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 三びきのこぶた

2007-10-07

三びきのこぶた  イギリス昔話 山田三郎/絵 瀬田貞二/訳
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<どんな絵本?>
むかしあるところに、おかあさんぶたと、三びきのこぶたが いました。
おかあさんぶたは びんぼうで、こどもたちを そだてきれなくなって
じぶんでくらしていくように、三びきを よそにだしました。 

 はじめに出かけた子ブタは藁で家をつくります。そこにオオカミがやってきて戸をたたき
「こぶた、こぶた、おれをいれとくれ」
「だめ、だめ、だめ。めっそうもない」
「そいじゃ、ひとつ ふうふうの ふうで、このいえ ふきとばしちまうぞ」

 そういって吹き飛ばすと、こぶたを食べてしまいました。
 2番目のこぶたは、木の枝で家をつくりますが、オオカミに吹き飛ばされて食べられてしまいます。
 3番目のこぶたは、レンガで家をつくります。オオカミはどんなに頑張っても吹き飛ばすことができないので、こぶたをおびき寄せるために、いいカブ畑をしっている、いいりんごの木を知っている、街でお祭りがあるよ・・そういって誘うのですが、いつも子ブタに騙され、とうとう怒って煙突から侵入して子ブタを食べようとします。
 ところが、その下にはぐらぐら煮えたお湯の入った大鍋が。子ブタはオオカミが鍋に落ちるとすぐさま蓋をして煮て、晩御飯に食べてしまいました。
それからさき、 こぶたは ずっと しあわせに くらしました。

<初めて読んだ3才9ヶ月のヒメの反応>
 おかあさんが貧乏で三匹をよそにだしたというところに敏感に反応し「このお母さん嫌だ!」と涙目。その先は、オオカミの絵が出てくるたびに怖がり、子ブタが食べられてしまうというと、『おおかみと七ひきのこやぎ』を思い出してか「オオカミのおなかを開けたら生きてるんじゃない?」と祈るような気持ちなのでしょう、何度も聞いてきます。

<おすすめポイント>
 余白をたっぷりもたせた、淡い色調の絵。子ブタは擬人化して滑稽な姿が描かれているけれど、オオカミは擬人化されることなく大きく恐ろしい姿のまま描かれています。
 オオカミが子ブタの家を壊そうとするときの会話は、小気味よく繰り返され、全体的に挿絵に対して文章量の多いつくりになっているが、言葉に無駄がなく、軽快に読めます。
 「子どもにこびることなく昔話に忠実に絵本化したもの」(福音館書店HPより)であり、結末に納得できるお話です。
   
<現在4才2ヶ月のヒメの反応>
 かかりつけの小児科にはディズニーアニメの「三びきのこぶた」が置いてあります。待合室でこれを読むと「最初の二匹は死んでないの?オオカミも死なないの?」と。そして、うちに帰って、こちらの福音館のものを読むと、「これ、怖いね。」といいながらも、「もう一回読んで」とリクエスト。
 理由をきくと、裏表紙の絵が面白いんだというのです。ここには、眼鏡をかけた年をとったブタが、ナイフとフォークでオオカミの肉らしきものを食べている絵が額にいれて飾ってある下には6匹の子ブタが洋服を着て立っています。手には、テニスラケットやバット・グローブ、スケート靴、絵描き道具、お出かけバックなどそれぞれ持って、額の絵を眺めているのです。
 この絵に対するヒメの見解はというと・・「これは三番目のブタが結婚してお父さんになって、オオカミが来たら、いつもやっつけて肉を食べてるんだよ。子どもたちは「すごいね~」って見ているけど、あまりおいしくないから嫌いなんだよきっと。」・・・だそうです。

 <まつりかの感想>
↑にも書いたのですが、裏表紙の絵についての私の見方ですが、この絵は3番目のレンガの家を作ったブタがおじいさんになって、下で眺めているのは孫たちかなと思うのです。あまりに現代的な恰好をしているので2世代でなく3世代の時間経過はあるかと・・。そして、食べているのはやはりオオカミの肉で、あの恐ろしいオオカミを食べることができたすごい人なんだぞ!という武勇伝のような意味で額に飾ってあるのかなと。
 子ブタたちはみな外で遊ぶ格好をしているのですが、これは昔はオオカミがいるから外で遊ぶのもままならなかったけれど、今はおじいさんのおかげもあって、こうして外遊びができるようになったという意味があるのかな~と、私なりに考えたのですが・・・どうでしょう?
 
 昔話にはパターンがあります。まずは、数字。昔話には「3」がよく用いられます。1番目、2番目で失敗し3番目で成功するという「3」のほかに、「裏表紙の絵は、おじいさんの武勇伝を孫に継承しているのではないか???」という私の勝手な見解をもってすると、3世代という意味での「3」を意味している?(こじつけですが)
 そして、知恵。このお話も、三番目の子ブタとオオカミの知恵比べがあり、弱い者が知恵をもって強いものに勝つという爽快な結末があるわけです。
 
 そして、結末は一見残酷なようにうつりますが、「それからさきこぶたはずっとしあわせにくらしました。」という文章と、裏表紙の絵に救われ、そういう印象だけを残さないのです。

 「三びきのこぶた」というお話には、一番目と二番目の子ブタが、三番目のレンガの家をたてた子ブタのところに助けてもらい、オオカミは煙突から入ってきたけど熱いお湯に驚いて逃げていく・・・という内容のものあります。でも、これではオオカミはきっとまた別の方法でやってくるでしょうね。
 ところが、こちらの福音館のものは、二度とオオカミが悪さをしないように食べてしまうんですから、オオカミが家にきても窓越に話をし、出会わないように時間をずらして外出していた子ブタの生活は、オオカミを封じ込めることで自由に外に出られるようになったわけで、こちらの方が、ハッピーエンドといえるのではないかと思うのです。

 子どもに媚びていない絵本こそ、そこから子どもは自らの力で何かを想像し感じることができるのだと思います。 
 
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我が家では娘がこのお話にはまった時期がありました。どこに行くにもおもちゃの3びきのこぶた
を連れて行ったり...
最近は「3びきのかわいいオオカミ」を楽しんでいます。これは怖いぶたがででくるお話ですが、面白くてお薦めですね。

うちはディズニーリゾート大好き家族なので、一応ディズニーアニメも観ています。が、なるべくその前に原作を読んだりしてますね。
特にこの「三匹のこぶた」はこの福音館がやはり繰り返し読まれる絵本です。特に理由は言わないのですが、子供たちが一番好きな三匹のこぶたのお話らしいのです。
しかし、ディズニーのイメージが強いのか、学校の生徒たちに聞くと、この福音館のお話は驚かれますね。私としてはそのほうが驚きなんですけど・・・。

まつりかさんの記事、いつもながら冴えてる!
色々なご意見はあるかと思いますけど、やはり私も絵本ならば、この福音館の図書が一番好きです。
(幼児でなければ、以前ご紹介のあった「イギリスとアイルランドの昔話」でもいいと思う)
自分もこの本で育っているせいか、七ひきのこやぎもがらがらどんも然り・・・媚びていない版は、はまることはあっても飽きないから不思議e-420

みなさんにコメントを書いていたのに、消えている!!!!ううっ!失礼いたしました。
では、改めまして。

るんるんママさん
ありがとうございます。
「3びきのかわいいオオカミ」は図書館でパラパラと読んだことがあるのですよ。パロディとしてはとてもおもしろくてよくできてますよね。
ヒメにはまだこの面白さを理解できないかなと思って読んでないんですけどね。
いつか読みきかせてみようと思います。


ひとときさん
私のまわりでも圧倒的にディズニーバージョンの3匹のこぶたが、本来のものだと思っている人が多いようですよ。「怠けていると大変な目にあうんだ」とか「兄弟仲良く」みたいな教訓があるんだと信じていたり。
だからこの本を紹介するとすごく驚かれます。


RENEさん
そうそう、媚びてない絵本ははまることはあっても飽きない!。「イギリスとアイルランドの昔話」は私もあれから読んだんですけど、ヒメには挿絵が少ないこともあってまだお話についていけませんでした。
もう少し絵本経験を積んでからかな・・
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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