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 かあさんのこころ

2007-03-29

かあさんのこころ   内田麟太郎/文 味戸ケイコ/絵
かあさんのこころかあさんのこころ
内田 麟太郎 味戸 ケイコ

佼成出版社 2005-05
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<どんな絵本?> 
こどもの ころ。
ぼくは ぼくの かなしみしか しらなかった。
いつも かなしみの そこで うずくまっていた。


ぼく(小熊)は、うちに帰りたくなくて、かえっても誰も居ないのが悲しくて一人海で釣りをする。
夜空をみあげて、「かあさんのほし」を探すけど見つからない。
かぞくが できた。
やさしい ひとだった。

それでも孤独と悲しみを感じ続けるくまの子。
そして・・月日は流れ・・ぼく(小熊)はおじいさんになった。自分の娘が子どもを抱いている。子どもは母親に頬ずりしながら、「ママ」と声を出す。
それを見て、ぼくは涙が溢れてくる。自分の悲しみよりも、幼い子を残して死んでいった母さんの悲しみのほうがずっと深かったこと、母さんの気持ちがわかる。
それは ただ ひとつ。
・・しあわせに なってね。
・・かあさんよりも ながいきしてね。

かあさんの こころは のはら。
はるの のはら。


<初めて読んだ3才7ヶ月のヒメの反応> 
「死ぬ」ということに敏感に反応し、「おかあさんが死んだらどうしよう」「死になくないよ」「みんな死ぬの?」・・・などなど、命には限りがあることを知り、そしてそれをとても恐れています。
かあさんのほし」や、「わかくして なくなった かあさん」という文章が序盤に出てくるものの、いまいちピンとこなかったようで、中盤になって「おさないぼくをのこし、しんでいったかあさん・・」という文が出てきた瞬間、「この子のおかあさん死んだの?」「なんで?この子ひとりぼっちなの?」と、涙ながらに聞いてきます。

<おすすめポイント> 
作者の自伝ともいえる絵本。ぽつぽつと語られる文章は、小熊の孤独や深い悲しみ、そして雪解けしていく心の解放が伝わります。小熊と亡き母熊の目がとても印象的に描かれた、味戸氏の絵は、ふわふわした柔らかなタッチ。最初は暗いトーンの絵からはじまり、しだいに明るくなっていく様子は小熊の心情に沿っています。

<まつりかの感想> 『かあさんのこころ』のラストは、タンポポ畑と蝶が舞う春の野原が描かれています。しかし、雲におおわれたグレーの空も一緒に描かれているのです。完全ではないけれど、曇った心が少し晴れた様子を描いているのでしょうか。

 6才で実母を亡くした作者が、継母の愛情を感じられずに育った作者は継母を殴って家出、上京します。その後、継母に「ごめんね」と言われたことで、憎んでいた継母を不思議なくらい自然に許すことができたそうです。
 この絵本の帯には、こう書かれています。
どの子も無条件に愛されてほしい・・・・・
それがいま、私の一番の願いです。
悲しいときを過ごさなければならなかった子は、
自分を愛せない子になります。
それを取り戻せるのは、ただ優しい人との出会いだけです。
これはちいさな自伝でもあります。


以前記事にした(こちらをご覧下さい)『おかあさんになるってどんなこと』と共に、この本は母への思いが込められた作品です。
そして、今年2月に『かあさんから生まれたんだよ』が出版されました。
かあさんから生まれたんだよかあさんから生まれたんだよ
内田 麟太郎 味戸 ケイコ

PHP研究所 2007-02
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「産みの母」は「海の母」だと思って、お母さんを探して海に行った。ずっと待ってた、という少年。これも作者が本当に幼い頃そう勘違いをしていたとのこと。これも、母へのせつない思いがかかれていて読後に自分の親に素直に感謝できる本。

3冊共に、心の淵に温かなものが触れるような気がします。
内田氏の過去や、そのほかのナンセンスな絵本作品を思いながら読むと、作者の人間らしさ、強さ、しなやかさを感じられます。


ちなみに、『かあさんから生まれたんだよ』の原画展が、丸の内オアゾ内、丸善本店の3階中央エレベーター前で、3月26日(月)~4月8日(日)まで行われているそうですよ。



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 くまのコールテンくん

2007-03-25

くまのコールテンくん  ドン・フリーマン/作 松岡享子/訳
くまのコールテンくんくまのコールテンくん
ドン=フリーマン まつおか きょうこ

偕成社 1975-05
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<どんな絵本?> くまのコールテンくんは、はじめ、おおきなデパートの おもちゃうりばにいました。おもちゃうりばでは、どうぶつも、にんぎょうも、みな、はやくだれかきて、じぶんを うちにつれていってくれないかなあと、おもっていました。コールテンくんも、まいいち、そうおもっていました。
 ある日、ひとりの女の子がコールテンくんの前に立ち、
わたし まえから こんな くまの ぬいぐるみが ほしかったの
でも、今日はたくさんお金を使ったし、それにズボンのつり紐のボタンがとれていて新品ではないみたいだからとお母さんに言われ、買ってもらえず女の子は帰ってしまいました。
 ぼく、ボタンが とれてるの しらなかった
その夜、コールテンくんは閉店後のデパートの中を、ボタンを探しに行きます。
 エスカレーターに足を乗せてしまい、降りた先には、家具売り場が。ベッドに寝てみようとすると、マットレスについている丸いものをみつけ、これが失くしたズボンのボタンだと思い、縫い付けてある丸いものを思いっきりひっぱって取ろうとすると、ひっくりかえってしまい、後ろにあった電気スタンドが大きな音をたてて倒れてしまいます。
 警備員のおじさんに懐中電灯で照らされて見つかったコールテンくんは、元のおもちゃ売り場に戻されました。
 朝、コールテンくんが目をさますと、昨日の女の子が自分の貯金をもって買いに来ました。リサという女の子は、コールテンくんを抱っこしてうちに帰り、自分のお部屋につれていきます。そこにはリサのベッドの横にコールテンくんにぴったりの大きさのベッドが置かれていました。リサは、つり紐のボタンを新しくつけ、ぎゅっと抱きしめました。
 
<初めて読んだ2才10ヶ月のヒメの反応> ぬいぐるみで、ふり遊びをするのが大好きだったので、リサがぎゅっと抱きしめるラストシーンは、自分もぬいぐるみを抱っこして「わたしもよ」とセリフを真似ていました。
 ベッドにある丸いものをボタンだと勘違いするという部分がよく理解できていません。うちは、ベッドでなくお布団なので、ヒメはベッドマットレスを見たことがないのです

<おすすめポイント> デパートの玩具売り場に並んでいる、ぬいぐるみが主人公であるという設定は子どもの共感をよび、終始コールテンくんの目線で語られる展開に、自分と同一化させながらコールテンくんの行動を追いかけていけます。 松岡氏の用いる言葉は、コールテンくんの喜怒哀楽をうまく表現されています。絵は、ぬいぐるみたちの色んな表情が豊かに描かれ、絵だけでコールテンくんの心の動きをとらえることができ、「で、それからどうなるの?」と早く知りたいという気持ちにさせられます。

<現在3才8ヶ月のヒメの反応>ボタンがとれているのが気に入らなくて、買ってもらえず帰っていく女の子を悲しそうに見送るコールテンくんの姿を見て、かわいそうと言います。また、リサに買われていく場面で、コールテンくんの横にいるうさぎの人形を指差しながら「ほら、行く時間だよってコールテンくんに言ってるんだよ」と言います。絵を見て文章に書かれていないことまでも推測して感情移入しているようです。
(先日IKEA港北店に売られているベッドマットレスを見て、このお話を思い出し、ボタンと間違えた丸いものの存在を教えました。ヒメも理解できた分お話を楽しめるようになったみたい

<まつりかの感想> 一ページ目に書かれている、おもちゃ売り場に並ぶ人形たちの表情はどれもすまし顔。コールテンくんも可愛らしい表情で立っています。ところが、ボタンがとれていることが原因で買ってもらえず、直さない限りずっと買ってもらえないかも、と思ったのかな、なんてぬいぐるみの気持ちになって想像するととても楽しい。
 よく見ると、人形たちの並び位置も少しずつ変わっているのです。(昼間のおもちゃ売り場の場面と、コールテンくんが夜中にボタンを探しにいく場面と、警備員のおじさんが元に戻しにきたときの場面と、翌朝リサが買いにくる場面、それぞれよく見てみてください
 コールテンくんが偶然乗ってしまったエスカレーターを「山」だと思ったり、着いた先の家具売り場を「御殿」だと思ったり、「ベッド」を見て感激したり、リサの家に行ってはじめて「うち」というものを知ったり、「ともだち」というものを感じたり・・この物語には「これが○○っていうんだな」とか「ぼくずっとまえから○○したかったんだ」という文が出てきます。聞いたことがあっても、それを初めて見たり感じたりしたときの喜びが、このセリフにはこめられています。そしてそれは、子どもが生活体験の積み重ねで少しずつ学び、知識を得ていくときに心の中で思っていることと同じ気持ちになって読めると思います。
 リサは、コールテンくんを買って箱に入れずにそのまま抱きしめてうちに帰ります。ベッドまで用意して、新しいボタンをつけて、自分の目線に抱き上げ、そしてぎゅっとだきしめます。ぬいぐるみというモノでなく、友達としてコールテンくんを迎え入れたリサ。子どもが、ぬいぐるみや人形を、赤ちゃんや友達、家族に見立てて遊ぶときの気持ちにも共感して読めます。
「ともだちって、きっときみのようなひとのことだね。」
「ぼく、ずっとまえから、ともだちがほしいなあって、おもってたんだ。」
「わたしもよ。」

子ども達は、この本で、コールテンくん、リサともに自分自身を重ね合わせて読めるというところで、物語のハッピーエンドを心から満足できると思います。

 

 こんとあき

2007-03-20

こんとあき  林明子/作
こんとあきこんとあき
林 明子

福音館書店 1989-06
売り上げランキング : 29014

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<どんな絵本?> キツネのぬいぐるみの「こん」は、「あき」が生まれてからずっと一緒に遊んでいます。「こん」はだんだん古くなり、とうとう腕がほころんでしまいました。
 「こん」と「あき」は、「こん」を作ったおばあちゃんのところに直してもらいに汽車にのってさきゅうまち(砂丘町)まで2人旅をすることになりました。
 不安げな「あき」を励ます「こん」。5分間停車の駅に来た時、「こん」は電車を下りてホームで売っているお弁当を買いにいきます。ところが人が多くなかなか買えません。「あき」は一人席で待っているのですが、とうとう汽車が動き出し「こん」は戻ってきませんでした。車掌さんに教えてもらってデッキに行くと、「こん」はしっぽをドアに挟まれたままお弁当をもって立っていました。 
だいじょうぶ、だいじょうぶ。おべんとう、まだあったかいよ
 ぺしゃんこになったしっぽは、車掌さんが包帯を巻いてくれました。それから「こん」と「あき」は終点の砂丘町までずっと座っていました。
 到着すると、ふたりはおばあちゃんの家に行く前に、砂丘を見に行きます。2人で砂に足跡をつけていると野良犬がやってきて「こん」を口にくわえ砂山を登っていってしまいます。「あき」は追いかけていきますが、犬の姿はなく、砂になにかが埋まっているのを見つけます。「こん」を拾い上げ、おぶっておばあちゃんのお家に向います。
 「おばあちゃんのうちは どこにあるの?」あきがきいても、こんは、ちいさいこえで、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と、いうだけでした。
 「あき」は無事におばあちゃんのうちにつき、「こん」はしっかり縫い付けられてきれいに直してもらいました。そして、3人で一緒にお風呂に入り、できたてのようにきれいなきつねになった「こん」。そして、次の次の日2人は家に帰りました。

<初めて読んだ2才5ヶ月のヒメの反応> 当時のヒメには少し長いお話かもしれないと思っていましたが、起伏のあるストーリーに固唾をのんで聞いているという感じがしました。「こん」が犬にくわえられ、後を追いかける「あき」が砂山のてっぺんまできて「こーん!」と呼ぶ場面では一緒になって叫んでいます。

<おすすめポイント> ぬいぐるみと少女という人物設定と、2人がお互いを思いながら旅をしていく様子、結末までの息もつかせぬ展開。 ぬいぐるみの柔らかさが感じられるような「こん」と、「あき」の愛らしく内面の動きが存分につたわってくる絵はさすがです。
 「こん」がいつも「あき」を助け見守っているのですが、「こん」の危機に「あき」が一人で立ち上がり今度は助けてあげるという少女の成長も描かれています。

<現在3才8ヶ月のヒメの反応> 「こん」がぬいぐるみなのに人間である「あき」を守ってあげているという物語に対し、時々ふと疑問を感じるのか、「これが、こん?」「どっちがこん?」と尋ねてきます。 
 中表紙の、こんの型紙を見て、「これはしっぽで、これは頭・・・」と言っています。
 絵の細かい変化・・・例えば、あかちゃんの「あき」がはじめて歩いたときの靴が、4ページの窓辺に飾られているものだということや、歳月とともに「こん」の洋服が違うことなどに気づいて喜んでいます。

<まつりかの感想> 語彙が豊富になり、言葉をたくみに操るようになって、自分ひとりでできる!やりたい!という意思が出てきた3~4才の子であれば、等身大のままに物語に入り込んでいくことができると思います。 いつも守られている立場の「あき」が、「こん」の危機に面して、自力で何としてでも助けなければという成長がポイントだと思います。「あき」の成長とともに、読み手も成長させてくれる本かもしれません。
 林明子作品は、絵さがしも魅力。他の作品の登場人物なども随所に隠れています。表紙には、ホームの向かいにチャップリン?と思われる人物、その向かいには「はじめてのおつかい」の太ったおばさん?
 汽車に乗り込み席を探している場面では、気になる人物が2人。白いあごひげのおじいさんと、黄色い帽子とベストを着た男。誰なんでしょう?それに赤いポロシャツを着た美少女のは「NAHO」と書いてある腕輪をしています。『はじめてのキャンプ』のなほちゃん?006054110000_s.jpgお弁当を買いに行く場面では窓に映る車両の中の人々が。そこにはなんだかピーターラビットのマグレガーさんそっくりの人がいますし・・
 なによりも、主人公「あき」は、『はっぱのおうち』の女の子ではないかと・・・

 報告「リサとガスパール&ペネロペ展」

2007-03-19

20070319212612.jpg 今月14日より、松屋銀座で行われている、「リサとガスパール&ペネロペ展」に行ってきました。8階大催場は、とにかく人・人・人・・・
日曜日だからなのか?いや、それにしても尋常でない人数に驚きです。
とにかく若い女性が多いのです。カップルの姿もちらほら。むしろ子連れのほうが少ないくらい。この日、リサとガスパールの着ぐるみによる握手会(先着30名)があったらしいからそれも原因かしら?。

押し合いへしあいしながら、遠目に原画を見ながら進み、娘をずっと抱っこしながらようやく人ごみを抜けたときには、展示も終わりという始末です。
前半がリサとガスパールシリーズ。(犬でもうさぎでもない不思議でキュートな2人が巻き起こす、お茶目ないたずらを描かれたシリーズです) 原画ができあがるまでのアイデアスケッチの展示や、パリの自宅アトリエを再現したコーナー、ゲオルグ氏の制作風景のビデオ上映もありました。

後半はペネロペ(うっかりやさんのコアラの女の子が家や幼稚園でくりひろげる様々な失敗を愛らしく描いたシリーズです。) こちらもラフスケッチや習作、そのほかにペネロペの紙粘土細工や、缶ケースに油彩で描いたものなどの展示もありました。

 最後は、ゲオルグとアンのインタビューのビデオ上映があり、そこではキャラクターが生まれた背景や、絵本をつくろうと思ったきっかけ、2人の出会いなどについても語られていました。

 例えば・・リサとガスパールが生まれたのは、クリスマスにゲオルグがアンに送った赤い手帳に描かれた愛らしい動物がリサのモデルになったというエピソード。その後、編集者のアドバイスにより、仲良しの男の子、ガスパールを登場させることでこのキャラクターが作られたそうです。手帳にかかれた動物は茶色。このときすでにマフラーを巻いていましたし、飛行機に乗って旅をしていました。リサはパリっ子だそうです。モデルはアン。ガスパールはアンの2つ下の弟で、2匹のやりとりは幼い頃の姉弟のエピソードを膨らませてストーリーを作ることもあるそうです。

 ペネロペでは、しかけ絵本の作り方の紹介も。原画にトレーシングペーパーを重ね、しかけがどう動くのかを指示するそうです。読者がしかけを動かすこと、つまり手を加えることでペネロペの動きが完成する喜びを読者が体験することを狙っているようです。ペネロペが青いコアラになるまでには、ネコやサル、トラなど動物候補がいろいろあったというのも面白い。いまやペネロペはコアラ以外に考えられないくらい定着していますから、もしネコだったら・・なんて考えるととても面白いですね。

展示が終わり部屋を出ると、そこには絵本やグッズの山。
ハンカチ、食器、文具、エプロン、お弁当箱、ぬいぐるみ、ポストカード・・・etc。とにかく可愛いグッズたちが並べられていました。

20070319211720.jpg20070319211709.jpgこんな大きなぬいぐるみもありましたよ。

 ところが、この商品に群がる人がおびただしいのです!。歩けない、商品が手に取れない・・・そしてレジには長蛇の列が出来ていて「最後尾はこちら」というパネルを係りの人がもっているではないか。
ここでも、リサとガスパールグッズが大半をしめていたので、ヒメの目的でもあるペネロペコーナーへ逃げ込み・・・ペネロペのぬいぐるみと、カードケース、ペンケース。それと展示作品集を購入しました。(本当はありったけのグッズを買いたいところですが)

 ペネロペはゲオルグとアンの今年3才になる娘さんやそのお友達を観察しながら描いているそうです。それを知って、ヒメがリサガスよりペネロペの方がお気に入りなのが納得できるようなきがしました。ペネロペの動きは3才のヒメと類似するところがあるんでしょう。とくにお気に入りの『ペネロペひとりでふくをきる』なんて、ヒメの行動とそっくりですから。
ペネロペひとりでふくをきるペネロペひとりでふくをきる
アン グットマン Anne Gutman Georg Hallensleben

岩崎書店 2005-01
売り上げランキング : 13481

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 今回、書き下ろし作品の原画展示即売が7階で行われていました。50万円前後の値段がついていて・・それでもほとんどに売約済みの札がかかっていましたよ。

明るく豊かな色彩と、キャラクターたちのかわいらしい仕草、ほのぼのしたストーリーが子どもや子どもをもつ親だけでなく、若い女性にも支持されていることがよ~~く分かりました。
会期は26日(月)まで。(詳しくはこちらをごらんください
土日祝日は覚悟の上、お出かけください。

このあと、京都、名古屋にも巡回するようですよ
京都 
 4月26日(木)~5月27日(日) 
 美術館「えき」KYOTO(ジェイアール京都伊勢丹)

名古屋
 7月18日(水)~29日(日)
 三越名古屋栄店7階催物会場



 「クワ太」の死

2007-03-17

20070317024033.jpg20070317024100.jpg20070317024128.jpg20070317024152.jpg
3月16日(金)。家族がひとり亡くなりました。
ひとり・・いや一匹。名前は「クワ太」

 昨年7月17日、我が家に舞い込んできた立派な♂のノコギリクワガタ。リビングの網戸にぶつかって脳震盪をおこしベランダでひっくり返っていたのです。
 ヒメが「クワガタ」とはっきり言えず、クワタといっているように聞こえるので、名前は「クワ太」に。
 その一週間後、近所のクヌギの木に止まっていたコクワガタを捕まえてきて、同じ虫かごの中へ。こちらの名前は、そのまま「コクワ」。
「クワ太」と「コクワ」は争うこともなく、うまく棲み分けていました。
 秋にはエンマコオロギを飼いました。こちらも夫とヒメが草原で♂3匹、♀3匹を捕まえてきたのです。(「だんまりこおろぎ」について書いた過去の記事に、コオロギの画像があります。ごらんください)コオロギたちは共食いや、寿命で11月末には全匹死んでしまいました。
 再び我が家は、クワガタ2匹だけになり、季節は冬に。普通ノコギリクワガタの成虫の寿命はひと夏限り(3~6ヶ月)といわれ、越冬はほとんどしないといわれています。年末年始、10日近く留守にしたときも、部屋の温度が低く乾燥するのでうだめかもしれない・・と思っていたけれど、それでも問題なく生き続け、食欲もありよく動いていました。
 朝晩、クワガタたちに声をかけるのが習慣になり、霧吹きをかけたりゼリーを変えたりとヒメもよくお世話をしていました。
 ある日、脚の動きがおかしく、歩き方がぎこちないので取り出してみると、フ節が無くなっている脚が3本もあったのです。弱弱しい動きのクワ太。
「この様子じゃ、あと一週間ぐらいで死ぬかもしれない・・・」そういった夫の言葉どおり、16日朝起きてみるとマットの上で死んでいました。
 覚悟はできていたとはいえ、かなりのショックでした。
 ところがヒメは・・「コクワは生きてるでしょ」となんだかあっけらかんとしている。これではいかん!死とはどういうことなのかどう説明したらいいのだろうか・・・
 うまく説明できず、ヒメを納得させられないままに17日(土)、休みの夫と3人で、コクワを捕まえたクヌギの木の下に穴を掘りました。クワ太が生きているときには、怖くて手にのせることができなかったヒメ。亡骸になってはじめて手のひらにのせて、背中をなでながら「クワ太バイバイ。いっぱい遊んでくれてありがとう」と言って穴に埋めました。
「クワ太がもういないよ~。さみしいよ。」突然思い出したように泣きだしたりして、ヒメなりに、生き物が死ぬということを理解できたのかもしれません。
「また夏になったら、コクワの友達探しに来ようね。コクワ寂しいから。」というヒメ。コクワの寿命は1~3年だそう。できるだけ長く生きて欲しいものです。

 昨夏クワガタを飼いはじめてから、文庫で何度も借りて読んでいたのがこちらの本。
のこぎりくわがた 相笠昌義/作
200703171357000.jpg年少版こどものとも101号(1985年8月1日発行)のもの。
 内容は、夜のこぎりくわがたがくぬぎの木に飛んできて、他の虫たちと木の蜜をなめている。舐め終わると、枝をどんどん歩いているとバランスをくずして落下。仰向けになって地面で気を失って動かない。足を動かしてもなかなか起き上がれず、爪を木にひっかけてようやく起き上がり、葉の中にもぐっていく・・・というもの。
 色鉛筆でかかれたクワガタの絵がリアル。ゼリーを食べるときににゅっとのびる口唇ひげや、目、裏返しになった姿など実物では見えにくいところも絵だとよくわかり、クワ太と比較しながら楽しんで読めました。残念ながらこの本、今は絶版のようですが、画家による丁寧な絵が魅力の本です。
 

 おかあさんとあかちゃん

2007-03-15

おかあさんとあかちゃん  中谷千代子/文・絵
008414B1.jpg

<どんな絵本?>うさぎの あかちゃんは、おかあさんに
とびついて おっぱいを のみます

ねこの あかちゃんは、おかあさんの
おっぱいを まえあしで おして のみます。


うさぎ、ねこ、さる、やぎ、ぶた、きりん、くま、ぞう、しまうま、かば・・そして人間のあかちゃん。
あかちゃんは、おかあさんの おっぱいを のみます。

<初めて読んだ2才9ヶ月のヒメの反応>
 ぶた、かば、きりんのおっぱいののみ方に興味をもっていました。最後のページで、人間のあかちゃんがおかあさんに抱かれてのんでいる姿を見て、同じようにわたしに抱きついておっぱいを飲むまねをします。

<おすすめポイント> 
 『かばくん』の画家でもある中谷千代子氏の絵本。キャンバスに大きく油絵でかかれた動物の母子はどれもおおらかで優しい。
 見開きごとにひとつの動物が登場し、「○○のあかちゃんは、△△で(しながら)、おかあさんのおっぱいをのみます。」という文章が繰り返されます。
 大きくかかれた動物の絵、繰り返しの文が、月齢の小さい子から楽しめ、少し年齢が高くなれば動物のおっぱいののみかたの違いを楽しめる本。
 
 <現在3才8ヶ月のヒメの反応>
 実際に動物園で見たり、テレビで見たり、絵本に登場する動物など3才にもなると実生活での経験が増えてきた分、動物の生態の違いについても理解ができ、そういった意味でも絵本を楽しめるようになってきました。
 ゾウはおっぱいをのむときは鼻でなくて直接口でのむことや、カバは水の中でおっぱいをのむことなどを知って面白がっています。
 
 <まつりかの感想>
 ヒメとは最低でも2週に一度は図書館を訪れています。この図書館には、小さい子ども(とくに0.1.2.才の赤ちゃんのため)の絵本の部屋があり、靴を脱いでゆったりと選べるようになっており、そこでお話会なども開かれています。
 最近は私が絵本を選んでいる間、ヒメはそこで一人で待って絵本を読んでいることが多くなりました。いくつか気に入ったものを取り出して「これ借りたい」というのですが・・・
必ず手にしているのが、うさこちゃん(ミッフィー)シリーズと、ももんちゃんシリーズそしてこの『おかあさんとあかちゃん』なのです。 そして私はいつもこの本を借りずにその場で読んで帰るのですが、あまりに毎回手にするので今回はちゃんと借りてみました。
 読み聞かせていても特別感激しているわけでもないのですが、ここ数日は毎晩必ず読まされています。
 先日記事にした『おっぱい』『あかちゃん1.2.3.』と内容は類似しています。ヒメの関心が、相変わらずおっぱいにあることは間違い有りません。
 自分があかちゃんだったときのことを聞きたがり、赤ちゃんに戻りたいと言い、片付け場所にこまって放置しているベビーカーや抱っこ紐で、ぬいぐるみをあやしたり、抱っこして授乳の真似をしてみたり・・・ このブームはいつまで続くのやら。

 
 

 だいすき-そんなきもちをつたえてくれることば

2007-03-12

だいすき-そんなきもちをつたえてくれることば   
ハンス&モニック・ハーヘン/作 マーリット・テーンクヴィスト/絵 野坂悦子 木坂涼/訳

だいすき―そんなきもちをつたえてくれることばだいすき―そんなきもちをつたえてくれることば
ハンス ハーヘン モニック ハーヘン Hans Hagen

金の星社 2003-03
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<どんな絵本?>
 だいすき
 
 さがしているの あたらしい ことば
 だれも しらない ことば さがしているの
 だいすき わたしの そんなきもち つたえてくれることば


オランダを代表する作家と画家による、全23編の詩画集です。
↑の「だいすき」は一番最初におさめられている詩。

<初めて読んだ3才7ヶ月のヒメの反応>
 たんたんと詩を読み続ける私の言葉にじっと耳を傾けながら・・・しかし中盤に差し掛かると「まだあるの?」と退屈そう。
23の詩の中で、「ワン・ツ・スリー」「いぬ」「なみだ」「ひまわりのうみ」「ほんとのママ」の5つがお気に入りです。

<おすすめポイント> 季節や風景、家族、自分の気持ちなど、幼い少女の視点と世界観が、少女のつぶやきとして語られています。簡単ないいまわしでありながら、鋭い視点と切り口が心に訴えます。また、無垢で可憐な少女のしぐさや胸の内をせつなくを描いた美しい絵が包んでくれています。

 <まつりかの感想>先月、大丸東京店で開催された、「オランダ絵本作家展」(報告レポートはこちら)で、数ある原画の中で特に印象に残ったものが、この『だいすき』だったわけです。
表紙にもなっている、少女がうさぎのぬいぐるみを抱いて目を閉じて座っている姿。この絵の前には、多くの人が足を止めていました。
この絵は、23編目、つまりこの詩画集の一番最後におさめられている詩のものです。タイトルは「おしまい」。

おしまい

きが1000ぼんあれば もりになる
しずくが 1000つぶで あめ
はっぱが 1000まいあれば しばふ
でも
これから いくつことばを しゃべり
つばの あぶくを いくつ とばして
あと なんかい ないたり わらったりするの?
なんかい うんちや おしっこをして
なんかい おやすみのキスを してもらったり
してあげたりするんだろう
これで いっしょうぶん
おしまいってことになるまで


果てない限りない未来をもった幼い子が、自分の「一生分」を満たしてくれるほどのものってどれくらいなのだろうかと思い巡らしている様子が書かれているのでしょうか。

わたしも子どもの頃、夜おふとんの中であれこれ空想していました。
「宇宙ってどこまであるのだろう」「人は死んだらどこにいくのだろう」・・・
「無限大」が∞で表されることを知った小学生の時、ノートにこの記号を書き綴りぐるぐると手を動かしながら、「これから自分はどのくらい生きるのだろう」と考えていたり・・。限りなく大きな世界があることへの期待とともに、先が見えないことに不安を感じ、目にみえる量ではかれないものが世の中にはたくさんあるということを理解し始めた小学生の頃を思い出しました。

このように大人になってこの詩を読んで、幼少の頃を思い出すのは、つまりこれらの詩が少女の心情をうまくとらえているということなのでしょう。
小学生くらいなら詩を理解し、この本の少女に心を寄せることができるかもしれませんが、大人にもぜひお奨めしたい本です。
幼少期を懐かしむもよし、少女のつぶやきとわが子の心のうごきを重ねて読むもよし・・読んだあとは、素直な気持ちになって、全てのものに優しくなれそうな気がする、そんな本です。




 わたしようちえんにいくの

2007-03-09

わたしようちえんにいくの  ローレンス・アンホールト/作 キャスリーン・アンホールト/作 角野栄子/訳
youtien


<どんな絵本?>
 アンナはお母さんに、もう大きいんだからお友達をたくさんつくりに幼稚園にいこうといわれます。
幼稚園で履く靴を買って・・・でもひとりではけるか心配→おともだちと仲良くできるかな?→妹も連れて行こう→でも赤ちゃんはだめ→「やっぱりわたしおうちにいる

でもお母さんは、アンナをつれて幼稚園に行きます。
そこには優しい先生が待っていて靴をちゃんとはかせてくれました。
お部屋の中にはたくさんのお友達と、遊び道具があって、本もあるし積み木もあるし、絵の具で遊んでもいいし、粘土も出来る。

しばらく一緒に教室に入っていたお母さんは、
アンナ、なにか いいもの つくって あとで ママに みせてね」と言ってかえって行きます。
ママ、いっちゃうのー、ママー
寂しくなったアンナに声をかけてきたのは、アンナと同じくその日初めて登園したトム君。
一緒に遊んでいるうちにアンナも楽しくなってきます。
トイレにもみんなで並んで、おやつを食べて、歌を歌って、手遊びをして、お外で遊んで。
そのうちお母さんが迎えにきました。
アンナ なにか いいもの できた? みせて」
「もちろん できたよ。おともだちが できたの。」
「あしたも ようちえんに いくんだ、わたし」


<初めて読んだ3才6ヶ月のヒメの反応>
 前回も書いたのですが、ヒメが4月から入園する幼稚園では、土曜日に慣らし保育が行われています。希望者のみで全10回。この本を読んだときは、この慣らし保育も後半にさしかかっていた頃です。
 朝、園まで送ると私にしがみついて「行かないで~」と泣くヒメ。わたしも毎度後ろ髪を引かれる思い。
 でも迎えに行く頃には、すっかり笑顔で待っていてくれるのを見るとこちらも一安心。でも、まだまだ自分のことで精一杯。お友達を見る余裕もありません。
 絵本の、お母さんとアンナが離れる場面では一緒になって涙ぐんでいました。

<おすすめポイント> はじめて幼稚園に行く子の心理が描かれています。お母さんとの分離不安、園生活への不安が、お友達や先生との関わりで次第に解きほぐされていき、自信に変わっていく成長ぶりは、読み手である子ども自身がアンナと思いを重ね合わせていけるでしょう。「わたしあしたもようちえんにいく」という力強い言葉と、愉快に弾んでいるアンナのしぐさが爽快なラストシーンです。
 
 <現在3才8ヶ月のヒメの反応>
 最近では、幼稚園でも周囲を見る余裕がでてきたようで、お友達のお弁当の中味や、その日歌った歌や、どんな遊びをしたか、先生とどんなお話をしたかなど報告してくれます。
 絵本を読みながら、自分の通う幼稚園との共通点や、相違点を見つけて質問してきたり、共感しています。

 <まつりかの感想>慣らし保育も今週でおしまい。8回目は終始ニコニコで楽しく過ごせたようだったのですが、先週9回目は朝から泣いて、そのあとも時々思い出しては涙が出ていたようで、波が激しかったようです。
 さてさて、最終日はどうなることか・・。
本人は「今度は泣かない気がするなあ」などと他人事のように語っていますけど
 
 この慣らし保育の間にお友達もできたようで嬉しそう。でも「今日知らない子がぶつかってきて、バカっていわれたの」「髪の毛ひっぱられたの」などと、色々辛い事もあるようで、思い出して泣く事も。
 楽しいばかりの園生活ではないということを知ってしまいましたが、これから立ちはだかるあらゆる困難に、子ども自身がどう向ってどう乗り越えていくのか・・親はどう見守るのか・・入園への不安は子どもだけのものではありませんね。


 ぎーこん ぎーこん

2007-03-04

ぎーこんぎーこん  とよたかずひこ/作
ぎーこんぎーこんぎーこんぎーこん
とよた かずひこ

岩崎書店 1997-08
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<どんな絵本?>
おひさま ぽかぽか ぎーこん ぎーこん
「あのね あのね・・」
しろくまくんが おとうさんと おはなしを しています


公園に出かけたしろくまの親子が、対面式のぶらんこに向かい合わせて座って、ぎーこんぎーこん。
「あのね、あのね、それでね、それでね」とおしゃべりするしろくまくん。
お父さんはずっと黙ってきいています。
ぶらんごはぎーこんぎーこんと揺れ続け、
ぎーこん とろん
おやおやおや
ぎーこん こっくり
ぎーこん こっくり

しろくまくんはうたた寝をし始めました。
お父さんは、しろくまくんを抱っこして、ぶらんこに揺られています。
そして、すっかり寝入ったしろくまくんを抱き上げてお家に帰っていくのです。
<初めて読んだ3才0ヶ月のヒメの反応>
 私の実家にはこのタイプのブランコがあります。帰省すると、ヒメのために親が庭にブランコを組み立てて待っていてくれるのです。ですから、絵本を見て、「じいじが作ってくれるブランコだ」と喜んでいました。
 「あのねあのね、それでねそれでね」という言葉をおもしろがり、お父さんが抱っこして公園を去っていく絵を見て「抱っこ~」と飛びついてきます。

<おすすめポイント> 単純な太い線で輪郭をとったしろくま親子の表情がとても温かいです。ぎーこんぎーこんというブランコの音が物語をひっぱっていき、ストーリー展開に合わせて文字が大きくなるなどの工夫があります。
 子どもが一方的にお話するのを、黙って聞いているお父さん、眠った子どもを抱っこして、しばらくブランコに揺られながら子どものぬくもりを感じているのであろう姿など、父子の心通う様子を絵が存分に伝えてくれています。カバーに物語の序章として「はやくはやくおとうさん、いそいでいそいでおとうさん、だれものっていないといいね、おとうさん。」という文があり、中表紙には公園に向う親子の姿がかかれていて、本文に入る前からすでにお話は始まっています。 

<現在3才7ヶ月のヒメの反応>
 しろくま親子がブランコにのっているそばに、蝶やアリ、ネコの親子が描かれているのを見つけ、これらについても独自に物語を作って遊んでいます。
 しろくまの子の寝ている絵がアップになって「ぎーこんこっくり」という場面が特に気に入っています。

 <まつりかの感想>この本は、「しろくまパパとあそぼう」シリーズの第3弾です。
このシリーズでは他に『おっとっと』と『ぶーんぶーん』があります。
 
おっとっとおっとっと
とよた かずひこ

岩崎書店 1997-08
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ぶーんぶーんぶーんぶーん
とよた かずひこ

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どれも、お父さんとのスキンシップが深まる内容になっています。第1弾の『おっとっと』は、お父さんが肩車をしながら、片足をあげて右に左に傾いて「おっとっと」するのを、子どもがドキドキしながらも楽しんでいる様子がかかれています。
また、第2弾の『ぶーんぶーん』は、お父さんの足に乗り、手につかまって飛行機をしてもらう子どもの様子がかかれています。
第3弾の『ぎーこんぎーこん』は、前2冊と違って体を使わず、ブランコに乗って話を聞いてあげるという心のふれあいを描いています。

 ヒメが赤ちゃんの頃、夫は忙しくあまり育児に参加してくれませんでした。夫とヒメがふたりきりで出かけるようになったのは、2才になってから。ヒメは私以外の人に抱っこされるだけでも泣くような子でしたから。
 2才の時に、お医者様にこのことで相談したことがあります。「父親の子どもへのかかわり方を少し考えたほうがいい」といわれました。そして、「父親は母親とではできない遊びをしなければならない」と。それは、家の中で遊ぶのではなく、外で思いっきりどろんこになるとか、追いかけっこをするとか、ボールを投げたりけったりすることだそうです。また、紐の両端をそれぞれが持って、向かい合ってひっぱりあう遊びなどは、相手の加減を知ることができる有効な遊び方らしいですよ。
 それまで、夫はヒメを公園に連れて行っても砂場の横でただ見ていたり、滑り台の下で待っているだけだったのですが、子どもと一緒に交わって遊ぶことを考えて欲しいと伝えてからは、夫も意識が変わり、ヒメも夫と出かけることを望むようになりました。
 とはいえ、未だに夫と2人でお風呂に入るのには躊躇し、機嫌が悪いときは頑として拒否。寝かしつけも私でないと無理ですけど。

 ヒメはこのシリーズが好きで、『おっとっと』は、ゲラゲラ笑って何度も読みせがんできます。そして絵本と同じように夫に肩車をしてもらって、「おっとっと」してもらうのが大好きだし、『ぶーんぶーん』のように飛行機遊びも好き。
体を使ったダイナミックな遊びはやはりとても楽しいらしく、2人で遊んで帰ってくると、「お父さんとこんなことをした、こんなことを話した」と嬉しそうに報告してくれるヒメ。
『ぎーこんぎーこん』のしろくまの子が一方的におしゃべりしている様子は、日頃接する時間が短いお父さんに自分のことをいっぱい話したいんだという子どもの気持ちをよく表していて、それをちゃんと聞いてあげているお父さんの姿からは、子どもとの遊び方、接し方を学ぶものがあります。ぜひお父さんの声で読んでもらいたい絵本です。
 

 ぐるんぱのようちえん

2007-03-02

ぐるんぱのようちえん  西内ミナミ/作 堀内誠一/絵
ぐるんぱのようちえんぐるんぱのようちえん
西内 ミナミ 堀内 誠一

福音館書店 1966-12
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<どんな絵本?>
ぐるんぱは、ずっと一人ぼっちで暮らしてきて、すごく汚くて臭い象。
時々寂しくなって涙を流す事も。
ジャングルの他の象たちは、ぐるんぱが大きくなったのにいつもぶらぶらしているので、働きに出そうとします。
体を洗ってもらい、見違えるほど立派になったぐるんぱは、一番初めに「ビスケット屋のびーさん」のところで働きます。でも、1個一万円の特大ビスケットを作ってしまい、「もうけっこう」と言われしょんぼりと出て行きます。
2番目に行ったのは、「お皿作りのさーさん」のところ。
3番目に行ったのは、「靴屋のくーさん」のところ。
4番目に行ったのは、「ピアノ工場のぴーさん」のところ。
そして最後に、「自動車工場のじーさん」のところへ。
でもどこに行っても、ぐるんぱの体にあわせた製品は、大きすぎて「もうけっこう」と言われ追い出されてしまいます。
本当にがっかりして、ぐるんぱは自分が作ったスポーツカーに乗り、ピアノと靴とお皿とビスケットをのせて走ります。
また、むかしのように なみだが でそうに なりました。

 しばらく行ったところに、12人の子どもをもつお母さんが忙しそうに洗濯物を干していました。ぐるんぱを見つけると、子どもと遊んで欲しいと頼みます。
 ぐるんぱは、ピアノを弾いて歌うと、あちらこちらから子どもたちが集まってきました。靴でかくれんぼができ、お皿はプールになり、特大ビスケットをちぎって子ども達にあげました。

ぐるんぱは、ようちえんを ひらきました。
・・・・・・・・・・・・・・
ぐるんぱは、もうさみしくありません。


<初めて読んだ3才3ヶ月のヒメの反応>
絵がかわいいと気に入り、ぐるんぱがどこに行っても大きなものを作ってしまうことがおかしいようです。
ぐるんぱの幼稚園で遊ぶ子ども達の絵を見て「この子は○○・・」という風に絵探しをして楽しんでいました。

<おすすめポイント> 豊かな色彩とべたっとした絵の具のタッチと、登場人物の表情など、堀内誠一氏の絵が、物語の楽しさをひき立てています
 ビスケット屋の店主は「びーさん」、お皿作りの店主は「さーさん」という名前の付け方も楽しく、巨大なものを作って追い出されるたびに、「ぐるんぱは、しょんぼり」「ぐるんぱは、しょんぼり、しょんぼり。」と一つずつ増えていったり、持って出て行く物が増えていく、積み重ねと繰り返しという言葉遊びの要素もあります。 一人ぼっちで泣き虫で不潔だった象が、「とくべつはりきって」懸命に仕事をするものの、失敗を繰り返して追い出され、途方に暮れてしまうけれど、最後には自分の居場所をみつけることができるというサクセスハッピーストーリーです。
 
 <現在3才7ヶ月のヒメの反応>
 ぐるんぱが、追い出されるときに持っていくものを一つずつ「びすけっとと、おさらと、くつと・・・」と、絵を指差しながら言うことと、お母さんが干す洗濯物の数を数えることで、ページをめくるのを止めます。
 中表紙の「ぐるんぱのようちえん」という題字の下には、小さく「これはぐるんぱがかいたじです」と書かれています。それを読むと、ヒメは「どうやって書くの?お鼻でかくの?日本語書けるの?どうしてどうして・・」と合点がいかないとばかりに何度も聞いてきます。

 <まつりかの感想>4月の入園を控えたヒメ。実は昨年11月末から3月まで全10回、土曜日に慣らし保育が行われています。朝9時半から12時半まで、お弁当も食べて帰ってくるのだが、この慣らし保育も残すところあと2回となりました。
先週8回目にして、初めて泣かずに教室に入ることができました。
「幼稚園なんか楽しくなってきた」というコメントをしはじめ、お弁当もようやく残さず食べる事ができ、私としても4月からの不安がすこ~し軽減された感じです。
 まあ、慣らし保育は希望者だけなので、実際は一クラスの人数ももっと多くなるし、バス通園という関門も待ち受けているためまだまだ悩みはつきそうにありませんが・・

 ですから、最近読む絵本も「幼稚園」ものを選んでいます。というわけで、この本もその一つ。

 ぐるんぱのようちえんで遊ぶ子ども達の楽しそうな姿は、非現実的ではあるものの、ヒメには魅力たっぷりにうつっている様子です。この本は、幼稚園の生活を描いたものではありませんが。
 ダメだと思われているぐるんぱが、最後には自分にできることを見つけ、大きなものを作りすぎて失敗した作品たちもちゃんと役に立っているというお話は、誰にもチャンスがあり、自分にあった場所があるんだという勇気を与えてくれます。

 <作家について>
 1965年初版のベストセラー本。雑誌のアートディレクターとしても活躍していた堀内誠一氏。彼が手がけた作品で我が家にある絵本は、『たろうのおでかけ』『こすずめのぼうけん』『おひさまがいっぱい』『ふらいぱんじいさん』『ほね』。実は我が家の蔵書数からすれば、堀内氏の作品がこれだけあるのは結構な比率である。
 『ほね』以外は、挿絵のみを手がけている。どれも絵の雰囲気が違い、これらの本を並べてみると同じ絵描きの作品とは思えないくらい。たとえば長新太氏や五味太郎氏の絵などは、文章が他の作家であっても挿絵を見れば誰が描いたものかがわかるが、堀内氏の場合はそうではない。堀内氏のものと知らずに買って気がつけば集まっていたという感じ。作品によって画風がかわる、変えられるという幅の広さを感じる。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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