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 ロッタちゃんのひっこし

2009-02-11

ロッタちゃんのひっこし   アストリッド・リンドルレーン/著  イロン・ヴィークランド/絵  山室静/訳
ロッタちゃんのひっこし (世界のどうわ傑作選 (1))ロッタちゃんのひっこし (世界のどうわ傑作選 (1))
イロン=ヴィークランド 山室 静

偕成社 1985-12
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<どんな絵本?>
つい このごろ 五さいの たんじょう日を むかえたばかりの ロッタは、あるあさ、もんくやどおりの いえで、はじめっから ぷりぷりして 目を さましました。きにくわない ゆめを みたんです。おばかさんの ロッタは、 ゆめで みることを ほんとうの ことだと おもってしまいます。それで おこった わけなんです。

ロッタは、お父さんとお母さんと、兄さんと姉さんと5人家族。何不自由なくかわいがられて育っています。気に食わない夢とは、ロッタの大切にしている、「バムセ」を、兄さんと姉さんがぶったというもの。バムセとは、ロッタが3歳の時に、お母さんがくれた、ピンクのきれで縫った太ったかわいい、ぶたぐまで、いつも一緒に眠り、いろんなお話をします。

その朝、お母さんはロッタに縞模様のセーターに着替えるように言うのですが、それはちくちくするから着たくないのです。むくれていつまでも下着姿のロッタを叱るお母さん。
なんていやなママだろ。きるものといえばチクチクするおんぼろのセーターしかないし、たべものだってくれないんだ。いじわるなママ!ママのばか!
ロッタは、思わずこのセーターをハサミで切り刻んでゴミ箱に捨ててしまいます。
結局買い物にも置いていかれてしまったロッタは、このセーターのことで死ぬまで子ども部屋にいることになってしまうと考え、それならいっそのこと家出をしようと、バムセを連れて、お隣のベルイおばさんの家の物置小屋に引っ越しすることにしました。
置手紙を残して・・「あたい、ひっこした かみくずかご のぞいてみな

最初はベルイおばさんに手伝ってもらい楽しかった引っ越し。簡単に家族に居場所を見つけられてしまい、兄さんも姉さんも遊びにやってきますが、夕方みんなが帰ってしまい、明かりのない部屋に一人ぼっちでいるとさみしくなり、バムセを抱いて、毛布の中にもぐりこみ、泣いてしまいます。
すると、お父さんが迎えにきてくれました。
家に戻ったロッタに、ママは手を差し出してにっこりします。ロッタはママにとびつき、としくしく泣きます。そして、
「ママ、あたい、いまはべつの白いセーターがあるの。ベルイのおばさんに、もらったのさ。だから、いいでしょう?」
けれどもママは、なんのへんんじも、しませんでした。じっとすわって、ロッタをみつめているだけです。
とうとう、ロッタは目をふせて、つぶやきました。
「あたい、もう一つのは、ずたずたに きっちゃったの。それで、ごめんなさいって いおうと おもったんだけれど、どうしても いえなかったの。」


さて、ママはどんな返事をしたのでしょうか??

<初めて読んだ5才2ヶ月のヒメの反応>
冒頭の文章からワクワクしているのが、体を伝ってきます。ロッタの乱暴な口調が楽しいらしく、「あたいはね~」と、普段からもロッタ口調になってしまいました。3日間にわけて読みましたが、ラストには涙を流して聞いていました。

<おすすめポイント>
幼い子どもの心理を、終始子ども視点で描かれた幼年童話。国際アンデルセン賞作家賞受賞作品。5才児の奔放さとわがままぶりの面白さ。そして、隣のベルイおばさんのロッタを温かく見守り好きなようにやらせてやる優しさや、頭ごなしに否定するのではなく、間違いに自ら気づくまで待ってやるパパとママの姿勢が、この物語を読む子どもたちに、「考える・他人に共感する」ということを投げかけてくれると思います。
挿絵には、パパや、ママ、兄さん、姉さんの表情をうかがうことはほとんどできませんが、ベルイおばさんはよく登場します。感情の起伏の激しいロッタが表情豊かにペン画で描かれています。
他に、幼年童話に『ちいさいロッタちゃん』、絵本に『ロッタちゃんとじてんしゃ』『ロッタちゃんのクリスマス』があります。

<現在5才7ヶ月のヒメの反応>
この本を読み始めてからの約半年。自己主張をするときには、「あたい、○○したいんだい!」「お母さんは、ちっともわかってくれないんだ」などと、怒りの口調は、全くロッタちゃんそのものです。それでも、やはり本の中のロッタちゃんにはかなわないと思っているらしく、「ロッタって、すごい子だよね~」と苦笑いしながら聞いています。

<まつりかの感想>
最初は、これくらいのボリュームの幼年童話を、一晩で読むことができず、2,3回に分けていたのですが、ヒメは、前半の家出をするまでの話が好きで、毎度毎度最初から始めなければならず、そうこうしているうちに、一冊まるごと読み終えるまで寝ないようになりました。

強がっているものの、隣のよく知っているおばさんの、よく知っている場所にしか引っ越せない。でも本人は、みんなが心配して探しているはずだという優越感や、何でも自分ひとりでできるんだと得意満面、こんなことをしているのは、私のせいではない、みんな周りが悪いんだろいう意識でいっぱい。
まさしく、5才の女児にありがちな行動です。ど、いいますか、あまりにうちの娘と似ているため、リンドグレーンの観察力に感服してしまうほど。

この物語の「ママ」は、最初はわけもわからず八つ当たりをするロッタを叱り、一人で買い物に出かけます。ところが、ロッタには、すべてを理解し、多少のことには目をつぶって受け入れてくれる隣人がいました。
ロッタも、朝の夢見の悪さを、ママにちょっとわかってもらえれば、セーターを刻むこともなかったんでしょう。
ママは、ベルイさんのロッタの気持ちを尊重して見守る態度を見て、何か思ったのかもしれません。悪いことは正さなければならないけれど、頭ごなしに言うのではなく、自分から間違いに気付かせる余裕を持とうと改心しての結末なのでしょうか。

ロッタに共感して子どもは大いに物語を楽しむでしょう。一方大人は、子どもが自尊心を持つことの大切さに気づき、だからこそどう接していけばいいのかを考え、きっとホロリと涙をすることでしょう。

ヒメは、すっかりロッタちゃんのファンになり、シリーズで読んでいますが、
特に、『ロッタちゃんとじてんしゃ』の表紙のロッタの自慢げな表情に一目ぼれしたのをきっかけに、痛快なお話を楽しんでいます。こちらは、カラーの絵本のため、登場人物もはっきり描かれていますから、童話で自らの頭で想像していたものを視覚で認識してよりお話を楽しめるようになったようです。
ロッタちゃんとじてんしゃロッタちゃんとじてんしゃ
ヴィークランド やまむろ しずか

偕成社 1976-01
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こんにちは。

子供の頃は、カタカタの名前を覚えるのが
苦手で、カタカナの名前が出てくる本を
読んでいると、途中で人間関係が分からなく
なったりします。
まつりかさんに読み聞かせして貰えたら、
きっと分かりやすいんだろうなと思って
しまいました♪

No title

子供ってどうしてこんなに早く大きくなっちゃうんでしょう。もう、幼年童話ですか!
わたし、まだ、絵本ですのに・・・ヒメちゃんに置いて行かれる気がするわ。

来月会えるといいですね。

No title

君平さん
いつもコメントをありがとうございます。
そして、いつもお返事が遅いワタクシ・・・本当にもうしわけありません。
カタカナも登場人物・・そうそう大人の小説だとほんとに、誰が誰だかわからなくなりますよね。この本は、家族+ベルイおばさんの6人だけなので、なんとか大丈夫でした(*^_^*)

はなもようさん
コメントのお返事が遅くなりまして申し訳ありません。
また、はなもようさんのブログにも遊びにいけてなくて・・
来月来られます?
わーい!って、私は大丈夫かしら。いつも十分にお手伝いができてないので。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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