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 大人は伝えているか?

2006-11-24

大人は伝えているか?~次代を担う子どもたちのために~  鈴木一作/著
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著書・鈴木一作氏とは・・・
1955年生まれ。
山形県寒河江市で眼科医をされています。
医師会や眼科医会では学校保健担当理事を、地域では学校評議員、スクールアドバイザーを、県教育委員会では心の教育推進医院、学校評価調査研究協力委員、教育通信委員などを歴任。
医学博士で、寒河江絵本読み語りの会の代表でもあります。
また、三人の息子たちの父親でもあります。

こちらの本、私が所属しているNPO法人「絵本で子育て」センターから出版されている本です。
著者が、絵本フォーラム(ほるぷフォーラム社の機関誌)に、連載されていたエッセイや、地域で講演してきた事などを追記、修正しまとめ直したもので構成されています。

大人は伝えているか?、
「勇気」「死」「育てる思い」「生きる喜び」「尊敬」「いとおしむ心」「教師の力」「志」「仲良し」「教育の目的」「涙」「強さ」「正義」「ヘルス・プロモーション」「感謝」これら16項目の疑問にたいして、それぞれに絵本を挙げて、小学校での読み語りでの光景などを例に出しながら、答えてくれています。

また、子どもたちへの思いもつづられています。
「人間力」「共感意識」「先祖への思い」「死」「生きる喜び」・・・など。
この中で、『「頑張れ」は祈りの言葉』という項があります。
-----「頑張れ」の人気がない
   最近では、気楽に無理せず徐々に良くなっていけばいいんだとか、頑張らない自分を楽しもうとか、そういう考えが社会にも受け入れられつつあるようです。こうした社会の流れ自体は、わたしも好ましいと乎見ます。
 しかし、それでも私は「頑張れ」が好きなのです。


「頑張れ」にこめられた思いを実感できること。その上で命令語のような心ない「頑張れ」は使わないこと-。~~~「頑張れ」といわれて答える言葉は、「はい」とか「いいえ」でなく、いつだって「ありがとう」のはずです。すなわち祈りと感謝。それはまさに「生きる喜び」であり、「命の教育」だと思います。

かなり引用いたしましたが、私はこの章を読んでぐっとくるものがありました。
頑張れといわれても、どうやって頑張ったらいいのかわからない、頑張りようがないと感じるときがあります。それを分かっていながらも、子どもにも、周囲の人にも「頑張れ」はよく使っている。

いじめが原因で自殺をする子ども達。国も、教育機関も、テレビのコメンテーターも、誰もが「頑張れ」という。その言葉を、さらなるプレッシャーとして感じている子どもも多いでしょう。
「これ以上頑張れないんだよ」
そう言っている子ども達の悲鳴が聞こえてきそうです。
心ない頑張れが横行する社会により、「頑張れ」が単にプレッシャーにしかならなくなっているのか。「頑張って何があるんだ」「頑張っても意味がない」・・・そんな冷めた世の中、不透明な未来しか見えない社会のせいなのか。

しかし、それでも私は「頑張れ」が好きなのです。という著者の言葉にわたしも同感です。
「頑張れ」の奥にある、相手を思う気持ちや、相手への祈りが、しっかりと伝えられる人間になりたいと思うのです。
そして、「頑張ったらきっと道が開くんだ」という思いや、意欲を失うことなく、志をもった人生を歩んでいってほしいということを伝えられる親でありたいと思いました。

著書の中でたびたび出てくる、4S2Yという言葉。
誠実・責任・信頼・正義・やさしさ・勇気・・・人間力とはこれらを持つことだと。
これらを子ども達につたえる大人であれ!というのがこの本です。

少子化対策も、「親にとってどうすれば子どもを育てやすいか」ということではなく、「少ない子どもを立派に育てる」発想が大切なんだと。子ども達はやがて大人になり、家庭、地域社会を担っていく。人として生きていくうえで何が大切かをしっかり考え、きちんと身に付けた若者を育てていくために、家庭や学校や地域の役割を見直そうといわれています。

わが子に対する親として、児童に対する教師、子ども達に対する大人・・それぞれの立場をあらゆる角度から斬っている本。
小学校での読み聞かせボランティアを通してのエピソードも多いので、絵本選びの参考にもなりますよ。




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まつりかさん、こんにちは!
がんばれ!って、うつ病の人には励ましちゃいけないんですよね、
同じように、励ましたらいけないTPOってあると思います。
だから、慎重に最小限に使いたい言葉。
でも、本当に祈りと感謝なんですよねー。
がんばれって、最近はなかなか言ってもらえないけど、先日の長男の保育園の同窓会で幹事役を終えて、ふぅ==っと息をついていたとき、長男が「おかあさん、おつかれさま。今日はたのしかったよ。がんばったね。」と言われたときは、嬉しかったなあ!!
なんて、思い出しました。
ご紹介ありがとう☆
読んでみたい本です。

ぜひ、読んでみたい本です!
市の図書館で貸し出しているかチェックしてみます。
チビの絵本が優先で、自分のものは借りることが多くなってしまっています。
“がんばれ”って言葉は難しいですね。
その言葉をすんなり受け入れられる状態の人もいれば、
そうではない状態の人もいるだろうから。
応援の言葉として、受け入れられる自分でありたいし、
チビにもそうなって欲しいと、まつりかさんの言葉から感じました。

この本はぜひ買いたいです。
今の世の中、心ない頑張れが多いですよね。。。
心ない頑張れを言われると、「はい」しか言えないし、本当に相手を思った、祈りのこもった頑張れを言われると、感謝の気持ちを持ち「ありがとう」と言いたくなりますね、確かに納得です。
4S2Yを子供にきちんと伝えられる親ばかりになれば、暗い嫌なニュースもなくなりますよね。

 著者の鈴木です。
突然のコメント、お許しください。
暖かく、かつ深く読んでくださって、とても嬉しく思っております。

 「頑張れ」は、使い方が難しい言葉になりました。「頑張れ」と言われて、誰しもが「ありがとう」と応えたくなるような世の中だと、本当に良いのですが・・・。

 今の日本人は、いつのまにか
Rejection Sensitivity がとても高くなってしまいました。
そして、自分の価値基準に「相手の気持ち」という部分がなくなり、ほとんど全てが「自分の気持ち」だけになってしまったかのようです。そういう人が多くなったように思います。

 「相手の気持ち」を考え、(例え自分には受容はできなくとも)理解や共感はできるという力がなくなってきているのでしょうか。

 そういう意味でも、絵本は大事だと思っています。

↑ご本人さんのコメントですね。
「相手の気持ちを考える」>子供の頃、耳にタコができるくらい言われた言葉です。
言葉では理解できるのですが、相手の気持ちを真に知ることは難しいですね。
でも、相手の気持ちを考えるという気持ちが大切なんですよね。
自分の子供にもそういう気持ちを持ってもらいたいです。

ところで就職活動のときの面接で「頑張ります」と言ったら面接官に「フっ」と鼻で笑われたことがあります。
やる気だけが空回りしてるように取られたことが悲しかったです。
「頑張って」「頑張ります」「頑張ったね」全部違ったニュアンスになりませんか?

>ところで就職活動のときの面接で「頑張ります」と言ったら
>面接官に「フっ」と鼻で笑われたことがあります。

 これには、立場上から、コメントします。(^^)>
面接官の気持ちが分かるからです、
(新職員の面接は何度もしてきましたので)

 就職すれば「頑張る」のは当たり前です。給料を貰うのですから。
「当たり前のことをします」と言ったように、その面接官は感じたのでしょう。(^^);

 でも、そう張り切って言った若者の気持ちは分かってあげたいと思います。



>でも、相手の気持ちを考えるという気持ちが大切なんですよね。
>自分の子供にもそういう気持ちを持ってもらいたいです。

 同感です。
子供は勿論ですが、実は私自身も、そういう気持ちを
いつも持っていなければ・・・と苦悩しています。
(特に妻に対しては・・・・)


 



色付きの文字わかなさん
そういわれれば、がんばれって、言われることが少なくなってきました。期待される場面も少なくなってきているのかな。それだけに、子どもからの「がんばったね」は嬉しいですね。お子さんが、自分の母として以外の姿に対しても、尊敬して認めてくれたってことですもんね。


makkoさん
わたしもこの本を読むまで、頑張れを安っぽく使っていたなって反省しました。この本は、このこと以外にも自分を省みるきっかけになるお話がたくさんあります。読んでみてくださいね。ちなみに新刊なので、まだ図書館にはないんじゃないかと思います。


ルーリーママさん
うちもまだ子どもが3才なのですが、これからどんどん世界を広げる子どもにたいして、親がどうしていけばいいか、何を伝えればいいのか、今の世の中の乱れをみていると不安になりますよね。軸のぶれない大人になりたいなって思います。


鈴木一作様
しばらくPCを見ていなかったため、お返事が遅くなり申し訳ありません。
先生ご本人から、コメントをいただくとは、非常に光栄に思っておりますが、同時に、拙ブログだけに大変お恥ずかしく恐縮しております。
絵本で子育てをすることの大切さについて、わが子の読み聞かせを通して実感していますし、自分自身の成長も少しずつ感じられている日々です。
育児書も溢れていますし、情報過多の時代になにをどう選択していいのか一喜一憂する親が多い中、真に大切なものは、「大人が手本をしめすこと」というのを、先生のご本から改めて学ぶことができました。子どもがどうこうでなく、大人のあり方なんだということ、難しいですけど、意識していきたいと思います。


うっちゃんさん
そうです、ご本人からコメントをいただき、恐縮しております。
わたしも「はい頑張らせていただきます」って、よく言っちゃうんですけどね。改めて文字にすると
なんじゃこれ?って響きですね。
でも私の中では、精一杯の宣言であり、自分を奮い立たせるための言葉。頑張るっていったんだから、やらなきゃ・・と自信を追い込むときによく使います(^^ゞ
人に「頑張れ」というのと、自分で「頑張る」というのと、人から「頑張ったね」と言われるのはたしかに違ったニュアンスになりますね。
「頑張れ」が命令になったり、圧力にならないよう思いやりをもった言葉として使いたいと思います。

今、実は注文中の本なので、きちんと読んでからまたコメントに参ります。
「頑張れ」という言葉。最近のドラマでも「何を頑張ればいいの?」というセリフがありましたが、そうなんですよねぇ・・・、でも言うほうは、それが一番ぴったりな言葉だと思って言うんですよね。
どんな言葉も使い方次第・・・よく考えての発言が必要なんだなぁと子どもが出来てから特に思います。

それでも、「がんばれ」が好き、かぁ…。
そうですね。
扱いが難しい言葉になってしまっていますが、
本来は、祈りの言葉なのでしょうね。

私も、凹んでる人や、不安がってる人の
力になれたらいいと言葉を送ることがありますが、
がんばれと言う言葉は、使わないようにしています。
でも、書く文章の奥に沈めて、がんばれ!と
エールを送ります。
なんとか、踏ん張ってくれ、なんとか、乗り越えてくれって。
心を込めて軽すぎず、重すぎずって、難しくて、
失敗することもあります。
そんで、自分が凹んじゃったりなんかして。^^;

それでも「頑張れ」が好き。
うん。温かい気持ちが流れてくるようで、
少しほっとしました…。

海外から来られた方から
「日本人はなんでも頑張れっていう。」
とか言う話を聞きます。
その言葉にわたしはドキっとさせられました。
それからは、頑張れをむやみに使わなくなりました。
特にシンドイ人に対しては、
「辛かったね。あなたはとても頑張っているよ。」
とかいう言葉をそえて使うようにしたり、
「よくがんばったね。」
というふうにして、プレッシャーを与えないようにしています。
わたしの中で頑張れって難しいとつくづく感じてしまいます。

また、子ども達が喧嘩している時も常に
「自分がこのようにされたら、どういう気持ちになるか?」
とか、
「自分がされたくないことを人にしてしはいけない。」
ということを言っています。

こちらのご紹介された本をぜひ読んでみたいと思います。
ありがとうございました。

ひとときさん
ぜひ、ひとときさんの感想もお聞かせいただきたいものです。
今は初婚年齢もあがってますし、そのこと一つとっても、子どもでいられる時間が長くなってますよね。責任を負うことや社会的に認められるってことがそれほど重んじられないような・・


各務史さん
わかります。その凹むという感じ。
わたしもみなさんのブログにお邪魔してコメントを書き送信してしまった後、ひどく落ち込む事がしばしば・・顔をみて伝えられない分だけ、慎重にならなければならないんですよね。


アテナさん
外国の方がそのように思っていらっしゃるとは・・日本人はそういう気質があるでしょうね。結果もですが、とくに過程を評価されることも多いし。たしかに、子どもに対しての言葉も気をつけてつかわないといけないですね。言葉に愛情をもつことが大切なんでしょうね。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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