スポンサーサイト

--------

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 いのちをいただく

2012-02-17

いのちをいただく   内田美智子/文  諸江和美/絵  佐藤剛史/監修
いのちをいただくいのちをいただく
内田 美智子 諸江 和美

西日本新聞社 2009-05-11
売り上げランキング : 5357

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

<どんな本?>
坂本さんは、食肉加工センターに勤めています。
牛を殺して、お肉にする仕事です。
坂本さんはこの仕事がずっといやでした。

殺される牛と目が合うたびに嫌になり、いつかやめようと日々思いながら仕事をしていました。

坂本さんには小学3年のしのぶ君という息子がいます。
授業参観に坂本さんが行ったとき、社会科でお父さんお母さんの仕事について子どもたちが発表をしていました。
しのぶ君は自分の順番が来たときに、「肉屋です。普通の肉屋です。」と答えました。
授業が終わって、しのぶ君は先生に言われました。
「坂本、おまえのお父さんが仕事ばせんと、先生も坂本も校長先生も会社の社長さんも肉ばたべれんとぞ。すごか仕事ぞ。
しのぶ君は「お父さんの仕事はすごかとやね」と言いました。
坂本さんは、もう少しこの仕事を続けてみようと思いました。

ある日、明日殺される予定の牛を荷台に積んだトラックが来ました。
トラックの助手席から飛び降り、荷台にのぼった一人の女の子が、牛の腹をさすりながら
「みいちゃんば売らんとみんなが暮らせんけん。ごめんね」と泣いていました。
それをみた坂本さんは、やっぱりこの仕事をやめようと思い、とりあえず明日は仕事を休もうと思うのでした。

家に帰った坂本さんは、しのぶ君にこのことを話すと、心ない人がやるのではなく、お父さんがやったほうがいいと言われました。
翌朝、あらためてしのぶ君に、会社に行くようにと言われ、つい行くという返事をしてしまいました。
子どもとの約束だからと、気が重いながらも会社に行きました。
坂本さんは、牛のみいちゃんに近寄ります。
そして・・

<はじめて読んだ8才7ヶ月のヒメの反応>
私が読みながら涙ぐんでしまい、それを見て自分の気持ちの中を確かめようとしているようでした。

<おすすめポイント>
文を書かれたのは、助産師であり、命について講演活動もされているという内田美智子さん。
その内田さんが、熊本の小学校から依頼された講演で、内田さんの出番の前にお話をされていたのが、食肉加工センターにお勤めの坂本さんで、そのお話がどうしても忘れられず文章に書きとめられたのだそうです。

この本は2部構成になっており、佐藤剛史氏による「いただきますということ」が後半につづられています。
人が生きるということは、命を頂くこと。殺すこと。
私たちの命は、多くの命に支えられている。
それを実感したときに、食べ物のありがたみが分かる。食べ物を粗末にしてはならないと分かる。


<まつりかの感想>
肉、魚、野菜、店頭に並んだ状態を見るだけで、その前を想像できない。
生き物を育ててくれる人がいる、それを殺め加工してくれる人がいる。
そこには、人と生き物の心の通い合いがある。
わたしたちは、食べている。生き物の命をいただくことで、わたしたちの命になっている。

坂本さんのエピソードに出てくる、飼っていた「みいちゃん」という牛を売りに出すことになった女の子の気持ち。動物を殺めなければならないこの仕事が辛い、いつかやめようと思っているという坂本さんの気持ち。
この本は、そこまでの思いを想像し、深めることができると思います。
ありきたりですが、生産し食卓に運ばれるまでの過程に携わってくださる方に感謝をし、残さず食べることの大切さを、大人は伝えていかねばならないですね。

『ぶた にく』 大西暢夫/写真・文
ぶたにく
ぶたにく
これは、ゆうかり学園という鹿児島の知的障害者施設内の豚舎の様子を写真絵本にしたもの。
豚の妊娠、出産、子ブタの成長、10か月後に「と場」に連れて行かれ殺され、皮を剥がれ吊るされ、解体されるところまでがつづられ、裏表紙には、加工されたソーセージの写真。
吊るされた豚の姿のページには、はっと息をのむほどの衝撃がありますが、直球で迫る、豚の命のサイクルをしかと受け止め、食べること生きることを考えられることは間違いないと思います。
今、産まれた豚。
そして今、殺された豚。
毎日、その繰り返しを知らずに、
僕らは豚を食べている。


ブログ 『おひさまからの手紙』も、よろしくお願いします。
月に一度、被災地のコドモタチに通信:『おひさまからの手紙』を届けています。子供たちに元気と笑顔を届けたい!子供たちにそっと寄り添い、応援したい!そんな気持ちを届けられると嬉しいです。
2月号完成! ただいま配布中です。
掲示してくださる学校や児童館、学童、保育所、NPO団体などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

おひさまからの手紙」のメールアドレス 

ブログパーツ
関連記事

theme : 絵本ブログ
genre : 育児

Trackback

コメントの投稿

非公開コメント

No title

元気な病人しています。お久しぶりです。
命の問題は難しいですね、
我が家は養鶏をしていましたので、夫はいつも、悩んでいました。豚も5匹飼っていて、と場へ連れて行かれる子らの悲しくいやがる姿も見てきています。最後の「ぶっひょん」は私が面倒見るから連れて行かせないと皆を説き伏せ、最後までかわいがっていました。知り合いの子どもさんは小3の頃から鳥をしめて、調理していましたし、モンゴル旅行に子どもを連れて行き羊をしめて調理するのを見せる命を知らせるためにと
言う人もいます。わたしは・・・絵本さえどれくらいの年齢で見せるか・・・悩みますし、辛いほうが先にたちます。今日は勉強させてもらいました、ありがとう!

No title

はなもようさん
ごぶさたしておりました。
お元気ですか?そしてコメントをありがとうございました。
手塩にかけて育てた動物を手放せないっていう気持ちを経験されているんですね。
養鶏や畜産の経験をされている方にとって、と場に送りだすときの複雑な気持ちはいかばかりかと思います。
私は、ウルムチを旅したとき、羊の解体を目の前でみたあと、その脇で羊肉串を目の前で調理された・・という経験がありますが、「ぶた にく」の写真を見たときに、そのときの光景がフラッシュバックしてきました。そういうわけで、「ぶた にく」の絵本を子どもに読むのも躊躇しました。写真の衝撃の大きさによって、と場におくる生産者の辛い気持ちという部分は読みとってもらえらいのじゃないかと思って。
でも、「いのちをいただく」の本と連動して読むことで、気持ちに近付けたではないかと思っています。
私自身、正直なところ十分に実感できない大人ですが、命の問題にはちゃんと向き合って子どもに伝えられたらと思っています。

No title

コメント欄に書き込みさせていただこうと思ったのですが…
上手く考えがまとめられなくて断念しました。^^;

が、
まとまらないなら、まとまらないなり。
と、思い、記事をUPさせていただいちゃいました。
一応、ご報告です。(汗)

No title

各務史さん
コメントをありがとうございました。
さきほど訪問させてもらいました。
いつも問題を投げかけてくださる史さんの存在は、私の中でとても大きいんですよ。
これからもよろしくお願いします。

No title

ご無沙汰しています。

こういう系話って色んな所でありますよね?
確か、妻夫木君が主演の映画なんかもあった気が。

私も昨年末、FBのお友達からこのサイトを教えてもらい、色々考えさせられました。
http://chiharuh.jp/?p=1034
内容は残酷に見えるんですが、その意味はとても深く、そしてこれが現実なのだとストレートに感じさせてくれました。

No title

waka☆わかさん
コメントありがとうございました。
ご紹介していただいたブログ、拝見しました。
「屠殺ワークショップ」というのを開催されているんですね。生きるために暴力をふるうという経験をした、という言葉。回数をかさねるごとに、覚悟をきめ、怖い感覚からちゃんと食べるからね、無駄にしないからねと思えるようになったという言葉が印象的でした。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
img18701.gif

・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

最近の記事+コメント
絵本ブログが集まっています♪

人気ブログランキングへ

にほんブログ村 子育てブログ 子供への読み聞かせへ
にほんブログ村

カテゴリー
ブログ内検索
Amazon検索

with Ajax Amazon

カウント(18年8月~)
Twitter
リンクさせてもらってます
自分のサイトを登録 by BlogPeople
Amazonお買い得絵本
カレンダー(月別)
01 ≪│2017/03│≫ 02
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最新の紹介本

講座のご依頼・お問合せはこちらでどうぞ

名前:
メール:
件名:
本文:

【絵本が好きな人へ】
アクセスランキング
ゴガクル
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。