スポンサーサイト

--------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 へびのクリクター

2008-11-14

へびのクリクター  トミー・ウンゲラー/作  中野完二/訳ehon2213.jpg

<どんな絵本?>
 むかし、フランスの ある ちいさな まちに、ルイーズ・ポドと いう なまえの ふじんが すんで いました。
 ブラジルで爬虫類の研究をしている一人息子から、ある日奇妙な丸い箱が届けられ・・開けてみると、へびが一匹入っていました。息子からの誕生日プレゼントだったのです。
 それは、ボア・コンストリクターという毒のない大蛇でした。そこから「クリクター」という名前をつけました。
 クリクターをわが子のようにかわいがり、田舎の学校の先生であるポドさんは、教室につれていきました。クリクターは、自分の体をくねらせてアルファベットや数字を覚えていきます。
 子どもとも上手に遊びます。
 ある晩、うちに泥棒が入りました。クリクターはとびかかり、警官が来るまで泥棒をぐるぐる巻きにしていました。
 いさましい はたらきを したので、クリクターは すてきな くんしょうを もらいました。
・・・・・・・・
 まちじゅうから あいされ、そんけいされて、クリクターは ながく しあわせに くらしました。 おしまい


<初めて読んだ3才9ヶ月のヒメの反応>
はじめは、「へび」というタイトルだけでなんだかあまり気乗りがしなかった様子。息子がへびを誕生日に送ってきたという場面になってようやくニヤリ。大切にへびをペットとしてかわいがるポドさんの姿や、どろぼうを捉えるクリクターの活躍も楽しんでいます。ただ、クリクターが学校に行ってアルファベットを覚えたという場面はユーモアがよくわからない様子。
 
<おすすめポイント>
 息子がポドさんの誕生日のお祝いに、へびを贈ってきたり、それが毒蛇かどうか動物園に確かめにいったり(息子を疑っているのか?^_^;)、へびに名前をつけてわが子のようにかわいがり、ミルクを飲ませたり服を着せてお散歩にでかけたり・・ カフェでお茶を飲んでいる時たまたま隣に座った人から、「最近よく泥棒が出るらしい」と聞いたその日の晩に、泥棒に入られてしまうという展開など、緊張と緩和の連続性が、聞き手を引きつけます。  無駄のない線で描かれた挿絵、余白をたっぷりつかった構成、地味な色味が、ユーモラスなストーリーをそのまま楽しめるよう絵が邪魔をしていないところに好感がもてます。
 意外性のある物語を、へんに演出せずに、淡々と語る小気味いいフレーズを用いた訳もいいです

<現在5才4ヶ月のヒメの反応>
 学校で授業を受ける場面がお気に入り。自分の体を曲げて「Sはかんたん、へびといういみのスネークのSだもん」「eはエレファント、つまりぞうってわけ」などとアルファベットや数字を表現しているのに感心しています。
 子どもたちの滑り台になったり、なわとびにもなったり、ボーイスカウトのつな結びのお手伝いをしたり・・「ボーイスカウトって何?」と毎度「ボーイスカウト」の説明を求めてくるんですが、どう説明すればいいの?ワタシを悩ます「ボーイスカウト」。
 市民から認められ公園の名前にもなった「クリクター公園」を、ポドさんにつれられて散歩をするクリクターの姿が小さく描かれているのですが、「見て、見て!」と喜び、本を読み終えると、「じゃあもう一回よんで!」と。
 
<まつりかの感想>
 ナンセンスというか、ブラックユーモアというか、とにかく設定からストーリーまで、お洒落で上質。
 ナンセンス本は「何がいいたいのかよくわからない」ところがよくて、感覚に訴えるものなのでしょうが、世間で高評価を受けているのに、私にはまったく良さを感じられなくて、感じない自分がとてもつまらない人間に思えてきてちょっぴり落ち込んだりするときがあります。子どもは、そのナンセンスさをさらっと受け止めていて、私の????にも、「読んで~」とせがんできたりして。

 ところがこの本は、そんな私にも?(笑)、「面白くてなんだかハッピー」というようなとても良い後味を残してくれます。
 一人暮らしの母を思って、爬虫類の研究をしている息子が、自分の好きなものだからと、贈ってきたのでしょう。でもポドさんがわざわざ動物園に、へびが毒を持っていないか確かめにいくシュールさや、毒をもってないと知ると、「お犬様」ならず「お蛇様」扱いでかわいがる。そんなポドさんと、かしこくて勇敢なクリクターの間には相手を思いやる愛があふれていて、それがストーリーの根底にあるからこそ安心してユーモアを楽しめるのだと思います。

 下品だったり、人をばかにして笑うのがメディアにあふれているこのいまの世の中だけに、このようなセンスのいいユーモアに、心なごみますね。

 
 
関連記事

Trackback

コメントの投稿

非公開コメント

ヘビが国語を教えるって、
最っ高にいいなぁ~~~♪
やっぱり気になったときに読んどくべきでした。
この本、赤木かん子さんが勧めてらっしゃったんですよねぇ。
まだ上の子が小さい頃、
近くに公民館の図書室はあったけど、
まだ、オンラインで繋がってなくて、図書館の本が借りられなくて、
図書館は、電車で行かないとたどり着けなくて。
それを考えると、今は天国♪
歩いて図書館に行かれるし、
そこに置いてなくても、ちゃちゃっとリクエストかけられるし。
これも縁だから、今度こそ、読んでみようかな!!

各務史さん
赤木かん子さんもおすすめなんですね。どんなふうに評していらっしゃるのか読んでみたいなあ。
図書館のインターネット予約ってありがたいですよね。一方で、古い本にはまだ残っている読書カードに記録された昭和の年号をみると温かいきもちになります。

昭和の年号…
あぁ~、分かります♪分かります♪
映画、『耳をすませば』でも、同じようなこと言ってましたっけ。^^

赤木かん子さんは、
”こんなふうに愛してほしいの”と言うグループのくくりで、
クリクターを”非の打ち所のない上等な人格の持ち主”と書いておられます。^^
そして、
”ひとの、外見は問題ではありません。大事なのは中身です。
ここには、人が幸福に暮らすには何が大事か、と言うことの答えが、
全部入っています。”
と仰ってます。
うふ。やっぱり心惹かれる解説です。

ホントは、もっと細かく解説してあるんですが、
ちょっとかいつまんでみました。^^

各務史さん
早々にありがとうございます。
赤木さんの書評・・おお、この本ってそんなに奥深く読めるものだったのかと。ああ、ことごとく
恥ずかしいですわ、わたしの拙文。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
img18701.gif

・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

最近の記事+コメント
絵本ブログが集まっています♪

人気ブログランキングへ

にほんブログ村 子育てブログ 子供への読み聞かせへ
にほんブログ村

カテゴリー
ブログ内検索
Amazon検索

with Ajax Amazon

カウント(18年8月~)
Twitter
リンクさせてもらってます
自分のサイトを登録 by BlogPeople
Amazonお買い得絵本
カレンダー(月別)
09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新の紹介本

講座のご依頼・お問合せはこちらでどうぞ

名前:
メール:
件名:
本文:

【絵本が好きな人へ】
アクセスランキング
ゴガクル
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。