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 わかってほしい

2007-05-13

わかってほしい MOMO/文 YUKO/絵
わかってほしいわかってほしい
MOMO YUKO

クレヨンハウス 2003-12
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<どんな絵本?>
この本を書いたのは 虐待が 少しでもなくなれば という重いと、自分を 変えるためです。

↑扉にかかれたこの文章のあとに、物語は始まる。

なぜ?
また?
なんのために うんだの?
どうしても わからない

くまのぬいぐるみの、頭が、腕が、足が・・・どんどんほころび、中綿が出て、最後には目玉がはずれ、おなかが裂けて、頭も腕もとれてしまった。
ねがいは ひとつだけ
わかることは ひとつだけ
あいされたい。


<おすすめポイント>
冒頭の「なぜ?」のページが真っ黒である以外は、あとは全てのページが真っ赤。
途中、白抜きの文字の上に、黒文字の言葉が重なる。黒文字が表すのは、虐待されることによって植えつけられる憎悪の念。虐待の連鎖をうんでいるということを意味している。
言葉は少なく、絵もくまのぬいぐるみしか描かれていない。しかし、ぼろぼろになっていく様子と、それでも笑っている表情には、読んでいて胸が苦しくなる。

<まつりかの感想>
物語が終わると、作者からのこのようなメッセージが書かれている。全文引用させていただくことにします。

虐待は ひとを憎むこと 自分を憎むことをおしえてします。
愛されていないのか 愛されているのか なんで 自分が 生きているのかさえも わからなくなってしまう。
それでも いつか こんな自分も含めて すべてを 愛してもらえる・・・
どうしても どうしても それが あきらめきれない。

虐待をする親でも 子どもには そのひとしか いない。
このことを どうか わかってほしい。 こころから。


 子どもを虐待する親は年々増加しています。暴力だけでなく、ネグレクトなども。
 親はこう言う・・・「子どものことを思うからこそだ。これは躾だ。」
 そしてその親はやはり幼い頃に、虐待を受けて育っているケースがほとんどだとか。いわゆる虐待の連鎖。
 この本のクライマックスでは、虐待を受けるものの、二つの声が同時に書かれています。
 ひどい目にあっても、親の愛情だと信じたくて、されるがままになる。本当は自分を愛してくれているんだと思いたいという気持ち。もう一方では、いつか仕返ししよう、同じ目にあわせてやろうか、それとも死んでびびらせようかと、心の中で必死に抵抗し憎しみを募らせている。

 先日テレビで少年刑務所での更正教育について紹介されていました。
罪を犯した少年自身、悪いことをしたという意識がない人が多いそうで、その意識を改めさせることからはじめなければならないといいます。そのためには、刑務官が少年一人一人と面接を重ね、その子を認めてあげ、愛情をいっぱいに注ぐことが必要だとか。愛情を受けて育っていないから、他人に愛を注ぐことがわからない。愛情のかけ方を間違っている場合が多いと言っていました。
 
 虐待を受けて育ったものが親になったとき、自分の子どもに虐待をしないためにはどうすればいいのでしょう?それには、まず自分が幼い頃に受けた虐待と向き合う気持ちで、そのとき抱いた感情をもう一度思い起こすことと、自分の暴力的な性向を認めることではないかと思います。
 そして社会としてやらねばならないことは、虐待にあっている子どもを助けてあげ、自分が認められ十分に愛されたという経験をもたせてあげることでしょう。
 
 この本は、GWに行われた「上野の森親子フェスタ」(過去の記事をご覧ください)で、柳田邦男氏が大人にすすめる絵本を紹介、販売するブース「柳田邦男書店」に並んでいました。
 真っ赤な表紙が目を引き、短い文章のためあっという間に読み終えて、とたんに胸が締め付けられる思いがしました。他の本もためし読みしながら、どうしても気になって手にしてしまったこの本。しかし、3歳のヒメにはとても読み聞かせられる内容ではありません。

 今日は母の日。ヒメは幼稚園でかわいいメッセージカードを作ってきてくれました。私は自分自身にこの本を贈りたい。そして、母親として考えたい。子どもはペットではない。私の所有物ではない。本当に子どもの心をわかっているか???
 虐待している親、されている子どものもとに、この本が届けばいいけど・・・虐待とは無縁だと思う大人にも手にとってみてほしい本です。
 
 




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幼児虐待やDVに関係していないと思っている大人でも、誰かと衝突してしまう時、感情的にぶつかり合う時には、決まって「相手が悪い」「相手が自分をイライラさせる」という思いから、無意識に攻撃的な態度になりすいものですよね。

そして、そうなってしまう自分を、正当化するか自己嫌悪するかしている内は、悲しいかなこの習慣から中々抜け出せないような気がします。
おっしゃるように、自分の中にあるネガティブな感情と向き合って、それを見守ることが大切なのかも…



RENEさん
今日のニュースでも、虐待死のことが・・・またか・・事件をきいても大して驚かなくなっていることも問題ですよね。
無抵抗な弱者に対して一方的に、感情的に行う虐待だけは許せない!

こんばんわ。この絵本、今日、図書館から借りてきたんです。私自身が読むつもりで。
もちろん私自身、虐待されたこともしたこともないごくごく平凡な2歳2ヶ月の女の子の母親です。
借りてきた絵本の中からこの本を見つけた娘は最初は何だろうと見ていました。でも、絵だけでもかなり理解してしまったみたいです。「かわいそう・・・」「首が取れてる・・・」と。神妙な面持ちでしばらく黙っていた娘。何かを感じ取ったみたいです。見せてしまったことを少し後悔しながらもこんな小さな子でもこうやってわかるものなのだと感心してしまったり・・・(不謹慎なのかもしれませんが)
でも、本当に重過ぎてもう借りられない絵本です。

atehamamaさん
コメントをいただいていたのに、お返事がおそくなり申し訳ありません。
そうですね、これはあまりに衝撃的な内容で。私も自分の本棚にそっとしまいこみ子どもの目には触れないところに置いています。
でも大人にはぜひ読んでもらいたい一冊だと思っています。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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