スポンサーサイト

--------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 フレデリック

2008-02-04

フレデリック-ちょっとかわったのねずみのはなし   レオ=レオニ  谷川俊太郎/訳
フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなしフレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし
レオ・レオニ 谷川 俊太郎

好学社 1969-01
売り上げランキング : 5129

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

<どんな絵本?>
5匹の野ねずみたちは、お百姓さんのうちの近くの石垣に住んでいた。
ところが、お百姓さんが引っ越してしまったために、食べるものに困り始めます。
しかも、冬は目前。
みんなは、とうもろこし、木の実などを集め始めた。
だけど フレデリックだけは べつ。

どうして働かないのかとみんなが聞くと、
「こうみえたって はたらいているよ。」
「さむくて くらい ふゆの ひの ために、 ぼくは おひさまの ひかりを あつめてるんだ。」

そしてまた、じっと牧場をみつめているフレデリックにみんなは何をしているのかを聞くと、
「いろを あつめてるのさ。 ふゆは はいいろだからね。」
ある日、半分眠っているみたいなフレデリックは
「ぼくは ことばを あつめてるんだ。ふゆは ながいから、はなしの たねも つきて しまうもの。」
やがて寒い冬が来て、最初はみんなぬくぬくと楽しかった。
でもやがて、たくさんあった食糧もどんどん底をつきはじめた。
おしゃべりをする気にもなれなかった。
おひさまの光や色や言葉をあつめていたフレデリックは、みんなに目をつぶってもらいそれらのことを語るのだった。
みんな暖かくなり、色を感じ、詩に酔いしれた。
「おどろいたなあ、フレデリック。きみって しじんじゃ ないか!」フレデリックはおじぎをして、はずかしそうに
「そう いう わけさ。」

<初めて読んだ3才0ヶ月のヒメの反応>
レオ・レオニという名前に興奮。「これもレオ・レオニなの~」って。
いつも本を読むときに作家の名前まで読み上げるので、自然と覚え、この頃に好きだったレオ・レオニ、加古里子、長新太・・という名前を聞くと異様に反応していました。
最後のページの絵の、恥ずかしそうなフレデリックの表情をまねしながら「そういうわけさ」と言っていました。
  
<おすすめポイント>
 コラージュで表現された、野ねずみの表情や動きが魅力です。あるページでは、ネズミ、岩、どんよりした冬景色・・どれも灰色なのに、同じ色味でも質感の違う素材を組み合わせて、奥行や立体感が表現されています。
 「ちょっとかわったのねずみ」のフレデリックは、仲間が働いている間、じっとして「ひかり」や「いろ」や「ことば」を集めていて非常に異質な存在です。このフレデリックの存在に自分と似ているといって共感したり、仲間とはずれていることに疑問を感じたり・・どんな風に子供が感じるのかが気になるところ。
 原題は『Frederick』(1967年)。この本は「工業化社会における芸術家の役割」を語っているそうです。つまりフレデリックは作者そのものなのでしょう。

<現在4才6ヶ月のヒメの反応>
「ちょっとかわったのねずみのはなし」というサブタイトルを読むのだけど、物語を読んでも、姫はフレデリックがそんなに変わり者ではない・・と感じているような反応を示します。「おひゃくしょうさん」「なや」「サイロ」「いしがき」・・・これらの言葉の意味を質問してきます。
 
<まつりかの感想>
 一回読んで??2回読んで??あまりピンとこないな~。言葉を表わす絵は、構図といい色づかいといいコラージュ手法といいとても魅力を感じるのですが・・
 ところが、何度か繰り返して読んでみる。・・すると、じんわりと効いてくる。なにか寄り添ってくれる感じで落ち着く。私にとっての、レオ・レオニの作品はいつもこんな感じ。そしてもうひとつ、順調な時よりも、少し躓いてふさぎこんでいるときの方が感じるのです。

 今?今ね。なんとな~く人間関係について考えている時期なんですよ私。
まあ、それはいいとして・・今年はねずみ年だし、冬だし、「そうだ久々にフレデリックを読もう」とヒメに促したんですが、私のほうが、はまってしまいました。毎晩読んでいます。(ヒメは「他の本にしようよ~」というのですが。

 変わり者のフレデリックは、どんな時でも流されずに自分で考えて進んでいきます。あくせく食料を蓄える他の4匹のねずみたちは、フレデリックを見て仲間はずれにすることもなく、受け入れ見守っています。そしてフレデリックは、集めた「光・色・言葉」といった感覚的なもので、食料が底をつき、気力を失った野ねずみたちの心を溶かしていくのです。
 
 物で満たされ成熟した現代社会は、格差を生み、変わり者を排除していく風潮にあるような気がします。受け入れること、寛容することを、幼いころから体験していることは、社会に出たときにさまざまな人を認め、理解することのできる人間になれるのかもしれません。そして、豊かな言葉や絵にふれて感動する体験も、気持ちを大きくさせてくれる気がします。
 わたしも、今更ながらにちっちゃーい自分自身を見つめなおして、いろんなものに素直に感動できる寛容さをもちたいと思っています。
関連記事

Trackback

コメントの投稿

非公開コメント

久々のコメントです。
私もまつりかさんと同じで、今人間関係のことでちょっぴり考えることがありまして・・・。とにかく自分を持つ。これだな。と思いました。

絵本の話ですが、最近ぱっとしなくって・・。新しい絵本が欲しい時期になってます。

aqua balloonさん
人間関係・・・難しいですよね。
昔は腹が立ってどうしようもなかったことも、悲しみに感じることのほうが多くなりました。
絵本・・私もしばらく書店に行ってなかったのですが、新刊もたくさん出ていて、節分や雪にまつわる特集もされていたりと楽しめましたよ。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
img18701.gif

・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

最近の記事+コメント
絵本ブログが集まっています♪

人気ブログランキングへ

にほんブログ村 子育てブログ 子供への読み聞かせへ
にほんブログ村

カテゴリー
ブログ内検索
Amazon検索

with Ajax Amazon

カウント(18年8月~)
Twitter
リンクさせてもらってます
自分のサイトを登録 by BlogPeople
Amazonお買い得絵本
カレンダー(月別)
07 ≪│2017/08│≫ 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新の紹介本

講座のご依頼・お問合せはこちらでどうぞ

名前:
メール:
件名:
本文:

【絵本が好きな人へ】
アクセスランキング
ゴガクル
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。