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 わたしたちのトビアス

2009-10-09

わたしたちのトビアス     セシリア=スベドベリ/編   トビアスの兄姉、ヨルゲン、カロリーナ、ウルリーカ、ヨハンナ/文・絵   山内清子/訳
わたしたちのトビアスわたしたちのトビアス
セシリア・スベドベリ

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<どんな絵本?>
わたしたちは、 弟のなぞをときあかそうとしています。
弟のなまえは、トビアス。
まだ、あかちゃんです。


トビアスは、一人の兄と3人の姉をもつ、ダウン氏症児です。
トビアスが誕生したとき、お母さんは障害児だということを子どもたちに伝え、ひどく泣きます。そして、それがどういう病気なのかということを話します。

人のからだは、できあがった家と同じようなものだとパパとママがいいました。
家は材木やれんがで、できているけれど、人のからだは、細胞というものがくみあわさって、できているのです。
・・・・・・・・・・(略)
人のからだの細胞には、ふつう46個の染色体があります。
トビアスは、その数がちがっています。
トビアスの細胞には、47個の染色体があります。
つまり、染色体の数がひとつ多いのです。
だから、トビアスは、とくべつです。


トビアスを施設にいれようかと話す両親に対し、兄姉たちは反対します。
そして、ある日、おまつりを見物する車いすに乗った障害児たちが、一般の子どもと別の場所を設けられているのを見て、彼らはこう思うのです。

ふつうの人も、ふつうでない人も、いっしょにいるのが、あたりまえだと思います。

<はじめて読んだ5才4ヶ月のヒメの反応>
挿絵は、小学1年の子が描いたものだということに興味があるよう。「上手」といって絵に釘付けです。
読み進めるうちに、「細胞って?」「染色体って?」と質問してきますが、「一個多いだけで、病気になるの?」と疑問いっぱいのようです。

<おすすめポイント>
ダウン氏症の弟をもつ、兄姉(15才、10才、8才、7才)が感じたことをありのままに書かれています。絵は7才のヨハンナが描いたものがほとんど。
母親が、障害児を真正面から受け止め、家族としてトビアスとどうかかわっていくかを、子どもたちが真剣に考えるのです。
わたしたちに、ふつうでない弟がいてよかったと思いました。
トビアスのおかげで、わたしたちは、ふつうでない人といっしょにくらすことをおぼえるし、ふつうでないとはどういうことかが、わかるようになるからです。

障害者であろうがどうでもいい、かわいい弟なんだからという、まっすぐな気持ちを真摯に伝えてくれる絵本です。

<現在6才3ヶ月のヒメの反応>
この本が大好きです。何度書棚に片づけても、見つけてきては「これ読んで」と。
何がそんなに好きなのか?と聞くのですが、「なんとなく」と答えるばかり。
ダウン氏症の子が、知り合いにいるので、その子のことが気になるのでしょう。そして、トビアスはいまいくつになったの?と聞いてきます。

<まつりかの感想>
この本を編集しているのは、トビアスの母セシリアです。
彼女は、ダウン氏症について書かれている納得のいく本に出会えなかったため、自分たちで書いてみようと思いこの本ができたそうです。
残念ながらセシリアは、トビアスが2才のときに亡くなったそうです。

ヒメがその後のトビアスについて、気になるというので、調べてみますと、続編が2冊出版されていました。
 『わたしたちのトビアス大きくなる』 
わたしたちのトビアス大きくなるわたしたちのトビアス大きくなる
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こちらは、3才のトビアスがいろいろなことを覚えていくのに、家族がどんな工夫をしたのか、また保育園でどのように過ごしているのかがかかれています。
亡くなった母親に対する思いも記されています。
「ママはきっと、この本を読んでくれる。そして、とっても喜んでくれると思うの。」
『わたしたしのトビアス学校へいく』
わたしたちのトビアス学校へいく (小学1年から読みきかせたい本)わたしたちのトビアス学校へいく (小学1年から読みきかせたい本)
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トビアスが5才の時に、父親は再婚します。そして、トビアスとほとんど変わらない年の姉ができるのです。
トビアスは普通学校の中にある障害児が学べる特別学級に行き、給食が大好きだそう。
この本の、「たいへんなとき」というページでは、
トビアスにはほんとうにてがかかるし、トビアスのことでつらい気持ちになったり、不安になったりするが、同時に私たちが必要とされていると感じるのは素晴らしいことで、家族が助け合うことがとても大切だ、という内容がかかれています。

この本のあとがきには、24才になったトビアスが、授産所で簡単な組み立てや、大きさによる分類作業や詰め込み作業をしているとあります。
高校のときに手話を習ったことで、語彙力と表現力がものすごく発達したとも。
98年の時点ですから、今お元気であればトビアスは35才くらいかもしれません。

後半の2冊には、障害児と生活していく現実がかかれていて、社会への問題提起もふくめ考えさせられる内容です。しかし、3冊に共通していえるのは、悲壮感や、触れてはならないものという緊張感のようなものは全くありません。
とくに最初の『わたしたちのトビアス』は、何度読んでも腹落ちのよい本。障害者のいる社会の現実を、ヒメがどう向き合っていくのかわかりませんが、頭で考える前に心で感じることのできる本として大切な一冊だと思います。
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ダウン氏症

まつりかさん、こんばんは。

この本、是非子ども達と読んでみたいです。
私も、私と同い年のダウン症のお友達がいます。
以前していた仕事を通じて出会いましたが、とても素直でまっすぐなかわいらしい性格の持ち主で、交流を深めるうちに障害を持つAさんでなく、Aさんには障害があったのだという感覚?(あまり上手に表現できない自分が悲しいv-395
いつのまにか障害を障害と思えなくなっている自分に気付く、といった感じ・・・。

子どもにも、小さいときから障害を持つ人に対し、自然に接してほしいと願います。

きっかけとして、この絵本を是非読んでみたいです。

ご無沙汰しています

まつりかさん、わかなです。
私のブログへコメントをいただき、ありがとうございました。
すっかりご無沙汰している内に、女の子のお母さんの雰囲気いっぱい♪の素敵なテンプレになっていて、ワクワクしました。

ヒメちゃんはもう年長さんなのですね~。
自分がブログを始めた頃、ほんの赤ちゃんだった我が次男も年中組で、昨日運動会で大ハッスルしていました。
ヒメちゃんがこの本をとても気に入っていることって、きっととても大事な気持ちが基になっているのでしょうね。
トビアスの気持ち。家族の気持ち。いろいろなところを感じて、想って、確かめて―。

次男の通う保育園には、ダウンちゃんがたくさんいます。
同じダウン症でもいろいろあるんだな~ということを、私も彼らから教えてもらっています。
大事なのは、ダウン症だとか障碍をもっているかとかじゃないんですよね。
そこのところ、きっとこの本は伝えてくれるはず!!
ヒメちゃんの今後がとても楽しみです♪

No title

ひめちゃんはなにかを感じているの。それだけでいいのよね。
森理事長がいつも言うでしょ。子供は今日の感動を明日頭で理解するって。ヒメちゃんの場合いつかではなく、ほんちょっと経ったら理解しそうだね。

うちの蓮君の保育園の先生は、腕が無く肩から直接手でしたが、出来ることはじぶんでし、出来ない
ことは「お願いします」が言える人でした。蓮君は良い環境にいたなあと思います。

障害があろうが無かろうが、気負い無く、自然に一緒にいれるのがいいですね。

No title

jaune-brillant さん
子どもが、自分との違いを本格的に知るようになるのは集団生活をはじめるようになってからでしょうね。
よくよく周りをみると、肌の色が違う子もいれば、障害のある子もいれば・・・でも、それをすんなり受け入れることができるのは、一緒に交わることなんだと思います。職場にいらしたAさんとも、わけ隔てなく一緒にいたということで、その人の尊さをみんなが感じられたんでしょうね。


わかなさん
こんにちは。月日の経つのは早いもんですね。
そう、うちも来年は小学生です。
体もですが内面も成長してきているんでしょうね。なかなかまっすぐには育たないですが、くねくねまわりながら、壁にぶつかりながら。
この本にも、喜びも苦しみもありながら家族が過ごしている様子をほほえましく映し出されていて、共感できますね。


はなもようさん
そうですね。
何かを感じているのでしょうね。「何を?」というのを言葉になんてできないですもんね。
障害者の方が生きていくうえで、健常者と交わりながら生活できる体制ができているのかどうか?そういうことを何もしらないで生活している自分にも気づかされした。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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