くまのコールテンくん ドン・フリーマン/作 松岡享子/訳
<どんな絵本?> くまのコールテンくんは、はじめ、おおきなデパートの おもちゃうりばにいました。おもちゃうりばでは、どうぶつも、にんぎょうも、みな、はやくだれかきて、じぶんを うちにつれていってくれないかなあと、おもっていました。コールテンくんも、まいいち、そうおもっていました。 ある日、ひとりの女の子がコールテンくんの前に立ち、 わたし まえから こんな くまの ぬいぐるみが ほしかったの でも、今日はたくさんお金を使ったし、それにズボンのつり紐のボタンがとれていて新品ではないみたいだからとお母さんに言われ、買ってもらえず女の子は帰ってしまいました。 ぼく、ボタンが とれてるの しらなかった その夜、コールテンくんは閉店後のデパートの中を、ボタンを探しに行きます。 エスカレーターに足を乗せてしまい、降りた先には、家具売り場が。ベッドに寝てみようとすると、マットレスについている丸いものをみつけ、これが失くしたズボンのボタンだと思い、縫い付けてある丸いものを思いっきりひっぱって取ろうとすると、ひっくりかえってしまい、後ろにあった電気スタンドが大きな音をたてて倒れてしまいます。 警備員のおじさんに懐中電灯で照らされて見つかったコールテンくんは、元のおもちゃ売り場に戻されました。 朝、コールテンくんが目をさますと、昨日の女の子が自分の貯金をもって買いに来ました。リサという女の子は、コールテンくんを抱っこしてうちに帰り、自分のお部屋につれていきます。そこにはリサのベッドの横にコールテンくんにぴったりの大きさのベッドが置かれていました。リサは、つり紐のボタンを新しくつけ、ぎゅっと抱きしめました。 <初めて読んだ2才10ヶ月のヒメの反応> ぬいぐるみで、ふり遊びをするのが大好きだったので、リサがぎゅっと抱きしめるラストシーンは、自分もぬいぐるみを抱っこして「わたしもよ」とセリフを真似ていました。 ベッドにある丸いものをボタンだと勘違いするという部分がよく理解できていません。うちは、ベッドでなくお布団なので、ヒメはベッドマットレスを見たことがないのです ![]() <おすすめポイント> デパートの玩具売り場に並んでいる、ぬいぐるみが主人公であるという設定は子どもの共感をよび、終始コールテンくんの目線で語られる展開に、自分と同一化させながらコールテンくんの行動を追いかけていけます。 松岡氏の用いる言葉は、コールテンくんの喜怒哀楽をうまく表現されています。絵は、ぬいぐるみたちの色んな表情が豊かに描かれ、絵だけでコールテンくんの心の動きをとらえることができ、「で、それからどうなるの?」と早く知りたいという気持ちにさせられます。 <現在3才8ヶ月のヒメの反応>ボタンがとれているのが気に入らなくて、買ってもらえず帰っていく女の子を悲しそうに見送るコールテンくんの姿を見て、かわいそうと言います。また、リサに買われていく場面で、コールテンくんの横にいるうさぎの人形を指差しながら「ほら、行く時間だよってコールテンくんに言ってるんだよ」と言います。絵を見て文章に書かれていないことまでも推測して感情移入しているようです。 (先日IKEA港北店に売られているベッドマットレスを見て、このお話を思い出し、ボタンと間違えた丸いものの存在を教えました。ヒメも理解できた分お話を楽しめるようになったみたい )<まつりかの感想> 一ページ目に書かれている、おもちゃ売り場に並ぶ人形たちの表情はどれもすまし顔。コールテンくんも可愛らしい表情で立っています。ところが、ボタンがとれていることが原因で買ってもらえず、直さない限りずっと買ってもらえないかも、と思ったのかな、なんてぬいぐるみの気持ちになって想像するととても楽しい。 よく見ると、人形たちの並び位置も少しずつ変わっているのです。(昼間のおもちゃ売り場の場面と、コールテンくんが夜中にボタンを探しにいく場面と、警備員のおじさんが元に戻しにきたときの場面と、翌朝リサが買いにくる場面、それぞれよく見てみてください )コールテンくんが偶然乗ってしまったエスカレーターを「山」だと思ったり、着いた先の家具売り場を「御殿」だと思ったり、「ベッド」を見て感激したり、リサの家に行ってはじめて「うち」というものを知ったり、「ともだち」というものを感じたり・・この物語には「これが○○っていうんだな」とか「ぼくずっとまえから○○したかったんだ」という文が出てきます。聞いたことがあっても、それを初めて見たり感じたりしたときの喜びが、このセリフにはこめられています。そしてそれは、子どもが生活体験の積み重ねで少しずつ学び、知識を得ていくときに心の中で思っていることと同じ気持ちになって読めると思います。 リサは、コールテンくんを買って箱に入れずにそのまま抱きしめてうちに帰ります。ベッドまで用意して、新しいボタンをつけて、自分の目線に抱き上げ、そしてぎゅっとだきしめます。ぬいぐるみというモノでなく、友達としてコールテンくんを迎え入れたリサ。子どもが、ぬいぐるみや人形を、赤ちゃんや友達、家族に見立てて遊ぶときの気持ちにも共感して読めます。 「ともだちって、きっときみのようなひとのことだね。」 「ぼく、ずっとまえから、ともだちがほしいなあって、おもってたんだ。」 「わたしもよ。」 子ども達は、この本で、コールテンくん、リサともに自分自身を重ね合わせて読めるというところで、物語のハッピーエンドを心から満足できると思います。 ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
ランキングに参加しています
|
|
↑みなさまのポチっを励みにしています♪ |
|
|
|
カレンダー(月別)
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|
本日紹介の本
|
|
|
|
|
|
最近の記事+コメント
|
|
|
|
|
|
素敵なアレンジをしてくれるプリザーブドフラワーのお店です
|
|
|
|
ブログ内検索
|
|
|
|
|
|
絵本のガイドブック
|
|
|
|
|
|
18年8月からカウントはじめました。
|
|
|
|
|
|
フリーエリア
|
|
|
|
|