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 にしまきかやこ氏講演会

2006-06-18

こぐま社40周年記念イベントとして、「わたしのワンピース」の作者でもある、にしまきかやこ(西巻茅子)氏の講演会「『わたしのワンピース』をめぐって」がありました。

東京・銀座にある教文館にて6月17日(土)に行われたこの講演会。
ヒメは主人と銀ブラし、私はひとりで出席。120名近くの参加でした。

幼い頃から私が大好きな本であり、娘ヒメが何度も読みせがむ『わたしのワンピース』の作者が一体どんな方なのかと。
1939年生まれの西巻さんは、小柄で白髪の上品な小母様でした。
ところが、お話の内容と口調は非常にさばさばし、固定概念にとらわれない、自由な発想をもっていらっしゃる方という印象をもちました。

東京芸術大学をご卒業後、会社の組織に入るのは、性格上無理だとお感じになった西巻さんはフリーターで、生活の糧に子どもに絵を教えながら、将来を模索していたそうです。
子どもは真面目に、集中して、楽しく絵を描く。絵筆を持ったらなんの迷いもなく画用紙に筆をすべらす姿を見て感動を覚え、自分も子ども達のように絵を描けたらいいなという気持ちで、自分の可能性に挑戦するため、リトグラフやエッチングの作品をつくり版画展に応募したところ、賞をとり、それが出版社の目にとまり、絵本の世界に入ることになったそうです。

西巻さんに声をかけた、こぐま社「集団制作」といって、社員や印刷会社など出版に関わる人々が作者と頭をつきあわせ、みんなで一つの作品を作り上げていくという方針をとっているそうです。当時40代くらいのおじさんたちが、絵本について話し合っている姿が異様にうつっていたそうですが。

絵本作家としての1作目『ボタンのくに』は、絵本の世界に入って4ヶ月たらずで世に出た作品だそうで、右も左もわからない中、気が付いたら出版されていたという感じだったと。ですから、作者ご自身もこの作品に首をかしげるところがあるそうですが、書評も子ども達の反応も良く、絵本作家仲間からも高い評価を受けていたそうです。
その翌年に、2作目『まこちゃんのたんじょうび』を。
さらに翌年、3作目が代表作でもある『わたしのワンピース』で、27歳のときの作品だそうです。

当時『ぐりとぐら』が出版され、話題になっており、ストーリーのおもしろさ、童話としてのおもしろさがうけていたそうですが、西巻さんはもともと絵描きだということもあって「童話的おもしろさでなく、絵を楽しめる絵本にしたい」というお気持ちが強かったそうです。
とくに影響を受けたのが、レオ・レオーニの『あおくんときいろちゃん』で、これを読んだとき「これこそ絵の本だ」と思われたそうです。

しかし、こぐま社の「集団制作」での会議では、ワンピースの模様が次々かわる楽しさを理解してもらえず、悔しい想いをしたこともあったそうですが、信念を曲げることなく出版にいたると、ゆっくり時間をかけながら子ども達に浸透していき、あるとき、新聞に「子どもに大人気でいつも文庫では貸し出し中になっている本」とかかれているのをみて、子ども心で絵を描くことを目指していた西巻さんにとっては、これほどの嬉しいことはなかったということです。

なぜ子ども達は絵本が好きなんだろう?と考えたとき、一つの答えにたどり着いたそうです。
それは、絵本を読むとき子どもの心が動いているからだと。
西巻さんは何といっても、絵を描くことが大好きで、絵を描いているとワクワク、ドキドキ、心を使っているというのを実感するそうです。心をこめてモノをつくると、それは必ず人の心を動かせると。
子どもが絵本を読み聞かせてもらうときに、作者が心をこめて書いた本を、お母さんの声でお母さんの心をこめて読み聞かされることによってそこに愛情がプラスされることで、子どもは心を動かすのだそうです。つまり、心をこめてかいたいい作品でも、心をこめて読んでもらっていなければ子どもには心が届かないのだと。

絵本を勉強のように使わず、遊びながら楽しみながら読むことで子どもの心は動いていくそうです。ですから、西巻さんご自身も遊び心を持って作品をつくることを心がけているそうです。

西巻さんが影響を受けた絵本作家は、長新太氏、田島征三氏、レオ・レオーニ氏だそうです。そして今注目しているのが荒井良二氏。絵を丁寧に絵から発信するメッセージ性を持っているところがお好きだとのこと。

偶然にも、私は今年に入って田島征三氏の作品展・サイン会

荒井良二氏のサイン会(絵本作家ワンダーランドにて)

に訪れている。そして今回西巻茅子さんのお話を聞き、来月には長新太さん回顧展

に赴く予定。偶然のご縁をかんじる共に、これを機にそれぞれの作家の作品を深く知ってみたいと思いました。

また、私は絵本講師として、「絵本のよみきかせが子どもの心を育てる」というお話をしている立場にある中で、西巻茅子さんの口から、このお言葉をいただけたことは今後の活動において大変励みになりました。

遊び上手な人が絵本を作らなければいけないと思うとおっしゃる西巻さんは、「今は遊んでますよ~家でかっている猫ととにかく遊んでますよ」と。この猫が絵本に登場するのも近いかもしれません。

※『わたしのワンピース』の作品裏話も面白かったんです。また後日記事にしたいと思います。
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theme : オススメ☆絵本&児童書
genre : 育児

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こーゆー講演会があったんですね。
聞いてみたかったなー。

この「わたしとワンピース」、、、
ワタシが小さかったころ家にあって大好きだったんです。

子供が生まれて、本屋でフと目に止まって
おもわず「なつかしー」って買ったものです。
読み聞かせというより、ワタシが見たかったkら。

そんなキモチになる絵本なんだな、と改めて思いました。

ps。アリガトウ!

わたしのワンピース,大好きな絵本なんです。
そのときそのときでワンピースの色が変わって,
夢がいっぱいで。

なんか,ちょっと近づけたみたいで嬉しいです。
わたしのワンピースの話もっと聞きたい!
『わたしのワンピース』の作品裏話楽しみにしています!

『わたしのワンピース』は、うちでも大好評の絵本です。
西巻さんが、言う>心をこめて読むことが子供の心を動かす
について、私が絵本を読み聞かせしていることは、とっても子供たちの心にとって、いい事をしてあげているんだと嬉しく感じました。
私も絵本作家に憧れていても、さすがに絵や文章の才能はなくて
作品を読んであげることしかできないことに、
ちょっぴり、コンプレックスみたいなものを感じていました。
でも、まつりかさんの記事を読んで
読み聞かせの楽しさに改めて気づいたような気がします。
どうもありがとう!

りんごさん
そうですよね。わたしも子どもの頃この本が大好きでした。懐かしさから手に取ること、私も多いですが、同じように娘も気に入って読んでくれているのをみると名作の力をかんじますね。

ともちゃんさん
了解です。近日記事にしますね。なんせ文章下手なもんで、一回の記事にものすごく時間がかかってしまって。・・

nao-yuuka-ayuchanさん
そういう風にいっていただいてなんだか照れくさいですが・・私も絵本って外から眺めていたところがあったんですよ。でも、読み聞かせをしていくうちに、子どもって絵本の中に入り込んで楽しんでいるんだってことに気付きました。
だからこそ、大人も心をこめて一緒に楽しんで読むことが大切なんだと。一緒に読み聞かせの楽しさを語りあえるブログ仲間がいて嬉しいです。これからもよろしくお願いします。

まつりかさん、こんにちは。
私も以前、西巻茅子さんの講演会に参加して、
すごく感銘を受けました。
勝手に抱いていたふんわりしたイメージの方ではなかったけれど、
絵本作りというものにとても真剣に向き合っている方だなと。
西巻さんの作品の中では「ちいさな星の子と山ねこ」が一番好きなのですが、その絵の中に西巻さんの強い意志を感じるようになって、ますます大切な絵本になりました。
裏話の記事も、楽しみにお待ちしてます☆

「わたしのワンピース」は男の子でも大好きな絵本です。
私も作者の方はほんわりとした方というイメージがありました。
絵本を作られる方はどの方も信念があるのですね。
だからこそ、いい絵本が生まれるんですね。

心をこめて作った絵本をお母さんが心をこめて読んでそこに愛情がプラスされて子供の心が動く。
いい言葉ですね。
あまり絵本を読むのが上手ではなくて自信がなかったんですが、
心を込めて読めばいいのだと思うと気が楽になりました。

いい講演会にたくさん行かれててうらやましいです。
田舎ってそんなチャンスがめったになくて・・・。

riruさん
コメントありがとうございます。
偶然にも西巻さんの作品を記事にされていて楽しく読ませてもらいました。
わたしも西巻さんにお会いするまでは、ふんわりした方だと思っていましたけど、サバサバと強い意志をかんじる凛とした素敵なおばさまでした。

うっちゃんさん
男の子も好きですか?わたしそれをすごく聞きたかったんですよ。男の子ってこれを読んだときどんな反応するのかなって。
よく「読み方が下手なので・・」という声を聞くんですが、上手い下手は関係ないんですよ。ただ、子どもに読む前に一度下読みをすれば、その絵本の息遣いのようなものをかんじられてスムーズによめるようになると思います。

こんにちは。ご無沙汰しております。
この企画があると知ったときは、すでに遅く、いけなかったことにとても残念でなりませんでした。
でも、まつりかさんの記事で、うかがい知れて大変うれしかったです。裏話も楽しみにしていますね。

percyさん
こちらこそごぶさたしていました。
聴講されていた方は年齢層も高く、数十年来のファンというような方が多かったです。わたしも今回の講演は運良く、たまたま見つけたのですが、もしこういう情報があったら教えてくださいね。

はじめまして、RENEと申します。
メリーさんとアンガスさんのところで、お名前を拝見し寄らせて頂きました。
西巻先生の講演会の様子を詳しくリポートしてくださり助かりました。
その日は先約があり、行かれた方のお話を聞けたらなぁ…と思っていたものですから。
今回、まつりかさんの記事に出会えてラッキーでした!
別の記事のコメントにあった「エパミナンダス」ですが、教文館とも繋がりの深い中野にある東京子ども図書館(理事長は松岡享子さん)のストーリーテラー(語り手)のための小冊子「おはなしのろうそく」に収められている楽しいお話です。
傘下のおはなしアンサンブルの方が、定期的に教文館で大人のためのお話会を開かれています。
あと、私も、近々長新太展に行く予定なんです♪チケットは手にしているのですが、家族の都合がなかなか合わず、多分再来週末くらいになりそうで…涙
長くなりましたが、素敵なブログなのでついカキコしてしまいました。
また、寄らせて頂きます。

RENEさん
コメントありがとうございます。
エパミナンダスについても詳しい解説をありがとうございました。
教文館ではいろんなイベントをやっているみたいですね。また機会があれば参加したいと思います。

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プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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