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 わたしのワンピース・・裏話

2006-06-21

わたしのワンピース にしまきかやこ/文・絵
わたしのワンピースわたしのワンピース
にしまき かやこ

こぐま社 1969-12
売り上げランキング : 2950

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<どんな絵本?>うさぎの女の子のが歩いていると、空からまっしろなきれがふわふわって落ちてきた。
ミシン カタカタ ミシン カタカタ
わたしの ワンピースを つくろうっと


真っ白いワンピースを手作りしたうさぎが、一面の花畑を歩くと、ワンピースが花模様に。
雨がふってきて・・ワンピースは水玉模様に
くさのみ畑を歩くと・・ワンピースはくさのみ模様に
小鳥がくさのみを食べにきて・・・ワンピースは小鳥の模様に
すると・・・うさぎは空を飛んでいく・・虹に到着したうさぎのワンピースは虹の模様に。
夕焼け空を飛び続け、夕焼け模様のワンピースになったうさぎは、なんだか眠くなってきて、星空の中を眠っている。
そして、朝、野原で目覚めると、ワンピースは、星の模様になっていました。

<初めて読んだ2才0ヶ月のヒメの反応>何?これ何?・・・となんにでも質問をする時期だったヒメ。「ミシンって何?」「くさのみって何?」
「ミシンカタカタ」「ラララン ロロロン」が大好き。
星空の中眠ってしまううさぎを見ては「空で寝てる」と心配気でした。

<おすすめポイント>ワンピースの模様の変化の楽しさは、次にどんな模様になるのかをワクワクしながら予想させてくれます。
「ラララン ロロロン」「ミシン カタカタ」などの音も印象的で、うさぎの女の子の心弾む様子が伝わってきます。
単純な線と、色鮮やかなクレヨン画は、誰にでも描ける様なタッチ。そこが子どもの心を掴んでいる理由かもしれません。

<現在2才11ヶ月のヒメの反応>すっかり物語の展開を覚えています。「ミシンってどうやってやるの?」と今はミシンの使い方に興味ありです。(うちにミシンがないので、変なジェスチャーで応えていますが。たとえあったとしても、この絵本のミシンは足踏みミシンなので、いずれにせよ現物を見せてあげられないですけどね

<まつりかの感想>ファンタジーに溢れる内容に、大人になって読み返しても、いろんな空想をして楽しんでいた少女時代を思い出しながら楽しめます。
「わあっ」「あれっ」「だあいすき」「にあうかしら」といった、かわいく、やわらかなフレーズが使われているせいか、女の子らしく優しい気持ちで読めるのが不思議です。なぜか、いつもよりもワントーン高い声で読んでいる自分が・・・

<作者より~作品の裏話>17日(土)に銀座の書店で開かれた、西巻茅子氏の講演会(詳しくはこちらを)

ここで、「わたしのワンピース」について語っていただきました。200606210057000.jpg

 作者にとって3作目のこの作品は、27歳のときに作られたそうです。
 出版元である「こぐま社」は1966年に立ち上げられた当時まだまだ若い会社で、作家だけに任すのでなく、編集者、社員みんなで作品をつくりあげていく「集団制作」が方針だそうで、当時40代の男性が頭をつきあわせては、意見を出し、西巻さんはその意見を聞いては書き直し、というのを繰り返していたそうです。
 「わたしのワンピース」の原案を見せたとき、その「集団制作」の面々が、この内容を理解してくれなかったことを思い出すと、今でも悔しいとおっしゃっていた西巻氏。
「なぜ花畑をあるいて花模様になるのか?」「花畑を歩くうさぎの心境は?」「模様が変化したということは、お花を見て感動したということなのか?」「うさぎの心の動きを説明するページを入れよう」などとにかく、理屈を求めたそうです。
 「たくさんの花畑を歩いたからお花模様になったんだ」ということを分かってもらう為に、下書きの段階で、わざわざたくさんのお花を細かく書いていったのに・・・と言われたときは会場からは笑いがおきていました。

 その後、絶対にこの本は子どもの心に響くと信じて疑わなかった作者の強い説得に社長が根負けし、とうとう出版することになったとのことです。
 出版直後の反応はいまいちでしたが、次第に子どもの心をつかみ、増刷に増刷を重ねいまや138刷だそうです。「大人はだれもわかってくれないのに、子どもは分かってくれた。子どもには絵を読み取るセンスがあるんだと思う」とおっしゃられていました。

 西巻氏のお父様は画家で、うちにある24畳ものアトリエでお父様がいつも絵を描いていて、そこにお弟子さんが出入りするといった環境。また、お母様は洋裁の先生だそうで、アトリエの隅に置かれたテーブルでいつも洋裁をされていて、いつも、はぎれが床に散らばっているという状態。西巻氏はこのアトリエが遊び場だったそうですから、ご本人もおっしゃっていましたが、「この作品は必然的に生まれたもの」なんでしょうね。
 作者の幼馴染は、この作品を読んで「子ども時代のカヤちゃん(そう呼ばれていたそうです)そのままね」といわれたとか。 作者ご自身の生まれ育った環境の中から生まれた作品なんですね。

 会場から「どうして、うさぎが朝目覚めると星のワンピースのままなのか。お日様のワンピースじゃないのはなぜか」と質問があがりました。
その答えの第一声が「お日様の柄はあまりかっこよくないから」と。そして、「実はあの後うさぎは、またいろんなところに行って、ワンピースの模様もいろいろ変化していくんですよ」とおっしゃっていました。
 また、星空で眠ってしまい、次のページで流れ星になっていくところも、もともとはうさぎが落下していく絵があったそうです。しかし、ここでも「集団制作」の過程で反対があり、うさぎは描かれなかったそうです。
 ラストページでうさぎの後ろ姿がありますが、これは当時流行っていた映画「シェーン」をイメージしたとのこと。次につながる何かを訴えながら、ひとり山に向かって去っていくらしいのですが・・・私はこの映画を見ていないのでよくわからないんですけれど、会場にいらした60代と思われる方々は大いにうなずき、笑っておられましたよ)

 
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theme : オススメ☆絵本&児童書
genre : 育児

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わたしのワンピース

わたしのワンピースにしまき かやこ (1969/12)こぐま社 この商品の詳細を見る下の記事にこの絵本を載せたとき、この絵本について書いてないことに気づきました。この絵本は息子が3歳から4歳のころにとても気に入

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わーい♪待ってましたぁ。講演レポートo(^▽^)o
こぐま社ってすんごいいい絵本ばっかりだしているイメージが
ありますし、こぐま社の絵本の色が好きです。
だけど、児童書の出版社はどこの出版社も同じように教育的な
意見で作者をせめる?のだなぁとしみじみ思いました。
子どもの心は真っ白だから、その心にはいっていくものは慎重に編集するべきだという意見はよくわかります。
だけど...子どもが本当に喜ぶのは「正しいこと」や「ためになること」ではなくて、「不思議なこと」や「ありえないこと」だったりします。真っ白だからこそ物語の不思議を素直に受け入れ、楽しむことができるんですよね。「どうしてそうなるのか?」なんてわからなくていいのです。わからないからいいのです。

今、ベストセラーになっている絵本でも、出版した当時はちっとも売れなかった...という話をよく聞きます。その絵本の味方になってくれたのはいつも子どもです。「この絵本がおもしろい」「この絵本を買って」と頭の固い大人にお願いしてくれたのですから。

子どもがいつも著者の味方であってくれるように、著者もいつも子どもの味方であってほしい。

編集者のダメだしに負けず、子どもが喜んでくれる絵本を書き続けて欲しいものですね(^-^)

kayoさん
コメントありがとうございます。
同じ作家としての立場からの視点って気がしましたが・・
絵本の味方になってくれたのは子ども・・・そうですね。私も日々の読み聞かせのなかで自分の感覚ではいい本と思えないものでも子どもが大喜びしているものってたくさんあることに気付きます。

こんにちは♪
この絵本、わたし自身、小さい頃にも読んだ記憶もあり、大好きです。
作者の方の講演、この絵本も生い立ちなど、とても興味深く読ませていただきました!
この本を娘と息子に読んであげていたときに、ウチのじいじは、なんでスカートがそんな模様になるんだ?と言ってました。それが大人の見方なのかもしれないですね。そう反論されてから、うーん、と考えたりもしていたので、今日のまつりかさんの記事は、なんだかとってもモヤモヤがすっきりして、嬉しかったです。私自身、「子供」時代にこれを読んでいるから、この絵本が好きなのかもしれないですね!

女の子は夢のあるがらのお洋服に興味でてくるでしょうからみているだけでたのしいでしょうね
わたしも子供の頃ドラえもんの着せ替えカメラにあこがれましたからv-398

ミニーのママさん
じいじさんは、頭の固い大人の典型ですね(笑)。まあかくいう私も、年齢を重ねるたびに理屈っぽくなっているのですけどね。絵本はそういう子どもの心を失わないことの大切さをも教えてくれるきがします。私もこの絵本、子供のころ大好きでしたので、サインいただけてカンゲキしました。

ふぃーささん
この本は圧倒的に女の子の支持が高いとおもいます。歩くたびにいろんな柄のワンピースを着れるなんて・・素敵ですよね。ところで、ドラえもんの着せ替えカメラって???v-290色付きの文字

まつりかさん、おじゃましまぁす♪
講演レポート、ありがとうございます☆
いつものように、楽しんで読ませていただきました。
20年近く以前、東京にて一人暮らしをしていた学生時代に、西巻さんの講演を聞きにいったことがあり、その時の情景を思いながら読みました。
余談ですがその講演、田島征三さん+岩村かずおさん+西巻茅子さんの3人の講演で、超豪華メンバー♪既にお三人とも売れっ子でいらっしゃったのですが。

いいなあ。
また行きたいなあ(って、コレばっかし☆)。

わかなさん
すごい!そんな素敵な講演会があったんですね。わたしは20年前なら・・・絵本に全く興味がなかったのできっと目にもとまらなかっただろうなあと。
でも今こうして絵本に興味がもてるようになったことを幸せに思っています。
わかなさんのように、昔から絵本に関心を寄せていらっしゃるような方ともお話できるし。これからもよろしくですぅ。
プロフィール

まつりか

Author:まつりか
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・まつりか
 現在は神奈川県在住ですが、転勤族のためいろんな方言が話せます。
 子どもが生まれてから、絵本の読み聞かせの楽しさにはまり、読書記録をつけていたものを形にしたいと思ってブログを立ち上げました。
 NPO法人「絵本で子育て」センターの絵本講師として、絵本で子育てすることの大切さをつたえていく活動をしています。
・家族
 ♪サラリーマンの夫
 ♪2003年生まれの娘(12歳)・・結婚7年目で授かった 我が家のプリンセス。
 通称:ヒメ。小学6年生です。 

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