動物達の物語。
大人にも喜ばれる、おしゃれな絵本です。

ロバートサブダ しかけ絵本の世界展が、今月13日から東京池袋で開かれています。
25日までの会期が、好評のため28日までに延長になったとのこと。
場所は、西武池袋本店イルムス館2階、西武ギャラリーにて。
入場料:大人800円、大学・高校生600円、中学生以下無料。
詳しくは、こちらをクリックしてごらんください。

 クリスマスのおくりもの

2006-12-20

クリスマスのおくりもの ジョン・バーニンガム/作 長田弘/訳009691870000.jpg

<どんな絵本?>
クリスマスイブの夜。
おじいさんサンタとトナカイたちは、世界中の子ども達にクリスマスプレゼントを届けてきたので、すっかり疲れてしまってやっと家に戻ってきました。
トナカイをベッドに寝かせ、自分もパジャマに着替えてベッドに入ろうとすると、
ベッドの隅っこにおいた袋に、贈り物がまだ一つ残っていました。
それは、家が貧しくてプレゼントを買ってもらえないハービー・スラムヘンバーガーへの贈り物。
彼のお家は、ずっとずっと遠く離れた、ロリー・ポリー山のてっぺんにあります。
おじいさんサンタはとても疲れていたけれど、パジャマの上にサンタクロースの赤いコートを着て長靴をはき、疲れて眠っているトナカイはそのままに、おじいさんサンタ1人、少年の家を目指します。

さあ、クリスマスの朝までに無事におくりものを届けることはできるのでしょうか?
原題は『Harvey Slumfenburger's Christmas Present』

<おすすめポイント>
310×280mmの大判を生かした絵が魅力です。このお話は、24日の夕方から、25日の明け方までの出来事。時間経過を表す空の美しく丁寧にかかれた絵が時間経過をうまく表現しています。
トナカイが気分がわるくて寝込んだり、サンタがパジャマの上にコートをひっかけてでかけることや、いろんな人の助けを借りて、やっとの思い出贈り物を届け、届け終わってからもサンタクロースが家路に着くまでの過程と手段がとにかくユニーク。
「ハービー・スラムヘンバーガー」と「ロリー・ポリー山」という長い名前が何度となく登場したり、サンタさんが人に頼むときのセリフも長文でかつ毎度繰り返されることのおもしろさもあります。

<現在3才5ヶ月のヒメの反応>
トナカイがベッドで寝ている姿や、おじいさんサンタのズボンがパジャマむき出しのところなどに笑っています。同じ文章が何度も繰り返されることに少し飽きてくるのか、この本に関しては読み聞かせの途中でヒメが眠りにつく確率はなんと5割。
(わたしも少々文が回りくどい気がします。原文はどうなんだろう?)

<まつりかの感想>
バーニンガム初めてのクリスマス絵本だそうです。
おじいさんサンタのユーモラスな姿と場面設定に笑い、サンタさんはどんな子どもにも平等に、そして、どんな苦労をしてでも贈り物を届けてくれるという姿勢に感動し、無事に届けて明け方かえって疲労困憊しながらパジャマでベッドに入るサンタさんと、夜が明けてプレゼントが届いて喜ぶハービー・スラムヘンバーガーの姿に心温まることでしょう。少年の家に行くまでの道のりは困難で、人に事情を説明し、助けをかりていく過程は丁寧にかかれていますが、贈り物を届け終わって自宅にもどるまでの行程は2ページを12分割した絵で、まるで早送りのように描かれています。この12分割の絵がとくにおもしろい。行きとちがって、こんどは荷物がありませんから身軽なのか、馬にのったり、自転車にのったり、スケートしたり、ボートをこいだり、気球にのったり・・まるで早送りのように。

近年、サンタさんの謎、サンタさんの素顔という視点で描いた絵本はたくさんあります。いまの子ども達はいくつまでサンタクロースを純粋に信じているのでしょうね。
幼稚園に行けば「サンタなんていないよ」なんていう子もきっといるんでしょうし。子どもは成長とともに、疑念を抱き、矛盾を感じていくものでしょうが、こういうことを感づく年齢がどんどん下がってきているからこそ、「サンタクロースの素顔は・・」というような絵本が増えてきているのか、大人が子どもにいつまでもサンタの存在を信じて欲しいと願うからなのか。

また、この本のハービー・スラムヘンバーガーは、家が貧しくてプレゼントを買ってもらえないという設定です。サンタさんは、世界中の子どもを知っていて平等にみてくれるということが、この本が、おもしろいだけのクリスマス本ではないことを表しています。

少子高齢化に伴い、子どもひとりに対する出資額の増加がいわれて久しいのですが、両親、父方祖父母、母方祖父母の「6(シックス)ポケット」からいまや、叔父叔母を追加して「8ポケット」といわれる時代。
それでも、世の中にはそういう環境に置かれていない子どもはたくさんいるのです。
きっとどこかで自分を見ていてくれる、辛くても頑張っていればサンタさんはプレゼントを持ってきてくれる・・そんな思いで、クリスマスプレゼントを待ちわびている子どもは、はたしてどれだけいるのでしょう?
「やったーサンタさんからPS3もらった」「Xboxもらった」みたいな子どもの声は聞きたくないなあ。

さて、みなさんはどんなプレゼントを考えていらっしゃるのでしょうか?ぜひ教えてください。
ちなみにヒメの願いは「ネックレス」。結局、おもちゃのネックレス(自分で作って遊ぶ)・・数百円にする予定です。
これでも色々悩みました。この際本物のネックレスにしようか、それともおもちゃのネックレスの他に何か別のものを添えようかなどなど。だって、金額ベースで考えると、あまりにケチな選択ですから、親として申し訳ない気持ちもあって。
でも、結局ヒメの「ネックレス」に素直に答えることに。本物だと、取り扱いにあれこれ口出ししそうになるし、別のものを添えるとサンタさんは、言ってもないものを持ってきたと言い出す気がして。

余談ですが、うちの夫が、サンタクロースの存在を信じなくなったのは、小学2年のときだそうです。理由は、欲しいと言っていたおもちゃでなく、漢字ドリルが贈られたからだとか。こんなことをするのは、親しかいない・・それで、あっけなく夢破れたそうですよ。




 みんなうんち

2006-12-16

みんなうんち  五味太郎/作
みんなうんちみんなうんち
五味 太郎

福音館書店 1977-07
売り上げランキング : 4872

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<どんな絵本?>
いろんな動物のうんち。
魚も、鳥も、虫もうんちする。
色も、形も、匂いも違う。
うんちをするときの姿勢も、処理の仕方もいろいろ。
人間だって・・おとなも、こどもも、おまるでも、おむつでもうんちする。
いきものは たべるから
みんなうんちを するんだね


<初めて読んだ1才5ヶ月のヒメの反応>
ストレートな題名に衝撃を受け手にした本。
ヒメをはじめて動物園に連れて行ったときも、「ほら、うんち!象のは大きいねえ~」なんて、うんちを見つけて興奮して指差しをする私でした。

<おすすめポイント>うんちに焦点をあてて、おもしろおかしく、それでいて為になる本。リズミカルな文章で読みやすく、絵と文が一体化しているので、どんな動物がどんなうんちなのかということをすっかり覚えてしまうような印象に残る本。
動物のおしりとうんちだけの絵がかかれているページでは、クイズのように楽しめたり、作者の悪戯やジョークが入っているところもおもしろい。

<現在3才4ヶ月のヒメの反応>
すっかり文を覚えてしまっているけれど、
「ひとこぶらくだは ひとこぶうんち ふたこぶらくだは ふたこぶうんち  これはうそ!」 
のところに納得がいかないよう。
私が「本当のらくだのうんちは多分こんなの。。」と言って絵を描くと、「つまんない。こっちの方がいい」と、絵本の「ひとこぶうんち・ふたこぶうんち」の絵を指差します

一番のお気に入りは、動物がずらりとお尻をむけてうんちをしている場面。おしりから、うんちが落下してくる様子を指差してゲラゲラ笑い、本に顔を近づけて「くさい!」と言っています。

<まつりかの感想>
ヒメは、うんちやおしっこなどを面白がる時期に入ってきました。
臭い・汚い・恥ずかしいものだし、大声で口にするものではないという大人の反応を面白がってわざとふざけるところがあります。
いきものはたべるから みんなうんちをするんだね」という言葉の通り、生き物ににとって、うんちをすることは当たり前のことで、大切な一部なんだということを伝えてくれます。

へびのおしりはどこ?
くじらのうんちはどんなの?

こういう問いかけが、子どもの想像をたくましくするんでしょうね。
そして親は、子どもとともに楽しみながら、考え、調べる・・

う・ん・ちう・ん・ち
なかの ひろみ

福音館書店 2003-04
売り上げランキング : 155317

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この本は、食事前に読むのは厳禁!!でも食事後もちょっと・・(^_-)
なんたって動物の排泄シーンが写真で掲載されているし、うんちの写真がどアップですから。
なんと、この本には、「へびのおしりはどこ?」と「クジラのうんちはどんなの?」の答えがのっているのです。へびのおしりは、しっぽ寄りの内側のうろこにあって、おしっことうんちが一緒にでる穴があります。そして、めったに見られないへびの排泄の様子が写真で掲載されています。なんと、えさもうんちも一週間に一回だそうですよ。
くじらのうんちは、どろどろでぱーっと海に広がり、やがて魚などにたべられてしまうのだそうです。固形ではないんですね。
他にもたくさんの動物のうんちが、載っています。
これを読めばかなりの、うんち通になれますよ。
私が最も驚いたのは、羊のうんちを豚がたべて、その豚のうんちをカメが食べるという連鎖。
生き物万歳!!


 絵本コンサート

2006-12-14

「対話式読み聞かせ」というのをご存知ですか?
多くの読みきかせ会では、読み手の話は静かにきくものとされています。
この「対話式」では、子どもに静かにしなさいということを強制せず、子どもの声は、絵本を読んでもらうことで心が動くことによって発せられるものであり、その子どもの言葉を逃さず心を引き出して育てるというものだそうです。

この「対話式」読み聞かせをこどもから大人まで一緒になって楽しんでみようという「絵本コンサート」が開かれる事になりました。
今年で5回目で、テーマは「やさしい 心」。
舞台の大きなスクリーンに映し出される絵や、読み聞かせ、生演奏、参加型コーラスなどのプログラムです。

「対話式」読み聞かせを指導されている浜島誉志子先生は、絵本講師の養成講座にて講師のお1人としてお話を伺った方です。
『えほん育児学のすすめ』の著者でもあります。
えほん育児学のすすめ―知力と心をぐんぐんのばす絵本の活かし方えほん育児学のすすめ―知力と心をぐんぐんのばす絵本の活かし方
浜島 代志子

偕成社 1984-12
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劇団天童主宰、日本おはなし教育連合会長、財団法人松戸市おはなしキャラバン理事、絵本読み語りアカデミーグランドマスター、脚本家、俳優といろんな顔をおもちの方。
養成講座の中でも、その読み語りを少ししていただいたのですが、迫力満点で浜島ワールドに魅了されました。
今回の「絵本コンサート」でも、もちろん、浜島先生による読み聞かせが行われるそうです。
新しい読み聞かせの世界を体験できると思います。
わたしもぜひ見に行きたいと思っています。

こどももおとなも絵本コンサート
 Vol.5「やさしい 心」


プログラム
白雪姫と七人の小人(グリム童話)
神の道化師(イタリアの民話)
あかずきんちゃん(ドイツの昔話)
ねずみのすもう(日本の昔話)
エリーゼのために(ベートーベン)
ノックターン(ショパン)
クリスマスソング
ほか
出演
浜島誉志子
安藤由布樹
城之内修治
ほか

日時
 2006年12月23日(土)14時(開場13:30)
場所
 浜田山会館ホール(京王井の頭線「浜田山」駅下車 徒歩5分)
会費
 大人(高校生以上)2500円(前売り2000円)
 子ども(3才~中学生)1200円(前売り1000円)

※2才以下のお子様のご入場は原則としてお断り

主催・後援
こどもの成長を護る杉並ネットワーク
絵本読み語りアカデミー
劇団天童

お問合せ
杉並区下高井戸2-10-21-611
FAX:03-5301-2757
info@kodomo-net.org
http://www.kodomo-net.org


 たいせつなこと

2006-12-13

ワタクシごとですが・・
今日は36歳のバースデーでございます。
自分がこんな年になろうとは・・
それでもやはり「おめでとう」といわれると嬉しい。
だから・・言ってちょーだい!おめでとうって!!
あらら?ちょっとむなしくなってきた。

さて、どんな誕生日の一日になるかしら。


たいせつなこと  マーガレット・ワイズ・ブラウン/作 レナード・ワイスガード/絵 うちだややこ/訳

たいせつなことたいせつなこと
マーガレット・ワイズ ブラウン Margaret Wise Brown Leonard Weisgard

フレーベル館 2001-09
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<どんな絵本?>
コオロギは くろい
トンと とんで
ピョンと はねて
チリリリ ないて
なつの よるを
ひとしきり うたいあげる
でも コオロギに とって
たいせつなのは 
くろい と いうこと


グラス・スプーン・ひなぎく・雨・草・雪・りんご・かぜ・空・くつ・あなた
これら一つ一つの大切なこととは何かを説いている詩の絵本
原題は『The Important Book』

<初めて読んだ2才5ヶ月のヒメの反応>
「おもしろい」と、絵を楽しんでいました。
文字が絵に合わせてアート化されているのを、「何で?」と尋ねてきました。

<おすすめポイント>
ポスターのように一ページごとに、はっと目をひく絵。
すべてひらがなで書かれた文章と、一つ一つの物に対しての大切な事を「でも ○○にとって たいせつなのは △△だということ」という、パターンのきまった繰り返しの文で表現することで、ページを繰るごとに心にしみいる詩です。

<現在3才5ヶ月のヒメの反応>
最初に読んで、一年経ったいまでも相変わらず絵だけに興味があるようです。想像を掻き立てられにくいのか、言葉の奥の情緒を汲み取れないのか、それほど読みたがりません。

<まつりかの感想>
36歳の自分へのプレゼントとして、改めてこの一冊を読んでみました。
絵本講座では、必ず紹介する本のひとつでもあります。
ママのための1冊として。
自分が疲れているときこそ、この本はそっと心に寄り添い、「ありのままのたいせつさ」に気付かせてくれるのです。

最後の「あなた」の章では、フォトスタンドのような木枠の中の白い紙のに、手描きの文字でこう書かれています。
あなたがあなたであること

「あなたにとってたいせつなこと」にたどりつくまで、たくさんの物のたいせつなことの詩がつづられています。その一つ一つが、読むたびにポタンポタンと心に落ちていき、最後の「あなた」のところでぐぐ~っと心を満たしてくれるような感覚になります。
そして、本をパタンと閉じたときの裏表紙にかかれた青い空と白い雲の絵が、「さあ!」と背中を押してくれるようです。

今、ヒメには、まだまだこの本を十分に楽しむこともができないけれど、いつかヒメの心に響くときまで、本棚にそっとたたずませておきたいと思っています。

 いわむらかずおの世界

2006-12-11

12月6日から、吉祥寺で、いわむらかずお(岩村和朗)氏の絵本原画や関係資料の展示が行われているそうです。
おなじみ「14ひき~」シリーズや、タンタン、こりすシリーズなど、大自然の中で暮らす家族をテーマに扱った作品が多いですよね。

23日には、ご本人の講演と、サイン会もあるとのこと。
ぜひ訪れてお話をきいてみたいなあと思っているワタクシです。
ただね~~ちょっと遠い!!
お近くの方がいらっしゃったら、ぜひ足を運んではいかがでしょう?
詳しくは、武蔵野市立吉祥寺美術館まで


「絵本、自然、子ども・・・いわむらかずおの世界」
会期:12月6日(水)~2007年1月28日(日)   (休館日・・・12月27日~1月4日)
場所:武蔵野市立吉祥寺美術館
入館料:100円


■絵本作家・いわむらかずお氏による
    「絵本・自然・子ども」をテーマにしたお話とサイン会
  
講師:いわむらかずお(絵本作家)
日時12月23日(土・祝)午後2時~3時30分   会場:吉祥寺美術館音楽室
定員:80名(当日、整理券を配布します)

       
■ボランティアグループ 「むさしのお話語ろう会」のメンバーによる  いわむらかずおの絵本の読み聞かせ
日時:①12月16日(土)午後2時~3時     ②平成19年1月14日(日) 午後2時~3時
会場:①吉祥寺美術館音楽室 ②吉祥寺美術館ロビー
対象:幼稚園から小学校低学年の児童と保護者
 

 ぶたたぬききつねねこ

2006-12-09

ぶたたぬききつねねこ 馬場のぼる/作
ぶたたぬききつねねこぶたたぬききつねねこ
馬場 のぼる

こぐま社 1979-01
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<どんな絵本?>
しりとり遊びの絵本。
おひさま まど どあ あほうどり りんご ごりら らっぱ・・・
・・・・
ぶた たぬき きつね ねこ こーと とんがりぼうし しろくま まく くりすます

<初めて読んだ2才6ヶ月のヒメの反応>
しりとり言葉になっていることには、全く気付いていません。「あほうどり」「こうのとり」「しちめんちょう」「るびー」「めんどり」「すばこ」など、この本ではじめて知った言葉も多く、「なに?なに?」と質問攻めでした。

<おすすめポイント>
しりとり遊びに、馬場のぼる氏独特のユーモラスな絵と話の展開の楽しさが加わっています。
 例えば、くまが「こっく」になって、料理をはじめようとしたところに、「しちめんちょう」がやってきて、食べられるかも・・と慌てて外においてある「うばぐるま」に飛び乗ると、中に入っていた「まっち」「ちょこれーと」「とうがらし」「しょうゆ」が散らばってしまう・・・これらの話の中でうまくしりとり言葉が使われているので、単なる言葉遊びではない空想の世界を楽しむことができます。
 
<現在3才4ヶ月のヒメの反応>
 「あほうどり」は、『11ぴきのねことあほうどり』にも出てくるし、「ねこ」も『11ぴきのねこ』と同じ絵なので、ヒメは「あ~これ、おんなじ。11ぴきのねこ!」と喜んでいます。
 しりとりの意味も理解してきたので、一人で絵をみて読んでいます。

<まつりかの感想>
 実は、この本は最後に「くりすます」で終わるため、私はクリスマスの時期になると読んでいます。今年は、クリスマス会でおよそ50人の3歳児の前での読み聞かせをすることになり、この本を選びました。
 「とんがりぼうし」「しろくま」「まく」の後の、「くりすます」という言葉を、子どもは違和感なく、予想通りだといわんばかりに受け入れています。
 この本を読んだ後は、「こぶたぬきつねこ」で、手遊びをする予定。3才くらいになると、こちらが「おひさま」というとちゃんと「おひさま」と返してくれるので楽しいです。読み聞かせの時間は倍かかっちゃいますけど・・
 
 しりとり言葉の絵本なので、もちろんこの本の言葉はすべて単語。ですから、しりとりに興味を持ち始めたら、字が読めなくても絵を見ただけで、1人で読むことはできますが、それ以上に、登場するものの滑稽な姿をお話として楽しむということができる点で、優れていると思います。 

 最近の幼児教室では、年少コースから、知能トレーニング、語彙の拡張という目的で、しりとりを取り入れているようです。
 たとえば、3枚のカードがあり、1枚目は「りんご」、3枚目が「らっぱ」で、2枚目に入る絵カードを、数枚の絵から「ごりら」を選ぶというような。それを、時間内にいくつのしりとりを完成させられるか、というようなことをするらしいのです。
 たしかに、しりとりは、語彙を増やすことになるでしょうし、やっている子ども達は、楽しみながらやっているだけかもしれないけれど、しりとりさえも、「お勉強」として考えるのは、なんだか味気ない気がします。

 とくにこの絵本は、しりとりの面白さ+(プラス)予想外の展開に胸躍る感じがします。
 「ぶた」「たぬき」「きつね」「ねこ」が、「こーと」を着て、「とんがりぼうし」をかぶった「しろくま」のうちで、「まく」を開けたら「くりすます」という方が、ずっとずっと楽しくて、想像力が高まると思うんですけど。

 ふたり~2ひきのくまの物語

2006-12-06

ふたり 2ひきのくまの物語  アンナ・ヘグルンド/作 菱木晃子/訳
ふたり―2ひきのくまの物語ふたり―2ひきのくまの物語
アンナ ヘグルンド Anna H¨oglund 菱木 晃子

ほるぷ出版 1996-12
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<どんな絵本?>
ミーナという女のくまと、コーゲという男のくまは、一緒にくらしていました。
ある日、コーゲは
「ぼくは旅にでるよ。世界中を見てまわるんだ。・・・」
コーゲは荷物をまとめ、1人で旅に出て行きます。
「まって あたしもいく!」というミーナを置いて。
ひとりになったミーナは、寂しくて何日もテーブルの下にかくれていました。
ある日、ベトナムにいるコーゲからの手紙が届きます。
そこには海でとったコーゲの写真が入っていました。
その日から、ミーナは生活を立て直し、コーゲの写真をベッドサイドにおいて、写真を眺めながらコーゲのことを思い続けます。

そして、ある日真っ黒に日焼けしたコーゲはうちに帰ってきます。
お土産を渡し、旅の話をべらべらと楽しそうに話すコーゲに、ミーナは怒ります。寂しかったということを訴えるミーナ。
「けど、ミーナ。きみは旅がすきじゃないみたいだし」
「すきかどうか、わからないわよ。旅って、キケンがいっぱいなんでしょ。それでもいっしょにいこうって、いってくれればよかったのに!」

ばかなコーゲにもミーナの気持ちがやっとつたわり、怒りがおさまるまでそっとしておきます。
しばらくたったある日、ミーナはいいました。
「ねえ、コーゲ。あたし旅にでるわ。」

<初めて読んだ現在3才4ヶ月のヒメの反応>
まったく理解していません。この熊のやりとりのおかしさに、私1人が楽しんでいます。

<おすすめポイント>
男女の愛の物語。身勝手で鈍感な男と、置いてきぼりにされた寂しがりやの女を、ユーモラスな会話と、かわいいくまの絵で表しています。
本文以外に噴出しで足された言葉がおもしろく、くまの心の動きにより同調できます。

<まつりかの感想>
恋する年頃の子どもにも、男と女のそれぞれの気持ちが理解できていいかもしれませんが、やはり、大人におすすめしたい。
「こんなこと、あるあるある・・」と、うなずき、笑い、せつなさも感じながら楽しめるとおもいます。
『ふたり』という題名のとおり、一緒にいても、離れていてもふたりはふたり。お互いのことを思う気持ちには変わらない。
ただ、その気持ちの伝え方表現方法には男女の差があるということが表されています。
「言わなくてもわかるだろ」「わかっていると思っていた」という男と、「言わなきゃわからない」「わたしはこんなにも・・・・それなのになんであなたは・・」という女。多くのカップルのケンカの原因は、こういう根本的なものから発しているのではないでしょうか。
1人かんしゃくを起こすミーナを見ながら、コーゲはやれやれという表情でタバコをふかしている。機嫌を取り繕うとして、慌てて下手なフォローをするコーゲに対し、「いやいやすぐには機嫌は直さないぞ」といわんばかりのミーナの表情は、まさしく私と夫の姿。
「旅にでるわ」と椅子に深く腰掛け足を組みながら言ってのけるミーナの言葉に、コーゲは思わず椅子から立ち上がってタバコを落とさんばかりの動揺を見せている場面で、お話はおしまい。
置いてきぼりになって、かわいそうな女が男になだめられるお話ではなく、最後は女の強さ、たくましさが伺えます。
「俺の女だ。かわいいやつだ」なんて思っていたら痛い目にあいますぞ、殿方!

この物語、続きがあって、第2弾では、ミーナが家出をしますし、そのあとは中国へ旅をします。好きなくせにすれ違い、ケンカをするふたりが微笑ましいシリーズです。






 いたずらこねこ

2006-12-03

いたずらこねこ バーナディン・クック/文 レミイ・チャーリップ/絵 まさき るりこ/訳
いたずらこねこいたずらこねこ
バーナディン・クック レミイ・チャーリップ まさき るりこ

福音館書店 1964-11
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<どんな絵本?>
庭には、小さな池にカメがすんでいました。
となりのうちには、小さないたずらこねこがいました。
こねこは、ある日カメをはじめて見ました。
近づいていってじっとみて・・こねこはカメの頭をポンとたたきます。
すると、カメは首をひっこめてしまいました。
こねこは飛び上がるほど驚き、カメの周りを歩きます。
そして、もう一度カメを叩くと・・・
今度は足が引っ込みました。
カメはおそるおそる、首を出し、足を出します。
こねこは驚いて、ひとあしさがり、もうひとあし、もうひとあしと、後ずさり。
すると、こねこは池の中にバッシャーン。
こねこは、水が大嫌い。
いちもくさんに自分の家に帰ります。
カメはゆうゆうと池に戻ります。
それからというものは、こねこは、
にわの なかへ はいっては きませんでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして もう、けっして けっして、
うしろむきに あるいたりなんか しませんでした。


<初めて読んだ3才0ヶ月のヒメの反応>
カメが首や手足をひっこめる場面では、絵本の中のこねこと同じように驚いていました。
こねこが、後ずさりをして池に落ちそうになるのを、ページをめくるたびに「わ~落ちる!怖い怖い」とドキドキしながら聞き、とうとう池にはまってしまう絵をみて、こねこの顔真似をして笑っています。

<おすすめポイント>
いたずらこねこは、好奇心いっぱいの子どもの姿そのもの。読んでもらう子どもが、こねこに同調して楽しめます。表紙の背景と、本文の池の色に使われている深いグリーンと、黒と白の3色のみ。カメの甲羅の模様やネコの毛など鉛筆で丁寧に描かれています。
横長の本の特徴をうまくつかっている。見開きいっぱいに、画面両端からカメとこねこが、徐々に距離を縮めてくる様子や、こねことカメの仕草や表情が活き活きと描かれていて、ページをぱらぱらめくるだけで字を読まずともストーリーが分かります。
 文章も、好奇心いっぱいのこねこと、悠々としたカメの様子が、繰り返しの言葉で対照的に表現してあります。絵の動きのわりに少し長いかなと思われる文章も、読み終える間、絵をじっくり見ることができるという点で、こねこやカメの気持ちに同化しやすくなっています。

<現在3才4ヶ月のヒメの反応>
 最近では、ひとりでページをめくりたがります。なぜなら早くこねこが池に落ちるシーンにたどり着きたいから。でも、ちゃんと文章を読んであげると、クライマックスの「ひとあし、もうひとあし またひとあし うしろへさがりました」と徐々に池にあとずさりするこねこの様子に、やはり何度読んでもドキドキするようです。

<まつりかの感想>
 はじめて目にするものを、好奇心いっぱいに近づき、凝視して、触って驚いて、怖くなって、二度とやるまい!と思う・・・・これを読むと、大人も童心にかえり、わが子が何にでも興味本位で手を出し痛い目に合う様子もなんとなく理解できて、つい苦笑してしまうはず。

 ストーリーや、横長の絵本を横開きにつかううまさという点では『アンガスとあひる』とも似ていますが(過去の記事をごらんください)『いたずらこねこ』は、定点観測で、こねことカメの動きで表しているのに対し、『アンガス・・』は、アンガス(仔犬)の動きとともに画面全体が動いていくという違いがあります。
アンガスとあひるアンガスとあひる
マージョリー・フラック 瀬田 貞二

福音館書店 1974-07
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 文字をよまなくても、絵がしっかりと物語っている絵本。ですから2才くらいから楽しめます。言葉も豊かに語られているので、3才になれば、物語の起承転結をしっかりと楽しめるはず。
 静かな中にも、胸がざわざわするようなスリル感がある本です。
 地味な配色で、絵も決してかわいくはありませんが、子どもがこれほどまでに、こねこに同化して読むことができるということこそ、良い絵本の証拠なのだと思います。 

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genre : 育児

プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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