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 「進める荒井良二のいろいろ展」

2009-03-30

少し前のことになりますが・・・
19日(木)に、世田谷文学館で行われている企画展
「進める荒井良二のいろいろ展」に行ってきました。

荒井良二ワールドいっぱい。
過去から現在、未来に通じる自身の想いと活動の幅の広さを、断片的ではあるけれどトータルでみてもらいたいという思いが伝わってくる内容でした。
雑誌『Hanako』や、『Olive』のカットを、かつて手掛けておられたというのは知っていましたが、実物をみるのは初めて。当時から、荒井氏独特のカラフルな色づかいと、瀟洒なデザインが見られ、女性ターゲットの雑誌に起用されたというのに納得です。
絵本でも、多くの大人の女性に人気がある理由がよくわかります。

会場には、『えほんのこども』『ルフランルフラン』『きょうというひ』『たいようオルガン』の原画をはじめ、旅先でスケッチしたノートや、自身のアトリエに置いてある私物もろもろ、壁一面の油絵や、会場上方角に設置された飾り棚、「ポストに投函する練習をしています」と謎のメッセージがあちこちに書き込まれた手作りのポスト(ここで10分くらいヒメは遊んでいました)、小屋の中から壁に映し出される映像を眺めるという「ひとり展望小屋」などなど・・
他にも、2005年にアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞したときの、スウェーデンでの授賞式の映像が会場に流れていて、自作の曲をギターで弾き語りをして喜びを伝えるという多才さも披露されていました。

会場入り口には「ようこそぼくの展覧会へ」というタイトルで書かれた、ご本人筆跡によるメッセージがありました。
印象的な言葉を引用させていただくと・・037_convert_20090331011330.jpg
「子どもを子ども扱いしすぎた絵や絵本はぼくにはとうてい無理で、だいいち、その子どもたちに失礼だろ?と思っているからだ。」
「ぼくは絵本を描いたり作ったりするプロにはなりたくない。シロウト目線の人でいたい。きっと。ずっと。」
「絵本も描いている荒井良二を見てもらう展示内容で、イラストレーションや個展作品、これから荒井良二はどんなものを見せてくれるんだろ?的な作品群で構成されている」

ご本人は、荒井良二=絵本作家と呼ばれることに、少しもどかしさがあるのでしょうか。
とはいえ、絵本で名誉ある賞をたくさん受賞なさっておられるために、やはり肩書は絵本作家であることに間違いはないと思います。

実は私は、今まで荒井氏の作品に魅力は感じるものの、子どもにはどうなのかな?という疑問がありました。
おととしNHKで放送された「プロフェッショナル」で、荒井氏が『えほんのこども』を作り出す様子を見て、その後出版され、書店で平積みされているこの本を手に取り、何度も立ち読みをしていたけれど、あまりピンとくるものがなくて。
ところがこの展覧会に行ったことで、かなり私の印象も変化しました。
それは、上記のメッセージを読んで彼の想いを納得した上で、作品を見たからかもしれません。
書きたいものを書けばいい、想像したことを自由に表現すればいい・・・それがとてもよく伝わってきて。一ページの中に、たくさんのものが描きこんであるのは、あふれんばかりの想いを詰め込んでいるっていうことなのでしょう。平面に描く2次元の世界だけど、そこを飛び出ていきそうなくらいの想いが絵に描かれています。それは、見るものの創造性に訴えかけ、真っ向から勝負されているような気さえしてきます。

今までいろんな原画展にヒメと一緒に出かけていますが、エリック・カール展と同じくらい、作品に対しての反応がよかったと思います。
「自分にもできそう、やってみたい」と感じさせるものに、関心を寄せたのでしょうか。
ヒメは、原画を見ながら、「なんでこんな鉛筆の線がぐちゃぐちゃになったままなの?下書きをなんで消さないのかな?」とか、「これなんか下手だね。わたしの方がうまくかけるよ」とか、「これはすごいかわいい。今度まねして描いてみよう」などと。(失礼なことを
この日購入した『えほんのこども』
えほんのこども (講談社の創作絵本)えほんのこども (講談社の創作絵本)
荒井 良二

講談社 2008-11-26
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カバー表紙の電車が手に持っている赤い絵本の絵がありますが、カバーを取ると、この赤い絵本が実際の表紙と裏表紙になっています。まるで絵本のこどもが生まれてきて、こちらに語りかけてくれるかのように。
えほんのこども エホン ゴトン 
えほんのこども エホン ゴトン
えほんでんしゃ はしりまーす

ヒメはこのフレーズがお気に入り。そして、ページの隅々まで見て絵を楽しんでいます。
「これはね、指に絵具をつけてぐいぐいって描いていたよ・・」など、会場で流れていた「プロフェッショナル」の映像を覚えていて、工程を見て、原画を見て、製本されたものを見た時にそれが一つにつながって、一ページ一ページをとても大切に感じているのかもしれません。

内容は・・小さな絵本が世界に散らばって・・、海の子どもに、山の子どもに、お話を届けます。
これからも子どもにいろんなお話を届けていくから、楽しみに待っていてねといっているかのように、キラキラとした黄色の美しいページで終わります。
奥付などの情報もすべて自筆で、印刷文字は全くありません。立案から装丁までトータルで氏の意見が反映された、渾身の一作。
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こんにちは。

期末の仕事で忙しく、ご無沙汰してしまいました。
ここ最近は、美術館に行くことも少なかったのですが、
名古屋に行って何軒か見ることが出来て少し落ち着いています。
世田谷文学館、以前椎名さんがイベントをされると
言うことで行ったことがあります。
今は山梨の君平童話館に行くのが夢となっています。

No title

わー、うちも、ヒメちゃんといっしょの本に魅せられてしまいましたよ。
読む頻度も高くて、コハはすっかりお話の住人になっています。
不思議、ですよね~。
一緒に読んでいたら、わたしも楽しくなってしまって、
この絵本のこと、とても好きになりました。

No title

君平さん
こんにちは。
新年度になりました。すこしお仕事も落ち着かれましたか?
日常に追われているときに、ふっと美術館に立ち寄ると、頭がクリアになることってありますよね。
君平さんにとっては、風景や物という被写体をファインダーでみることがなによりの癒しになっているかもしれませんが。
またおすすめの美術館など教えてください。


琴子さん
コハちゃんも絵本の住人になってますか。
館内で流れていた、プロジェクトXの映像を見て、ヒメは「ここはこんなふうに指で絵具を塗っていてね~」と、荒井さんのまねをしてくれます。
ほんと、この本は不思議な世界を展開させてくれますよね。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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